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ゲストにマウントする司会者を目撃した話

 読書につてのシンポジウムに出席しました。
図書館司書や大学教授などを迎えた討論や読書好き芸能人ゲストの講演など、興味深いお話が聞けました。
全体的に楽しいかったのです、が。


あれ、この人。違和感あるやり取りだな

講演後に司会者が最近読んで良かった本は?とゲストに質問を投げかけ、最近だったらこれかなと小説を一冊選出して概要や感想などを話しだしました。
司会者もタイトルを聞いて、あの本ですねと判った風に受け答えをしていたのですが、なんだか話が嚙み合わない。

ゲストは物語の面白さや、選書のエピソードを語っているのに、司会者は作家の年齢や性別、職歴など小説の内容じゃないことばかり言っている。

「〇歳超えた無職で、主婦で、これデビュー作だから素人が書いたんですよ、そう思えないですよね」とちょと小バカにしか口調で、「ー素人がー」のところから鼻息荒く話している(褒めてるつもりらしい雰囲気)。

司会者は、合いの手みたいに学歴や家族構成、現在の居住地も言い出してて、ゲストも「」が浮かんでる表情になって、本の主人公のこと?ん?この司会者なにいってんの?みたいな変な間ができていた(すぐに察して、ああ作者のことね。と言ってました)。


その情報いる?

作家の年齢や性別、学歴、職歴って、作品内容に関係ある?
ゲストの感想に対する返事になってないよ、その情報いまいる?
作家が住んでいる土地の場所とか全く関係ないのに。
作家の話をする流れでもないのに、言いたいだけで無理やり入れてきた感じがして。

もし村上春樹の新作を紹介していたら、本の内容そっちのけで作者情報を話たりするかな。
本の内容に直接関係ない的外れな情報を急に入れてきたりしないはず。

この司会者は特に年齢と性別を言う時、声を大きくして強調されていたのも気になりました。
ちょっとした違和感というか、不信感というか、もやもやした感情。
言葉のニュアンスとしては「主婦が書いたような小説」「〇〇歳のおばさんが書いたような小説」「ラノベみたいな小説」(ラノベをバカにした感じ)がにじみ出ている印象でした。
とにかく言い方が、嫌な感じでした。

この司会者、この小説は読んでないけど、別情報を畳みかける事でゲストに対してマウント取ろうとしてる? 作者の情報ばかりどんどんしゃべってるけど。
読んでないこと、バレないように頑張ってる?
変な空気になってて、ゲストが苦笑いしてるのにも気がつかなくて ”言いたい” 気持ちが抑えられないように見えました。
シンポジウムで進行台本みたいなのを読みながら進めてた時は、そんな受け答えじゃなかったのに、フリートークみたいになったらゲストの発言も待てない感じで情報を入れてきていました。
言い切らないと〇されるとか、家族が人質になってるとか誰かに脅されてるの?


隠していても自然に出てしまう

たぶん普段から年齢や性別で、悪い意味で判断する人なんだなと思います。
だから自分が性別や年齢で差別していることに気がついてなくて、さらりと言えてるから、根っから腐ってる人なんだなと怖くなりました。
司会者って公平な立場にあるものだと思っていましたが、そうでもない人もいるのかな。

言葉の端々に嫌味な感じが出ているし、ゲストよりもしゃべるし、こういう人は苦手だなと思いました。
ゲストの良かったと思う選書をもっと聞きたかったのに、台無しな気持ちで帰りました。

【 はな 】


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