新しい仕事のかたち「One by One」ができるまで

こんにちは。フラクタのPR担当、花沢です。
今回は、フラクタの新しいブランド支援サービス(受注形態)「One by One(ワン・バイ・ワン)」誕生の背景についてお話します。

One by Oneとは

フラクタが提供する人月定額制(サブスクリプション型)の新しいブランド支援サービスです。契約期間内において、適切なフェーズごとに必要なスペシャリストを一人ひとりアサインし、チームでブランドを支援。工数ベースでの契約なので、追加のご相談でも人月内であれば追加費用はかかりません。※0.25人/月〜契約可

主にブランディング支援やShopify構築支援を想定していますが、「ブランドの課題はなにか」、「何をつくるべきか」といったブランドビジネス全体の要件定義から、実施に至るまでを一貫して行うことが可能です。

画像1

納品=ゴールという考え方への違和感

これまでフラクタでは、ECサイト構築やキービジュアル制作、ブランディングなど、それぞれの業務単位で依頼を受けていました。しかしクライアントと一緒に制作を進行する中で、制作し納品するだけで本当にブランドの成長につながるのか?本質の課題を解決できるのか?と疑問を感じることもありました。

ブランドの成長には“イテレーティブであること”“再現性があること”が重要だと私たちは考えています。一方でクリエイティブ制作やECサイト構築は、基本的には「納品したら終わり」という考え方が一般的です。しかしそれは私たちが提供したいブランドへの継続的支援や、クリエイティブ制作の効果測定・改善(デジタル・アナログに拘らず)、そしてブランド体験向上の実現にはフィットしません。

ブランドビジネスの成長・発展をゴールに

納品前提のビジネスの進め方には常に「納期」が絶対条件です。そのため私たちは何よりも「納期」と「クオリティ」を守ることを第一に、プロジェクトを進行します。しかし時には、納期を見直してでも別案を検討、対応した方が良いタイミングがあります。例えば、以下のような状況です。

・ブランドの商品・サービスに潜在的なリスクが見つかった
・レピュテーションリスクが顕在化した
・商品・サービスが十分なクオリティに達していない
・ブランドの方向性に大きな変更があった

納品ベースの受託契約だった場合、これらの状況においても「納品」が第一目標にならず、本来の目的とは大きくズレてしまう可能性も0ではありません。One by Oneであれば、「ブランドビジネスの成長・発展」を第一に考え、その上で今どうすべきかの議論が可能です。
また、制作依頼のほか新規ブランド立ち上げ時などには、“何から始めればよいかわからない“、”まずは相談できるひとがほしい“という声も多く聞きます。
これらを鑑みて、ブランドが求めているのは、一緒に走ってくれる、相談できる仲間である、と強く感じるようになりました。そこから、ブランドのためにフラクタにしかできないアプローチがあるのではないかと考えはじめました。

One by Oneの誕生

このような背景から、納品物単位の受託ではなく”課題はなにか”を一緒に定義するところから気軽に相談していただける仕組みとして、One by Oneが誕生しました。そのためOne by Oneでは、本質的課題の抽出・設定から、ブランドを自社で運用するための内製化までを支援します。トータル支援だけでなく、部分的なフェーズでの支援など、ブランドの状況によって必要な人材を必要なときにアサインすることができます。

画像2

△部分的フェーズ支援(クリエイティブ制作依頼)のプラン例。フェーズに合わせてスペシャリストをアサインします。

ブランドの自走のための戦略設計

<フラクタの戦略設計>
1. 何を(What)
2. いつ(When)
3. どうやって(How)
4. 誰に向けて(Who)
5. どのチャネルで(Where)
6. コミュニケーションするか(クリエイティブ/EC・コンテンツ制作)
7. なぜ実行するのか(Why)

One by Oneではこれら一連の流れをブランドと並走しながら設計・実行し、フローやノウハウをドキュメント化(標準化)します。7. なぜ実行するのか(Why)を含めることにより、ブランド内部へのブランディング体系の浸透までを支援します。そうして、ブランドのイテレーティブな発展に寄与することが可能になりました。
私たちがいなくなったとしても、ブランドが自走できるようにする。私たちの望むゴールはそこにあります。

クライアントさまからの意外な声

私たちがこのサービスを試験的にはじめたとき、意外なお声をいくつかいただきました。それは「客観性」と「相談役」としての立ち位置に価値を感じてくれるお客様からの声でした。

あるスタートアップのクライアントさまは、CEOとCTO、そしてデザイナーの3名で起業し、ECサイトを主軸とした特長的なビジネスを展開されていました。既にECサイトはShopifyベースで構築されており、サイトや販促物などのデザインはすべて整っていました。そこで「私たちに期待していることはどのようなことでしょうか?」と改めてお聞きしたところ、以下のような答えが返ってきました。

「自分たちが作っているものを客観的にレビューして欲しいんです。自分たちは互いに理解し信頼していますが、どうしても各々が専門家同士なので、お互いを正しくレビューできず、本当にこの方向でいいのか判断に悩むことがあります。そういった場合に外部からの客観的な意見と、別の方法、手段があるかの相談相手になってほしいんです」(CEO:Oさま)

これを聞いて私たちは、どんなに優れたチームであっても客観性は失われてしまう危険性があり、そのリスクヘッジとしてフラクタを活用いただく、シンクタンクのような方法もあるのだと、クライアントさまからビジネスの可能性を学ぶことができました。

わたしたちの想い

One by Oneでも内製化までを支援していますが、弊社はブランディングエージェンシーとして、ブランドが継続的に自走できる仕組みづくりを支援しています。それは、ブランドの継続的な成長により、人々の単なる消費行動が楽しい購買体験にかわること、そこから人々の生活が豊かになると信じているからです。

ブランドをスケールアップするためには、外部パートナーに頼りきるのではなく、その力を自社に還元し安定的に運用することが求められます。フラクタはチームの一員としてブランドの成長に貢献し、仕組み化・内製化によって継続的なブランド運用をサポートします。


ブランド運用でお悩みの方、新規ブランド創出を検討されている方は、ぜひフラクタへお気軽にご相談ください!