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個人事業主は会計システムを使う必要があるだろうか #4仕訳帳に必須の項目

こんにちは、タケです。今回はエクセルで財務諸表を作成することを前提に、その大本となる仕訳帳にはどのような項目が必要かについて書いて行こうと思います。結論から言うと、①日付、②勘定科目、③金額、④摘要の4つは最低限必要だと考えますが、これらの4つに肉付けして書いていこうと思います。

なぜ、①日付、②勘定科目、③金額、④摘要が必要か

財務諸表は、勘定科目と金額がセットで並んでいる表なので、②勘定科目と③金額が必須であることは当然と言えます。さらに、財務諸表の構成要素である各仕訳まで遡れるように、発生日とその内容を確認できるようにする必要があるので、①日付と④摘要が必須となります。

①日付について

発生日を入力すれば良いのですが、発生年月の列も追加することをお勧めします。後々ピボットで集計するとき、月別に見れるようにするためです。私は文字列操作関数を使って、年と月だけを取り出した列を追加しています。

②勘定科目について

BS,PLで使う勘定科目を用意すれば良いのですが、仕訳帳とは別に勘定科目一覧表を作成することをお勧めします。これは、仕訳作成の都度、勘定科目を手入力すると、同じ科目でも微妙に異なる表現などを使ってしまったりして、集計時に別々の科目に行ってしまう可能性があるからです。勘定科目一覧表を作成し、その一覧表から入力規則によるプルダウンで選択するように仕込んでおけば、間違いも減らせるかと思います。
また、各科目について、勘定科目コード、BSかPLかの区分も設定すべきかと思います。勘定科目名称のまま集計すると、並び順があいうえお順になってしまいますが、コードを付せば並び順をコントロールできます。また、BSとPLは分けて集計することになりますので、その区分も付して置いた方が便利です。
私は、勘定科目コード・勘定科目名称・BSかPLかの区分を一覧表にしています。仕訳帳では、プルダウンにより勘定科目を選択し、VLOOKUPによりコードとBSかPLかの区分を飛ばすようにしています。

③金額について

簿記の世界では、借方・貸方と2種類の場所があって、それぞれに金額を入れます。しかしこれだと借方の金額、貸方の金額と2種類の金額を管理しなければなりません。例えば、売掛金の借方残1,000、貸方残600というように2種類の金額を管理することになってしまいます。最終的な残高は400ですが、これだと1,000と600をネッテイングする作業が必要ですね。
そこで私は、借方はプラスの金額・貸方はマイナスの金額として入力するようにしています。このようにすることで、管理する金額は1種類で済みますし、集計時には一発で勘定科目の残高が出ます。前の売掛金の例では、最終的な残高は400だと一発で出せます。

④摘要について

ここには取引の内容をメモ書きのように書きますが、ここも自由に入力するのではなく、ある程度フォーマット化した方が良いと思います。これはピボット集計時に摘要による名寄せ集計を行い、BS科目の消込を実現させるためです。
例えば、3月末にA社に対して売上1,000を計上し、入金は4月末だとします。仕訳は以下のようになります。
3月末:売掛金 1,000 / 売上 1,000
4月末:現金預金1,000 / 売掛金1,000
ここで、この2本の仕訳の摘要を「3月分A社売上」とします。ポイントは摘要をそろえることにあります。その後ピボット集計時に、売掛金を摘要別に集計すると、「3月分A社売上」の売掛金はゼロであることが確認でき、売掛金の消込が達成できます。このようにすることで回収状況の確認も行うことができます。

その他の項目について

上で挙げた項目以外に加えるとしたら、決済期日や取引相手先、消費税の区分などがありますが、これらは必要に応じて追加すればいいと思います。

終わりに

いかがだったでしょうか。私はこの方法で仕訳帳を作成しており、今のところ不自由は感じていないです。どうしても会計システムに頼ってしまいがちですが、基礎的な簿記の知識とエクセルの知識があれば、やれないことはないのかなと思います。取引件数の少ない事業者や法人は、一考してみてもいいかもしれません。

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