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[Shopify] 複数配送拠点の管理機能を本格展開開始!

皆さんこんにちは!フラクタでECシステム担当チームのCrtDest.exeです。
フラクタで最近注目しているグローバルECプラットフォームのShopifyが、複数配送拠点からの配送管理機能「Locations」を本格展開を開始しました!
その内容についてご紹介いたします。

「Locations」とは

Shopify上で複数配送拠点(店舗)を登録でき、
それぞれの拠点にある在庫を一元管理することができます。
これを利用して、店舗のどこかに在庫があれば、ECで販売できるので、実店舗での在庫を最大限利用してEC展開できるようになります。

今年の5月に開催されたShopify Uniteで紹介されていた機能ですが、いよいよ展開が始まりました。

「Locations」のユースケース

すでに大規模でビジネス展開をしており、EC専用の倉庫を持っていたりするケースというよりは、実店舗が1つだけあり、ECも運営していて、商品は実店舗にある在庫を利用して運営しているようなお店がビジネスの成長に伴って2店舗目を出店したり、期間限定のポップアップストアを出す時をメインのユースケースと捉えている機能のようです。

As merchant businesses expand, the number of locations they sell, store, and source from increases. With the roll out of Locations comes a new section in the Shopify Admin that allows merchants to view all locations they source and sell from, in one single place.

また、アプリと組み合わせることで「店頭受取」などもできるようになるようです。

Apps can also start to create location-aware functionality for merchants. Apps like Store Pickup + Delivery allows merchants to arrange in-store pick-ups. Merchants can specify a location’s available pick up times and buyers can pick up their order at the closest location with available inventory.

「Locations」を試してみました。

配送設定画面からロケーションの設定に入り、「ロケーションの追加」を行い店舗を追加します。

上記のように2店舗登録されています。どちらの店舗から優先的に配送するかの優先度設定も行えます。
ただ、他に導入しているアプリでLocationsに対応していないものがある場合、配送地点を登録できないことがあるので要注意です。
古いShopifyアプリを使っている場合はご注意ください。
※Locationsに対応するには新しいAPIの利用が必要なようで、Shopifyはアプリ開発者向けに対応方法について、以下のようにインストラクション情報を公開しています。

店舗毎の在庫管理

店舗の登録が完了すると、在庫管理が店舗毎に行えるようになります。

上記のように店舗を切り替えるメニューが表示され店舗を切り替えると、それぞれの店舗の在庫が確認できます。

ECで注文するとき在庫はどう変わる?

先ほど登録した商品AのMサイズはは店舗Aで2個、店舗 Bで4個在庫があります。こちらの商品をオンラインで5個注文したいと思います。
※優先配送元は店舗Aにしています。

店舗Aと店舗Bの在庫を合わせると合計6個になるので、オンラインでも6個まで注文が可能です。
5個注文し、注文管理画面をみてみます。

店舗Aの在庫から注文数の5個分減って-3となりました。

注文詳細では店舗Aから全て発送するというステータスになっています。
どうやら、在庫の振り分けはまだやってくれない模様です。

では、もう一度注文をしてみます。
先ほど商品を5個買ったので、商品AのサイズMは2+4-5で、店舗Aと店舗B合わせて残り1個となりました。
この状態で2個買おうとしみます。
※在庫以上の商品は買えない設定にしています。

在庫は「1個しかないので、2個は変えないよ!」とアラートが出ます。
正しく、総在庫が認識されてますね。
では、残りの一個を買ってみます。

今度の注文では店舗Aの在庫がないので、店舗Bの在庫が1個減って3個になりました。では、注文詳細も確認してみましょう。

配送元が店舗Bになっています。
在庫のある店舗を自動的に配送元にしてくれました。
もし、店舗Aの情報しか登録していなかった場合、この注文をしようとしても在庫切れになって、買いたいお客様が諦めてしまうなんてことにも繋がりってしまうかもしれませんが、複数拠点にある在庫をフルに活用することでそんな機会損失も避けられそうですね。

1注文を1店舗の在庫でまかなえない場合の動作について

ただ気になるのは1店舗の在庫数以上の数値が入った場合、在庫が1つ以上ある優先配送元が配送するという結果になりました。
在庫がマイナス値になるので、システム外で商品を配送元店舗へ送り、システム上で手動で在庫調整を行うという運用になりそうです。
ここはオンラインで扱えると嬉しいですね。

Shopifyの公式マニュアルを見ると、1店舗の在庫で注文数をまかなえない場合、注文が分割されて、それぞれの店舗から配送管理できるようになると思しき記載がありました。

If some of your inventory is out of stock at one location, but it’s in stock at another location, then Shopify will split the order so that it can be fulfilled from multiple locations.
If any location can fulfill the entire order, then the inventory is drawn from that location. If no location can fulfill the entire order, then a split order is created and assigned to multiple locations.

ベータ版で徐々に浸透していくとのことですので、近いうちに店舗の在庫数に応じて注文情報も更新されるのかもしれませんね。
期待して待ちましょう!

登録できる拠点(店舗)数

以下の通り、Shopifyの契約プランによって登録できる拠点数が異なります。

Shopify Lite - 3
Basic Shopify - 4
Shopify - 5
Advanced Shopify - 8
Shopify Plus - 20  (Contact your Merchant Success Manager if you need more than 20 locations.)

料金プランについてはこちらの記事も合わせてご覧ください。

まとめ

ここまでみてきた、Locationsで今できることをまとめます。
・複数の店舗にある在庫を管理できる
・在庫総数を使ってECの在庫管理ができる
・在庫のある店舗からそれぞれ発送管理はシステム上はできない
 ※おそらく今後できるようになっていくのではないかと思います

生まれたての機能でこれからさらに良くなっていくと思いますが、
現状でも、在庫をフルに行かせるのはメリットが大きいと感じました。
また、有料のフルフィルメントサービスもありますが、その前段階として、
無料で管理できる機能があるのはありがたいですね。

ユニクロは独自の在庫管理システムで、各拠点の在庫状況を利用したECの展開を進めていますが、Shopifyを使えば、その基本的な機能が初期投資なしで利用できます。
多店舗展開を考えるときに、よりビジネス上の条件にフォーカスして柔軟に考えられるようになるので嬉しいですね。

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