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Zoophoria 出演アーティスト紹介その3:Hello11D3

(Photo by @m26hydrangea)
エレクトロニカユニットのHello1103にMonoral Zombieの大西英雄が加わって、儚くも激しく、エモーショナルでクールな、そして最近はオモロイまで加わってしまった、まあとりまとめて言えば、極上の音楽である。シノゴノ言わずに、彼らのビートに乗って、揺れてもらいたい。むしろロックファンにこそ見てほしいバンドだ。というのも、ロックファンがテクノというものを、敬遠している2つの視点を、彼らは乗り越えたからである。

そのひとつは、パフォーマンスである。一般に、テクノのライブは、演者がデスクの後ろに隠れている、即ち全身が見えない。エイフェックスツイン、ダフトパンク、ケミカルブラザース…みんなコンソールの城に籠して、せいぜいが首をバングする程度だろう。ロックの躍動感は、音楽そのものだけでなく、演者の奇妙な動き、滴る汗、全身運動が貢献している。それがテクノにないことを、ロックファンは難じるのだろう。

だが、Hello11D3は違う。俺は彼らの音楽そのものと同じくらい、彼らの足が見えることが強みになっていると見る。向かって左、電子楽器担当のhitomiは脚をがくがくさせて踊りまくっている。中央奥のヴィジュアライザーyukakoは骨骨のキーボードスタンドにコンソールをとんと置いて、やはり足を見せて(品よく)踊り狂っている。右の大西は、存在そのものが踊り狂っているようなものだ。ロックアーティストよりも、よっぽど躍動感を感じることだろう。

もちろんその音楽を、俺は好きだ。品格と威厳があるからである。Zoophoria というタイトルは、実は彼らの出演にちなんで名付けた。ロックは荒くれ者のなんちゃら…というじじいの戯言に俺は、全く賛同できない。自分の音楽は真実である、という信念以上の、生真面目さ、ストイックな音への取り組み、そして耳があってこそ、俺は気分が良くなる。彼らにはそれがある。見ているこちらが襟を正すほどの誠実さが。一見豪放磊落な大西もまた、恐るべき繊細なタイム感を持っている(ヒデヲの間を聞けばわかる)。

こういう音楽を体感すると、俺には似合わないが、「シアワセ♡」と言いたくもなる。
繰り返す。Zoophoriaとは、彼らのことである。

2/12(日)
新松戸FIREBIRD

Made In A Garage Vol.5 
"Zoophoria."

OPEN 17:30
START 18:00
TICKET 前売¥2,500 当日¥3,000
※別途1drink(¥600)charge
※18:00迄に御来場の方は1drink orローストポークpresent

ACT
・涅槃と概念
・FAKE ID(Frank Fu+大谷貴広)
・Hello11D3(Hello1103+大西英雄)
・→(Yajirushi)
・ジョズエ

チケット予約
https://tiget.net/events/220210
※または各出演者まで

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