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がんばれ!膵・肝・腎!

先日 ネットの友人の舞台を見に行ってきました。クリエイターを目指している身として創作や演じることに目を向けることはとても刺激になると思いました。

一人の女性の人生を通して描く、膵臓・肝臓・腎臓の奮闘物語


一人の女の子が生まれた。
同時に膵臓・肝臓・腎臓たち内臓も誕生し、互いにこの新しい命を支える事を誓い合う。
女の子の成長に従い、初恋、失恋、青春、恋愛、そしてお酒、男に溺れていく人生を辿り、内臓たちのホルモンや栄養分の分解、分泌、貯蔵、そして疲弊していく姿を描く。
というのがコンセプトとなっています。個人的に医療関係の仕事をしている身としてどうしてもドラマのように 「これはないだろうw」ってなってしまいそうだなと厳しい目にならないかと思いながら見に行きましたw
多分 医療者あるあるなのかなと思っています(笑)

実際のストーリー内容


上記の作風説明の通り、一人の女の子があるとき誕生。体の中にある臓器としての膵臓・肝臓・腎臓が個々のキャラクターを演じていくストーリでした。
作品の中かもしれないけど、体の主役といえば 脳・心臓・肺!!!
それ以外の臓器って脇役でしかないよねと自虐心が入りながらも優位逸無二の能力があるから誇ってこの子の人生を支えていこう!!!!!

思春期特有の心の揺れ方と体の心境
成熟していくにつれて気を付けなければいけないのが「恋」
恋に揺れ動く女の子は失恋によってどんどん状況が変わっていく、その状況を臓器たちは心配に思いつつも前向きにとらえている様子だった。

20代
この年代に陥りやすい「恋愛依存症!!!」
とても思ったのが女の子が陥りやすい恋愛依存症→アルコール依存症
70分間の作品なのですが、その短い中で臓器が起こりえる疾患を出していき、専門分野になりやすい医療をできるだけかけた話していく方向性は面白いなと感じました。
臓器たちの心境はやっぱり女の子が一番陥りやすい精神の揺れに対して心配になる反面、自分たちの今後について予期されるであろうことに不安感を覚えていく

40代
結局恋愛依存症は抜けることができず 繰り返し男を男で塗り替えようとして失敗しつづけて臓器たちが悲鳴を上げている(特に肝臓)状態。
もう脂肪肝にもなっててでも SOS信号が出せないここから予想される疾患を説明しつつ、それでもやめることのできないお酒にあきれて未来を待つ臓器たちの不安感が伝わりました。

60代
まだ 男からぬけられないのか!wと言いたくなるようなお酒のハマり具合
フィクションだろうし、ここまでくると精神病院に入ってないのが不思議なくらいにひどい様子。まわりの60代と比べてもうあられもない状態で肝臓も肝硬変になって痙攣状態(迫真の演技でした(笑))
もう死にゆく未来を見て どうしてこうなった・・・・・と頭を抱えていく形で舞台は幕を閉じる・・・・・

感想


 舞台全体の話になると、医療に携わってない人たちから見てるとわかりやすいお酒に飲まれたらこんなことになるんだよというお話になったなと感じました。
 また、体といえば 心臓・脳・肺が確かにメインになりがちではあるけれど他臓器に視点を置いたのも興味深いなと思いました。臓器一つ一つがかけがえのない役割をもっていて目立たないとはいえ体を支えているんだよってことをもっとプッシュしていけたらなと 医療者目線で思ってしまいました。
 ただ作風が体をぼろぼろにしていく主人公を見守るという形になってしまったため役割があっても本領発揮ができないんだろうなあというところもあったのだが、これも女の子に振り回されている状況下だからだろうなという歯がゆさを感じました。
とても作品的に面白かったです
https://barubaru.wixsite.com/ichiza


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