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村を作ってる美容師が本気で創るスパイス物語 No.7

いや〜、やっぱり実際に現地に来てみると伝わってくるものがあるな。

River Village。

物凄く楽しそうな場所じゃ。

おっと。。いかんいかん。

その前に、ここから初めて見た人には何のこっちゃわからんじゃろう。

もしよかったら下のNo.1から順に見てもらえるとすぐに理解できると思うぞ。

まぁ、気が向いたら見てみてくれや。

それじゃ、続きを話していくぞ。


む〜にー:「Ryo、話を途中で止めてしまってスマンな」

Ryo:「全然いいよ。ヤシの木も立派なリバビレストーリーの一部だから話せてよかったよ」

む〜にー:「是非スパイスの話の続きを聞かせてくれ

Ryo:「OK。まず、カレーを作るには【ターメリック・クミン・コリアンダー】っていうスパイスが絶対に必要なんだよね。だからまずこの3つのスパイスから生産をスタートしたの。でも日本での生産における第一の難関はクミンっていうスパイスなんだよね」

む〜にー:「ほぉ〜。クミンか。聞いた事があるような無いような名じゃな」

Ryo:「うん。よくみんながイメージする一般的なカレーってあるじゃない?あの「カレーの香り」っていうのがクミンの香りで。だから全く同じ材料で同じ作り方をしてもクミンを入れるのと入れないのとでは全く違うの。クミンが入ってるからこそ皆が思うあのカレーの香りになるんだよね」

む〜にー:「はぁ〜!そうじゃったのか。知らんかった。そのクミンを作るのが難しいんじゃな?」

Ryo:「そう。そもそもクミンって元々はエジプトとかギリシャ、トルコやイスラエルとかがある地中海東部の国で栽培されてるスパイスで。基本的には暑くて乾燥地域なんだよね。だから日本の寒さとか湿気が厄介なの」

む〜にー:「ふむふむ。そうか。東京の冬は寒いし、梅雨じゃと湿気もあるしの〜」

Ryo:「そう。だから種をまく時期をずらしたりして今は試行錯誤しながら実験をしてる段階。それ以外のコリアンダー・ターメリックに関してはそんなに難しくはないんだけどね」

む〜にー:「なるほどの〜。コリアンダーとかターメリックというのも聞いたことはあるが実際のところよくわからんな」

Ryo:「む〜にーさん、パクチーとウコンは知ってる?」

む〜にー:「ん?おぉ〜、もちろんそれは知っておるぞ。パクチーはちょいと苦手じゃが、ウコンは元気になるアレじゃろ?それがどうしたんじゃ?」

Ryo:「そうそう。コリアンダーってそもそもパクチーなの。で、ターメリックはウコンのこと。どっちも同じ作物なんだよ」

む〜にー:「へぇ〜!そうじゃったのか。それは知らんかったな。ん?じゃあもしかしてパクチーのあの葉っぱを使うのか?ワシはあの匂いがちょいと苦手でな。。」

Ryo:「いや、一般的にスーパーとかで売られているパクチーは早い段階で収穫してるものなんだよね。でもその状態のパクチーをさらに育てると花を咲かせて、その後に種をつける。そこからさらに放置すると枯れてカラカラになるの。そしたら今度は種だけを回収するんだけど、それが「コリアンダーシード」って呼ばれるもの。だから作物としては同じなんだけど、収穫や使うタイミングが違うって感じかな。香りもパクチーとして使う時と、シードとして使う場合で全く違う香りになるんだよ」

む〜にー:「ほぇ〜!!そうなのか!!初めて知ったの〜。この年になってもまだまだ知らんことがあるもんじゃ。面白いの〜」

Ryo:「俺も「カレーが食いてー!」なんて言い始めてから色々調べてみたり、ゆうた君に聞いたりしてから初めて知った。面白いよね〜」

こうしてまずは3つのスパイスの生産から始めているリバービレッジ。

果たしてうまく育つんじゃろうか。

もしも立派に育ったスパイスでカレーが食べれたら、それは確かに凄いことじゃな〜。

ワシも楽しみじゃ。

む〜にー:「なるほどな〜。スパイスが早く形になるとええな〜。野菜などは何を育てておるんじゃ?」

Ryo:「野菜は色々だね。じゃがいも、ナス、ピーマン、トマト、スナップえんどう、枝豆、ししとう、きゅうり、パプリカとかかな?ハバネロもやったね」

む〜にー:「ハバネロ!あのとんでもなく辛いやつじゃな。野菜も豊富で美味しそうじゃな〜。今度ワシも販売店に行ってみるか」

Ryo:「是非是非。「俺たちの野菜」っていうステッカーを貼って出荷してるから目立つしすぐにわかると思うよ」

む〜にー:「俺たちの野菜か。まさにその通りじゃな。スパイスはさっきの3つ以外にはやってはおらんのか?」

Ryo:「あっ、やってるよ。ちょうど今ガレージにあるんだけど。ちょっと持ってくるね」

む〜にー:「おぉ〜!是非見てみたいな」

Ryo:「これこれ!記念すべきリバビレスパイス第一号のジンジャー!生姜だね」

む〜にー:「おぉ〜!生姜か!生姜はええな〜。何に入れても美味いからな」

Ryo:「そうなんだよね。面白いのが「生姜」って聞くと健康とか体に良いっていうイメージが浮かばない?」

む〜にー:「そうじゃな。体も温まるしな」

Ryo:「そう。でもジンジャーって聞くとちょっとスパイスって感じのイメージにならない?」

む〜にー:「おぉ〜。確かに言われてみればそうじゃな。ジンジャーといえばワシも大好きなジンジャーエールとかが思い浮かぶが、確かに急にスパイスとしても思えてくるな〜」

Ryo:「でしょ?でも生姜もジンジャーも元は同じ作物なんだよね。だからリバビレの生姜はパウダー状にして「生姜粉」と「Elephant Spice」っていうスパイスとで二つに分けたの」

む〜にー:「はぁ〜、なるほど。考えたな〜!粉になっとると色々と使いやすいしな。それに中身は同じものでも言い方で印象がまるで変わるという事じゃな?」

Ryo:「そう。だからさっきの話に戻るけど、ターメリックもそうなんだよね。結局あれはウコンだから」

む〜にー:「ほぉ〜!確かにそうじゃ!ウコンと聞けば健康というイメージがあるが、ターメリックと聞けば急にスパイスに思える。面白いもんじゃの〜」

Ryo:「面白いよね。だからスパイスとして展開するElephant Spiceの方はパッケージを色違いで展開しようと思ってるんだよね」

む〜にー:「なるほどな〜。しかしお洒落なパッケージじゃな〜。これで色々な種類のスパイスが色違いで並んでいたら思わず手に取ってみたくなる。集めたくもなるな。収集癖のあるワシはそういうのに弱いんじゃ」

Ryo:「確かにむ〜にーさんって物知りだし、色々コレクションとかしてそうだよね」

む〜にー:「ワシは世にも珍しい物が好きでな。若い頃は世界中のあちこちを色々旅しながら気になったお店に入っては好みの物を買ってきたりしてた時期があったんじゃ」

Ryo:「へぇ〜。そうなんだ。む〜にーさんからそういう話初めて聞いた」

む〜にー:「あんまり話したことはなかったかもしれんな。昔は海外で自分が気に入った物を集めて日本でお店をやっていた時期もあるんじゃ。骨董品屋さんみたいなもんじゃな」

Ryo:「マジで?そうなの?本当に初耳だわ!その辺の話もっと聞きたいんだけど」

む〜にー:「そうか?まぁ他の人からしたらきっとただのガラクタなんじゃがな。でもワシからすれば全部お宝じゃった。例えば、パリの路上に落ちてたなんの変哲もないリスの置き物であったとしても、それを作った人はどういう気持ちで作ったんじゃろうな〜。。などと考えるのが好きでな。物事は全て表裏一体。目に見える物が全てじゃなかろう。唯一無二な物が好きなんじゃな〜」

Ryo:「なるほど。本当にそうだね。どの作品にもその作品が出来上がるまでのプロセスだったり物語が必ずあるってことだね」

む〜にー:「そうじゃのう。最初にも言ったがワシがコーヒーや紅茶が好きなのも、世界中色々な国々で飲んでも一つとして同じ味の物と出会った事がない。同じ豆でもその土地の水が違えば当然味も変わる。その場の雰囲気でも変わる。そういうのが面白くてな」

Ryo:「確かにそうだな。ベトナムのコーヒーは淹れ方が独特で味は甘い。イギリスの紅茶は癖がなくてスッキリしてた。それぞれ特徴があるね」

む〜にー:「そうじゃろう?まぁワシの話はええんじゃ。それよりスパイスじゃ。物凄く面白いではないか!」


不思議なもんでなんだかRyoの話を聞いていたら、旅をしていたあの頃を思い出してきたんじゃ。

そして気がつけば、River Villageを作っている彼らの物語に惹かれながら、スパイスに興味を持っている自分がおってな。

そしてここにはいい空気が流れておる。

最高の場所じゃ。

もう少しここでの時間を楽しもう。

では、また後でな。

もしも応援して頂けるならこんなに嬉しい事はないぞ。頂いた活動費は「もちろんスパイスの製作、そしてこれからの活動費として使わせて頂きます」と、Ryoも申しておる。 これからも宜しく頼むな。