リアス海岸についてのまとめ
「リアス海岸では養殖がさかん……!リアス海岸では養殖がさかん!」
ある日、中学生が一生懸命覚えようとしていたので、ちょっと待って、と一旦声をかけました。
「どうしてリアス海岸で養殖がさかんなのかは知ってる?」
「え?」
「社会は暗記科目って言われるけれど、社会にもどうしてそうなのかっていう理由はあるのです。それと一緒に覚えた方が忘れないと思うな〜」
ええ〜と言われつつ、ドヤ顔で続ける自分。
「リアス海岸は複雑な海岸線をしてるのだけど、複雑だから波が防がれて湾内がおだやかなんだよー、だから養殖に適しているの」
「えー、でもテキストのここ、『リアス海岸は東日本大震災では特に被害が大きかった』って書いてあるよ」
「んん?」
「波が入ってこないのに津波は入ってくるの?」
「……う〜ん、たぶん津波の規模が大き過ぎたんだよ」
答えつつ、自分でもイマイチ納得いってないことに気づきました。
社会は好きだけど専門性があるわけでもないので、リアス海岸についてちょっと調べてみました。知ってる人には当たり前だよって内容かもしれないのですが、自分のためのまとめです。
リアス「式」海岸じゃないの?
そもそも自分はリアス「式」海岸で習った気がするのですが、教科書等にはもう「リアス海岸」の方が多く目にします。教科書会社さんのホームページでこのよつにあるのを見つけました。
「リアス」そのものが入り江の地形を表す語であるので、あえて「式」を入れる必要はなく、地理学・地形学の学術用語としては「リアス海岸」という表記がより適切であるとされるようになりました。
地図帳・教科書でも、長らく「リアス式海岸」と表記していましたが、こうした近年の学界等の動向をふまえ、平成20年度用のものから「リアス海岸」に表記を変更しました。なお、これまでの「リアス式海岸」という表記も誤りではございませんので、ご指導の際はご配慮いただきますよう、お願い申しあげます。
究極、どちらでも間違いではないのかー、と思ったのですがリアスにも意味があるのか……。
どうやってリアス海岸ができるのか
う〜んと思っていたときに、本屋さんでこの本に出会い思わず購入しました。
海岸が低下したり、海岸付近の土地が隆起することで、浅い海底が陸上に現れることを離水といいます。これにより形成された海岸を離水海岸といいます。
それに対し、
海面が上昇したり、海岸付近の土地が沈降することで、陸地が海面に沈むことを沈水といいます。これにより形成された海岸を沈水海岸といいます。
沈水海岸の例がリアス海岸。
リアス海岸は、河川など流水による侵食で形成されたV字谷が発達している山地が、海面が上昇したり、海岸付近の土地が沈降することで沈水して形成された海岸地形です。
以下のサイトに図が載っていました。
津波で被害が大きくなるしくみ
と、いうわけで今回のメイン。
どうして津波の被害が大きくなるのか、を以下のホームページで勉強しました。
V字型の湾では湾の奥にエネルギーが集中し、波高が高くなります。
岬の先端では、津波が海岸線に対して平行になろうとしてエネルギーが集中し、波高が高くなります。
字で読んでピンとこなくても図を見たり、アニメーションを見るとちょっと違うかも!
勉強を教えていても、うまく説明できないときは調べることにしています。
今回、この疑問のために『村瀬のゼロからわかる地理B』を読んでいたら小学生に
「どうして大人なのに勉強してるの?」
と尋ねられました(笑)。
「大人になっても勉強するよ」と言ったら「えー……」と言われたので「私は好きでやってるから自分のためだよ」と返しました。
自分がリアス海岸を習った頃、津波被害についてはまだ言及されていなかったと記憶しています。
自分が知ってることだけを使うのではなく、自分も子どもたちと一緒に勉強していければ楽しいな、と思っていて、それを常日頃心がけるようにしています。
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