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【イベントレポート】「顧客体験価値を高めるサイト設計とは」&FRACTA #003(前編)

こんにちは!CSV局のナルトンです。
本記事では、2023年2月22日に開催した自社主催イベント&FRACTA #003のイベントレポート前編をお届けします

&FRACTAとしては初となるオフライン開催となった今回のゲストには、CHOYA shops株式会社 代表取締役の菅 健太郎さんをお迎えし、「顧客体験価値を高めるサイト設計」について、FRACTAのディレクター野村とプランナー加藤と共に対談形式でお話しいただきました。

「&FRACTA」とは:これまでFRACTAがご支援させていただいたクライアント様をゲストにお呼びし、過去のプロジェクトをベースにしたブランディングのナレッジ発信を目的とした自社主催イベントです。

体験を通じて「梅」を知る

創業から100年以上に渡り、梅の魅力や新たな発見を提供し続けるチョーヤ梅酒株式会社の知見を生かし、新規事業として始まった梅体験専門店「蝶矢」を運営するCHOYA shops株式会社。

https://choyaume.jp/

日本の梅文化を蝶矢独自の現代的なスタイルで提供し、「大切な人とのつながりを育む文化」として発展させるため、京都・鎌倉に実店舗を構え(2023年3月現在)、国内だけでなく世界に発信し続けています。
そんな実店舗同等の顧客体験をオンライン上でも実現するべく、2022年4月からECサイトリニューアルのプロジェクトがスタートしました。

—まずは今回のECサイトリニューアルの全体プロセスをお話しいただけますか。

野村:構想フェーズでは、まず課題把握や思想理解を深めていく必要があるのですが、今回は「蝶矢」という店舗そのものでの体験価値を策定していくことが大事だったので、早い段階で実際に店舗に行き、顧客として体験をしました。
その後、現行サイトの調査をしていく中で、何が課題なのかを洗い出しました。ブランドサイトとECサイトを統合するご提案をさせていただいたのは、このタイミングですね。それからペルソナ策定やカスタマージャーニー作成、ECサイト設計などを経てクリエイティブの方向性が決定し、実装フェーズに移ったという流れです。

店舗同等の体験価値を目指して

—プロジェクトの背景と当時の課題について教えてください。

菅氏:まずは、梅産業全体として梅の需要が下がってきたという背景がありました。梅の産地では、農家の高齢化や後継者問題に直面していたのです。こういった課題の中で、私たちはより若い世代に向けて梅の新たな価値を発信し、梅の需要を増やしていきたいと考えていました。
一方で、蝶矢のECサイト設計には課題が多く、店舗に比べてECサイトで得られる体験が不足していたり、導線設計が複雑だったり、そういった背景から満足度の差が生まれている実状がありました。
また、ブランドサイトとECサイトが分かれていたので、お客様の回遊性が悪く、ページ制作作業の効率性にも悪影響を及ぼしていました。実店舗同様に、ECサイトでも同等の体験価値を得られるにはどうしたら良いのか、というのが最大の課題でしたね。

—本プロジェクトの目指すゴールは『ECサイトにおいても店舗同等の体験価値を提供すること』だと理解しました。では、ECサイトでの購入体験について、旧ECサイトでのこだわりや当時の課題感などもお聞かせください。

菅氏:実店舗に近い体験を、というこだわりがあったので、梅の情報(ストーリー)をしっかりと伝える商品ページ作りや、店舗スタッフ(梅コンシェルジュ)がLINE上で素材選びや、作った後のアフターケアを実施していました。デザインのトーン&マナーの統一性にもこだわりを持っていましたので、商品が届いて開封する際にテンションが上がるよう、物流会社とも毎月ミーティングを実施し、ブランドコンセプトを共有していました。
一方で文字情報が多く、縦長の商品ページになっており、またLINEではタイムリーにお客様に返信ができないといった課題もありました。

店舗体験で得られた気付き

—旧ECサイトにおいても、LINEを活用した顧客とのコミュニケーションやアフターケアをしっかり取られ、商品が到着した際の開封体験についてもかなり注力されていたということがわかりました!
今回は店舗同等の体験をECサイトにも実装したいという目的があったかと思いますが、実店舗の強みや、FRACTA側の店舗体験での気づきを教えてください。先に菅様に実店舗でのこだわりをお聞かせいただければと思います。

菅氏:実店舗では、現代的なスタイルを通して梅の新しい価値を伝えることにこだわりを持っています。
具体的には、統一されたデザインや梅コンシェルジュの接客力の親切さや丁寧さですね。また、梅酒作り体験後のアフターケアとして用意しているシナリオメールやLINEサポートなども強みです。

加藤:プロジェクトメンバーと実際に店舗を訪問した際には、大きく3点気づきがありました。
1つ目は、コンシェルジュの豆知識がとても勉強になったこと。梅酒と梅シロップのどちらかが作れるのですが、お子さんがいる家庭だとシロップになりがちなところを、「お酒と割っても美味しいシロップの組み合わせ」を教えてくださったので、飲み方の選択肢が広がりました。
2つ目は、メニュー表の分かりやすさ。梅とその梅に対するおすすめの素材が分かりやすくメニュー表に載っていたので、その後の選択がしやすくなりました。
最後は、完成までの経過がわかるということ。店舗に、作り終えた後の経過(色の変化や梅のサイズ)が表示されていたので、家に帰ってからも、出来上がった梅酒(もしくは梅シロップ)が今どういう状態なのか不安がありませんでした。

野村:店舗体験を通して、実際にECサイトで再現できることや掲載すべきことが整理できたように感じます。
鎌倉店を訪問したのですが、鎌倉駅徒歩30秒という立地や外観、内装全てに世界観が確立されていて、洗練された和モダンの雰囲気はサイト構築におけるトーン&マナーの基礎となりました。
梅コンシェルジュの方から教えていただいた多種多様な組み合わせは、組み合わせ診断を提案するきっかけにもなりましたし、梅シロップキットを使用した作り方では、店舗では壁に見本が展示されていてとても分かりやすかったので、サイトでも実装したいと感じました。

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