『自分らしく働く』には環境選びが第一
みにくいアヒルの子とキャリアの思わぬ共通点
昨日、子の寝かしつけに童話『みにくいアヒルの子』を見ていたら、キャリアや働き方に通ずる印象的なシーンがありました。
アヒルの子は至る所でいじめられてしまい居場所を転々として過ごしますが、居場所の一つとして一時だけ過ごしていた家でも猫とニワトリにいじめられます。
私が印象的に思ったのは以下のシーンです。
猫『お前はのどをゴロゴロならせるのか?』
アヒルの子『できません。。』
ニワトリ『お前は卵を産めるのか?』
アヒルの子『できません。。でも僕は水のなかを泳げます!』
猫とニワトリ『そんなこと出来たって何の役にも立たないよ』
猫とニワトリから、アヒルの得意なことである『泳ぐこと』を全否定されるわけですが、このように自分の得意なことを否定されたり評価してもらえない状況ってキャリアでも大いに起こりうる状況だと思うのです。
自分の得意なことを認めてもらえないのはなかなか辛いものがあります。それを回避するには、認めてもらえる環境選びと、そのような環境へ身を移すことがキャリアでも重要だと痛感しました。
JTCでの嫌な思い出
アヒルの子ほど全否定されたわけではありませんが、私も以前のJTCにてTOEICについて同僚と話していたら『TOEICなんて英語力を測るのには意味ない』と、私より200点くらいTOEICスコアの低い先輩に説教されたことがあります。
(さすがに先輩だったので言い返しはしませんでしたが、自分よりスコアの低い人にTOEICについて説教される構図は今考えるとなかなかシュールなものがあります)。
この先輩に対して、今となってはかわいそうな人だなぁと思いますが、自分が得意と思っていることに対して、よくわからない理由を以って意味がない、などと否定されるのは決して気分のいいものではありません。
他のエピソードとして、私は『頼んだことをすぐに対応してくれること』を周囲からありがたがってもらえることが多く、とあるプロジェクトに参画しはじめた際もそれをポリシーにして活動していました。
プロジェクトの社内打ち合わせが終わってから、今まで通り議事録を関係者に配信したところ、直属の上司からは感謝の一言もなく『なんで先に俺に見せないんだ?』という趣旨のコメントをされたことがあります。
どうもその人は、関係者への配信前に自分(上司自身)へが見せてから配信してほしかったようなのですが、私もすでに当時年次を重ねていたので、直近のプロジェクトではそのような『議事録を事前に上司が確認』という体制は取っておらず、早く議事録を配信したことを感謝されるどころか、予想外の大目玉を喰らいました。
もちろん私も、郷に入っては郷に従えのように、新しいプロジェクトに入ったならそのプロジェクトのルールを確認しておけばよかったのですが、議事録を早く配信したことには何もフィードバックせず、上司へ事前に確認が無かったことを怒られるとはなぁ、と、後味の悪い思いをしました。
価値観に『正解』は無いが『合う・合わない』はある
『お前たちは間違っている!』と私の価値観をJTC時代の件の先輩や上司たちに押し付けるつもりは毛頭ありません。
彼らは彼らなりの考え方できっと楽しく生きているのでしょうし、価値観は人の数だけあるわけで、何か決まった『正解』などないからです。
とはいえ、『自分に合うかどうか』という観点は重要だと思います。
泳ぐのを得意なアヒルが『そんなの意味ない』と否定されるような環境では、自分の自己肯定感も下がります。また、得意を認めてもらえないのでキャリアの面でもなかなか思うような評価を得られません。
また猫やニワトリの言う『喉を鳴らす』『卵を産む』などの『スキル』を身に着けようとしたところで、それが本当にアヒルの子に必要なのかどうかは甚だ疑問です。周囲の価値観に振り回されないことも重要です。
今は私は縁あってベンチャー企業にいます。かつて私が在籍していたJTCよりも、プロジェクトの進め方にスピード感がある環境です。
もちろんJTCのように多くのメンバーで慎重に少しずつ進めていく体制を否定するわけではありませんが、少なくとも私には合っていませんでした。
幸いにも、JTCのあとに入社したベンチャーは2社とも人の数がJTCより0が2つくらい少ないので、英語力含めた私のスキルを意味もなく『何の役にも立たない』などと言う人は居ません。全員即戦力です。また、何かに対してスピード感持って動ける点も感謝されることが多くありがたい限りです。
私の場合は縁あって採用されたのがベンチャーだったという要素もあるので、戦略的にベンチャーを選びました!というわけではありませんが、なかなか今の組織で評価されないなぁと苦しむ人は、自分にとって無理のある環境で振り回されてないか、どんな環境なら評価されるのか考えてみると良いかもしれません。
それではまた!