【セミナーレポート】フラクタ ブランディングスクール
こんにちは、フラクタ PRチームです。フラクタでは、ブランディングにお悩みの担当者さまに向けて、基礎から学べるブランディングセミナーを定期的に開催しています!
今回は、2019年10月24日(木)宣伝会議さま共催セミナー「フラクタブランディングスクール〜ブランディングのスタートはブランドを見つめ直すことから始まる〜」の内容についてお伝えします。
イベント概要
コモディティ化が進む市場で顧客の支持を得るには、「共感されるブランド価値の提供」が重要です。ブランディングを実施しても表面上のリニューアルで完結してしまう企業、リブランディングによって顧客が離れてしまう企業などが後を絶ちません。顧客の共感を継続的に生み出すには、社員一人ひとりが自社のブランド・アイデンティティを理解し、全員でブランドらしさ=ブランドコアを共有することが大切です。
本セミナーでは、ブランドの個性や魅力を改めて「知る」ことに焦点を当て、自社ブランドに愛着を持ち、一貫したブランド像を共有する重要性を3部に分けてお伝えしています。また、「ブランドの言語化と視覚化」のワークショップにて、ブランド・アイデンティティを理解するための手法を体験いただきました。
第1部:ブランディングのスタートはブランドを見つめ直すことから始まる
講師:フラクタ ブランド ストラテジック プランナー 村中 花梨
多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒。広告代理店にてアカウントプランナーとして勤務した後、2016年よりフラクタに入社。
新規ブランド創出やコミュニケーションコンサルティング、体験イベント企画などを通じて化粧品、食品、家電、雑貨などのブランドの支援に従事
第1部では村中より、ブランドとブランディングの言葉の意味を整理し、ブランディングを実施するメリットは、
・ブランド内部が自社ブランドを大事に思うようになること
・ブランドに沿って社員が各自で判断し行動できるようになること
・外部からのブランド理解度が上がる(伝えやすい&伝わりやすい)
この3点と解説しました。その上で、ブランディングで最も重要なことは「信頼関係」であり、ブランドの多くが目を向けがちな「自分たちがどうありたいか」に囚われないように注意が必要であるとしました。
また、信頼関係はブランドによって異なるため、自社ブランドがこれまで行ってきたものや持っているものを社内で見つめ直して、顧客に届けていくメッセージを決め、繰り返し伝えていくことが大切であり、そのためにインナーブランディングとして、社内の部署を横断した取り組みが必要不可欠であると伝えました。
第2部:抽象的なブランドを具体的にする〜自社ブランドの『言語化』と『視覚化』〜
講師:フラクタ ブランド ストラテジック プランナー 狩野 雄
グラフィックデザイナーからキャリアをスタートし2014年よりフラクタに入社。
土屋鞄製造所をはじめとする様々なクライアントのwebサイト、サービスのディレクション、新規事業創出のコンサルティングといったブランド支援に携わり、近年活気を帯びているD2Cスタートアップ支援も手掛けている。
第2部では狩野より、顧客へ自社ブランドを繰り返し伝えていくために、抽象的なブランド像を具体的にする必要性とその手法をワークショップにてお伝えしました。
ブランドは往々にして抽象的になる傾向にあり、それはブランドがロゴやメッセージといった象徴的なものに宿っていると受け取られがちなことが理由のひとつにあげられます。しかし、伝えるべき相手が受け取る価値や印象そのものがブランドです。相手によってブランドの印象がぶれているのは、ブランドが具体的な状態になっていないからだといいます。具体的にすることは社内も顧客もブランドを認識できる状態、それはつまり、ブランドのオリジナル性が変わることなく伝わる状態ということだとお話しました。
ブランドを具体的にすると、ユーザーとのコミュニケーションもグッとシンプルに伝わりやすくなります。本来ブランドを好いてくれる、肯定してくれる人たちが
もっと明確にブランドをフォローしてくれます。 明確になる反面ブランドから離れる顧客がいるのではないかと思われがちですが、大切なのは「好き・肯定具合の深度」だとお伝えしました。
第2部:ワークショップー抽象的なブランドを具体的にするー
第2部の後半では、実際にブランドを具体化する手法をワークショップを通して体験いただきました。「東京(の魅力)」をテーマに、思考やバックグラウンドの異なるメンバーと意見をまとめることに苦戦しつつも、みなさん楽しんでワークされていました!
今回は言語化と視覚化を目的とし、イメージチップとテキストにてテーマである東京を表現していただきました。ブランドを具体化する必要性とともに、実際に具体化する工程に関わることで自分ゴト化する重要性を実感できたというお声もいただきました。
第3部:ブランドを浸透させ、自然に伝えるために〜インナーブランディングの基本プロセス〜
講師:フラクタ ブランド ストラテジック プランナー 眞喜志 康人
総合広告代理店のプランナーとしてキャリアをスタート。主に企業の販促プロモーションやイベントの企画運営、行政の広報戦略立案などを手がける。その後、フラクタに入社し、ECサイトやコミュニケーションの面から化粧品、宝飾品、服飾などのブランド支援に従事
最終部の3部では眞喜志より、具体化したブランドイメージやキーワードを元に、ブランドの共通認識をつくるインナーブランディングについてお伝えしました。
まず、インナーブランディングで陥りがちな失敗は、自社でできそうだから、すぐに取り組めそうだから、といった理由からいきなり施策を始めてしまうことであるとし、重要なことはワークショップなどで抽出したブランドコアを定義した上で、施策を検討し実行することであるとしました。
また、具体的な施策を考えるときのポイントとして、抽出したブランドコアを軸に一般的な手法と独自性を組み合わせることが施策に対する社員のモチベーションアップや、施策に対するコスト削減につながると話しました。
このようにブランドコアを抽出し、施策を実行した後は、根気強く効果検証→施策の再検討・実行のPDCAを回していくことがインナーブランディングのポイントだとお伝えしました。ブランディングは一度実施したら終わりではありません。一貫したブランドらしさを伝えていくためには、継続的に社員とコミュニケーションをとって調整、修正していくことが必要不可欠です。と会を締めくくりました。
最後に
ご参加いただいたみなさま、本当にありがとうございました!
今回は宣伝会議さまと共催にて実施させていただきましたが、無料ブランディングワークショップ単体での実施や、企業さま社内で展開する有償のワークショップ、他セミナーも定期開催しております!
今後もますます関心がたかまるブランディング、インナーブランディングについて知っておきたい、より具体的な手法を知りたいという方はぜひお気軽にお問い合わせください!