サウナ、コンマリ、お茶に共通するLessの考え方
こんにちは、ブランディングをしている株式会社Drive Dの島津と申します。今回は、静岡茶ブランド「ちゃまてばこ」の新製品開発で得た、MoreはなくLessの考え方をシェアしたいと思います。
なんでもToo muchな世の中になった
突然ですが、私はサウナが好きです。周りのクリエーターでも、サウナ好きが多くいます。なぜ、クリエーターや経営者はサウナに入るのか?明確な理由を持って入っている人は少ないと思いますが、サウナ用語の「整う」が全てを表していると思っています。
「整う」とは、人によっては「宇宙との交信」と表現したり、「頭が真っ白な状態になるもの」と表現したり、千差万別感は否めないのですが、私は次のように定義しています。
100を1にする作業
私たちが暮らしている日本という国は、なんでも手に入り、世界的にみても経済的に豊かな国です。その一方、全てがToo muchになっています。どの県にいても食事にありつくことができたり、どこにでも居酒屋があったり。日本製の家電を見れば、多くの機能が搭載されています。ストレスもToo muchですよね。
当然ながら、情報過多社会において、私たちの脳みそも過度な状態です。情報で埋め尽くされているのです。そんな状態を、1にする。Too muchな状態を整える。それがサウナの効用だと思っています。
また、アメリカでコンマリが流行っているのも、Spark Joyの考え方はもちろん、ものが溢れる時代だからこそヒットしたのではないでしょうか?
ミニマリストも、Too muchな時代だからこそ生まれた概念です。極端になりすぎている部分もありますが、時代をよく表していると思います。
今後のプロダクトに求められるLessの考え方
マーケティングでは、「不」を取り除くといいとよく言われています。「不安」「不信」などです。でも、今の日本社会において重要なのは、「過」を取り除くことではないでしょうか?
全てが、過激で過度なんです。でも、全てをシンプルにすればいいのでしょうか?そもそも機能を落とせばいいのではないでしょうか?
この疑問に対しては、考え方を変える必要があります。自分たちの製品視点で「過」を減らすのではなく、ユーザー視点の「過」を減らすと考えましょう。
「ユーザーはどんなことができるのか?」ではなく、「何を減らしてくれるのか?」と考えている。
お茶のブランディングをしていく中で、このような仮説で物事を考えてみました。多分昔は、「どんなことができるのか?」というニーズが大きく、機能をつけていくことが生き残り戦略だったと思います。でも、今は違います。
Too muchな世の中で、何を減らしてくれるのか?
これがユーザーの視点です。
日本茶は世界的な文化になるポテンシャルを秘めている
コモディティの差別化は機能では元々難しいです。だからこそ、視点が大事。特にお茶は、味の違いがわかりずらく、パッケージも似通ったものが多くあります。だからこそ、面白いのですが。
令和になり、やっとお茶の力が発揮され、世界的な文化になれるチャンスが生まれてきたと思っています。元々抹茶は世界的にも愛されていますが、ほうじ茶や和紅茶といった製品も今後、世界的に注目されるはずです。特に、コンマリが流行った国との相性はいいはず。
その理由は、お茶はmoreではなくLessの考え方と相性がいいからです。Moreの考え方で言えば、お茶にフレーバーをつけたりするのが限界です。機能的に進化するのは難しいのですよ・・。でも、ユーザーの過をLessにする提案なら自由度が高くなります。「食べ過ぎの状態を改善したい」「太った体型をなんとかしたい」「疲れた状態や過度なストレスをなんとかしたい」
令和は、全部お茶に任せてくださいと言える時代になると思います。今後のお茶業界を一緒に盛り上げていきましょう。そして、世界の新しい文化を作りましょう。
最後に宣伝になってしまいますが、「コロナ禍におけるコーヒー疲れをリセットする」というお茶の製品でクラウドファンディングをしています。ここまで読んでいただいた方は、「しょうがないな〜」という温かい気持ちで見てもらえたら嬉しいです(笑)。
胃をリセット!コーヒー慣れした人の日常茶とは?
https://camp-fire.jp/projects/381552/
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