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フランスで使われるバレエ用語

フランスバレエの専門家、harukaです。

バレエのレッスンは通常2つのパートから成り立っています。

まずはバーレッスン、次にセンターレッスンです。

今回はバーレッスンについて書きたいと思います!

まず、バーレッスンの目的ですが

・ ウォーミングアップをする
・ 筋肉を温める
・ 「クセ」を修正する
・ バランス感覚を鍛える              などになります。

教える先生やレベルによってバーレッスンの内容や時間は変わってきますが、バレエを踊る上でバーレッスンは全ての基礎になります。

パリオペラ座バレエ団のエトワールでさえもバレエを始めたころから行っているバーレッスンを今でも毎回行っています。

次の動画はパリオペラ座バレエ団が2020年6月に公開したレッスン動画です。

バレエのレッスン内で使われている動きや技(プリエやピルエットなど)の名前は全てフランス語です。

Pliés (03:34 - 7:03)
Dégagés (09:47 - 10:52 / 11:26 - 12:26)
Jetés (12:51 - 14:09)
Ronds de jambes à terre (15:41 - 19:27)
Fondus (20:06 - 21:51)
Frappés (22:25 - 24:05)
Adage (24:27 - 26:07)
Grands battements (26:50 - 28:03)

ダンサーHugo MarchandSilvia Saint-MartinPaul Marque
教師Andrey Klemm
場所Passerelle Léopold-Sédar-Senghor @Paris

それでは順番に解説をしていきます!

バーレッスンで使用されるフランス語

Pliés
(プリエ)

Pliésというのは「曲げる」という意味です。
ターンアウトしながら両膝を曲げる動き。
主に膝の筋肉を温めたりアキレス腱を伸ばしたりするために行います。

Dégagés
(デガジェ)

Dégagésというのは「引き出す」「開放する」という意味があります。
軸足を伸ばしたまま擦りながら動脚を床に出す動き。
足を出し終わった後のポーズよりも動脚を滑らかに出す動きの方が重要です。

Jetés 
(ジュッテ)

Jetés とういのは「投げる」という意味です。
動きは先程のDégagésと同じですが最後に動脚つま先を床から浮かせる動き。これも動脚を滑らかに出すことを意識します。

Ronds de jambes (à terre)
(ロンドジャンブ(アテール))

Ronds は「円」jambesは「足」という意味なので足で円を描く動きです。
軸足は伸ばしたまま動脚のつま先で床に円を描きます。ポイントは重心です。動脚ではなく軸足に重心を乗せることが大切です。

Fondus
(フォンデュ)

Fondus は「溶けた」という意味です。動脚を浮かしつつ両足を曲げた状態から軸足は真っ直ぐ伸ばし、動脚を前、横、後ろのいずれかに伸ばす動きです。軸足と動脚を同時に伸ばしたり同時に曲げたりすると綺麗にみえます。

フランスではチーズフォンデュのことを "Fromage Fondu" といいます。そのため溶けていくチーズのように滑らかな動きということでFonduと呼ばれるようになったといわれています。

Frappés
(フラッペ)

Frappés は「たたく」という意味があります。動脚を浮かせた状態から軸足を伸ばし、同時に動脚のつま先で床を擦るようにして蹴り出す動きです。Frappés のポイントはメリハリです。なんとなくではなく足を出すときは勢いよく、戻ってくるときはゆっくりというように緩急が必要です。

Adage
(アダージュ)

Adage はゆったりとした音楽に合わせて軸足は真っ直ぐに、動脚を膝まで引き上げてゆっくりと伸ばしていく動きです。ただ足を上げるのを意識するのではなく糸に引っ張られているように上げると無駄な筋肉を使わずに上げることができます。

Ronds de jambes (en l'air)
(ロンドジャンブ(アンレール))

軸足は伸ばしたままもう動脚を横に出して膝下だけを動かしてつま先で空中に円を描きます。Ronds de jambes à terreと同様、ポイントは重心です。動かしている足ではなく軸足に重心を乗せることが大切です。また en l'air ということでつま先で床に円を描く à terre の動きと区別されます。

Grands battements
(グランバットマン)

Grands は「大きい」battements は「打つこと」です。軸足は伸ばしたまま、動脚を高く蹴り上げる動きです。ホッチキスのように体と足で何かを挟むようなイメージで行うと上体を倒しすぎることなく足を上げることができます。

以上、バーレッスンで使用されているフランス語でした。

バレエの本場、フランスで実際に使われているバレエ用語を知ることで普段のレッスンがより楽しくなるかもしれませんね!