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2.自己啓発と演劇

コロナ禍を起爆剤に、働き方改革が急激に加速した企業が見られます。会社ありきの生活から自宅勤務に移り変わる中で、生まれた自分の時間をスキルアップに活かそうとする風潮が見られ、自己啓発のビジネス書や動画を見かける機会が増えました。

さて、自己啓発と一言で伝えましたが、その種類は多様で、マネージメント・資産運用・健康・IT技術など…キリが無いほどの内容が挙げられますね。その中でも、コミュニケーション・スピーチやプレゼンテーションといった、対人関係の分野に演劇の手法が取り入れられているビジネス書を見かけるようになりました(※)。リモートワーク・フリーランスといった働き方が増加傾向の中、対人関係のあり方が変化しています。加えて、対人は他人に限らず、自身のメンタルケアについて考える機会も増えたように感じます。

そういった対人関係、例えば「人と話す・伝える」「人の気持ちを思いやる」「自己分析をする」能力を伸ばすのに、演劇が活きると提唱する作家や教授が見られるようになってきました。

もしかすると、演劇を学んでいる・知っていることが個人のスキルとして取り上げられる時代はそう遠くないかもしれません。前の記事で「演劇の授業」についても取り上げましたが、教育課程に導入する動きも見られ始めています。コロナ禍が下火になり、直接人と関わるワークショップや研修は今後も増えるのではないでしょうか。「敷居が高い」と言っている状況ではなくなってきたように思います。

※ 緊張をとる|伊藤丈恭
 演劇思考「人生」と「ビジネス」を成功に導くストーリー
 |砂岡誠、山口泰央、栗田芳宏、羽田智恵子

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