見出し画像

2023年12月に出会った本と年間おすすめマンガアプリ作品

2024年である。年は明け、2024年の目標を立てて公開したにも関わらず、2023年12月に関する記事を書いて投稿しようとしている。なぜだ。

noteをはじめた当初から、毎月読んだ本をまとめて翌月の初旬に投稿するという試みを(ところどころ中断しつつも)やってきたが、年が明けたタイミングにおいてはいささか違和感がある。新年早々に昨年を振り返るのもどうなのか。昨年のうちにやっておけばいいのに、と内なる自分が私を責め立てる。

いったんそれは来年の課題にしつつ、とにかく2023年12月に読んだマンガを書き留めておく。しかし、12月はめぐり合わせが悪く、新刊を買いに書店に行っては品切れ、後日あらためると年末も影響しているのか、レジに長蛇の列ができていて諦める……ということが続いた。でも、本屋に活気があるのは良いことなので、ヨシ!

ヨシ!

とはいえ、感想があまりに少ないのも悲しいので、2023年、個人的によく読んだマンガアプリのおすすめ作品もまとめておく。通勤時間約3時間を乗り越えるために、大変お世話になった愛すべき作品たち。そのうち、無料で全話読めるもの(チケット制などの制約はあり)で、かつ心が疲れたときによく読んだものを中心にまとめているので、ご興味のある人は目次から飛んでもらえれば幸いである。


2023年12月に出会ったマンガ

ショーハショーテン! 6巻

間違いなく、私の今年No.1マンガは本作だと思う。ストーリーも面白くキャラクターも魅力的。そして何よりも作中で展開される漫才が面白い。「面白さ」を徹底的に言語化しつつ、「笑い」をマンガ的表現で展開していて、原作(朝倉秋成先生)と作画(小畑健先生)の相乗効果が本当にすばらしい。「超ホンマでっか!?TVマンガ大賞2023!」でもSUMIREさんが推薦していました。超同意。彼女と100万回握手を交わしたい。

個人的には3巻で主人公たちが披露する「ミュージカル」というネタが大好き。ハイムハイム子爵~♪

最新刊6巻は主人公の畦道と相方の太陽がとうとう「笑-1甲子園」本選に出場。優勝候補の女性コンビがトップバッターを引くも、完璧な漫才により高得点をたたき出し、大会を壊していく。あれ、これ令和ロマンで見た……?いやいや、逆にフィクションではどんな筋書きになるのか。非常に楽しみ。

魔入りました!入間くん 35巻

展開がジェットコースターなんよ(語るのをあきらめた)。

スタンド UP スタート! 13巻

大好きなスタートアップ・起業家マンガがとうとう完結。名残惜しいけれどいい終わり方だった。主人公を表す漢字が「人」、主人公の兄が「公」だとしたら、彼らの父はとことん「私」の人だったんだな、と。ただ、他人を思いやる「私」である。

本作は「何を実現するために働くか」をずっと問いかける作品で、物語が進み主人公の周りに仲間が増えていくことで、「人は資産」という考え方を体現している。最後の号外も個人的にはとても好き。

2023年、おすすめしたいマンガアプリ作品

ラーメン赤猫

集英社「少年ジャンプ+」より。猫が営むラーメン屋「ラーメン赤猫」。ブラック企業を退職しアルバイトとして雇われることになった主人公・珠子と「ラーメン赤猫」で働く猫たちの日常を描いた作品。

「接客一番 味二番」を掲げて、真摯に美味しいラーメンを作り提供する猫たちの姿に心を打たれつつ、でもやっぱり猫なのでほのぼのしてしまう。「ラーメンに猫毛が入らないよう、めっちゃ気合いれてる」とか、よく分からないけどすごくてかわいい。

「猫がラーメン店を営む」というファンタジー作品なのに、世界観はどこまでも現実的でそのバランスもとても良い。現実って大変だけど、ラーメン赤猫のみなさんのように、目の前のことを一生懸命にやりつつ、どこかゆるく生きていきたい。ていうかめちゃくちゃこのラーメン屋で働きたいよ……求人出して……(出さない)。

半人前の恋人

集英社「少年ジャンプ+」より。太鼓職人を目指す女子と美大を目指す男子の青春ストーリー。なんだこのアオハル。不器用ながら少しずつ縮まっていく二人の距離感が最高。こんな青春過ごしてみたかった。

放課後ひみつクラブ

集英社「少年ジャンプ+」より。美女!放課後!秘密!倶楽部!以上!

世界観が本当に謎だけれど、不思議系美少女・蟻ヶ崎千歳とツッコミ系主人公・猫田悠一の絶妙な掛け合いと距離感で成立している作品。疲れ切った毎日、何も考えずに圧倒的な癖(へき)を浴びたいときにおすすめ。上田麗奈さんが歌う作品のPVも素敵だよ。蟻ヶ崎嬢の解釈一致すぎる。

獣王と薬草

小学館「マンガワン」より。魔族討伐から150年後、冒険者たちが貴重な資源を求めてダンジョンを攻略する世界。冒険者として成り上がることを目指す主人公・ティナはとあるダンジョンで、滅びたはずの最強の魔族「獣王」に遭遇してしまう。だが、彼の目的は人間への復讐ではなく、各地のダンジョンで負傷するモンスターを治療し助けることだった――。

「ダンジョンファンタジー×医療ドラマ」を謳う本作。モンスター討伐もののファンタジーを別角度から描いており、これから先どんな展開が待つのか、とても続きが楽しみな作品のひとつ。

無田のある生活

小学館「ビッコミ」より。彼氏に浮気され家を飛び出してきた主人公・ゆかり。兄に紹介された居候先にいたのは、超ミニマリストの男・無田。元カレとの想い出の品を捨てられないゆかりと、モノを捨てたい無田の「捨てるvs捨てない」バトルが今、はじまる。

最新エピソードでは、無田がゆかりへの恋心を自覚しはじめ、そのうろたえようにニヤニヤがとまらない。ていうか、ゆかりは自分の契約する家に元カレが居座り続けており、まじでその状況をどうにかした方がよい。

かくも小さき世界にて

白泉社「マンガPark」より。大好きな高屋奈月先生の最新作。家との折り合いがつかず、実家を出て一人暮らしを始めた主人公・小野寺スイ。隣人の瀬戸とその飼い犬・ティノとの交流を通して、少しずつ自分を受け入れていく。一方で、隣人・瀬戸も何かを抱えているようで……。

二人の背景に圧倒的現実が垣間見えつつも、徐々に距離をつめていく二人と一匹がとても良い……。

永年雇用は可能でしょうか

講談社「Palcy(パルシィ)」より。お屋敷のメイドとして働いていた主人公・ルシル。屋敷の主人のセクハラに悩まされていたが、ある日突然、理不尽に解雇される。そんな彼女の次の就職先は、魔法使い・フィルス(イケオジ)のお屋敷。謎に包まれた彼の生活と好みを紐解きながら働くうちに、ルシルはフィルスのことが気になっていき……。

主人公になんやかや災難が降りかかるも、おじさま魔法使いとのほっこりとした暮らしに癒される。私もここで働きたい(ラーメン赤猫に続き、2回目)。でも主人公のように気の回る人間じゃないから、たぶん1週間でクビ切られる。

ヴィクトリア・ウィナー・オーストウェン王妃は世界で一番偉そうである

講談社「Palcy(パルシィ)」より。1話目1コマ目で王子から婚約破棄を言い渡されるも、その圧倒的スパダリ力(りょく)をもって27ページ後には逆プロポーズし、婚約破棄を撤回させる女、それがヴィクトリア・ウィナー・オーストウェンである。強い。

どんな困難に直面しても、そのスパダリ力をもってして打破してしまう彼女の姿に、日々の仕事で疲れたアラサーはただ感嘆するのみである。あと、ところどころ天の声と民の声によるツッコミが入る構成で、他の作品にはない味わい深さを感じる。原作小説ではどのように表現されているのだろうか。

ちなみに、婚約破棄を言い渡して撤回した王子(現:王様)は、最新話でランプの精霊になっている。どういうことだってばよ。

星の謳歌

「pixivコミック」より。『そうしそうあい』のりべるむ先生の最新作だぞ!始まったばかりの今なら、初回~最新話まで全部読める!急いでアクセスせよ!

主人公の逢架は都会で育ったギャル。両親の離婚により、祖父の家に引き取られることに。そこは都会とは程遠いド田舎であった。コンビニも百貨店もプラザも近くにはなく、都会の恋しさゆえに転校先の学校の制服も着れない逢架。でも、転校先で出来た友達は、そんな彼女をあたたかく迎えてくれて、少しずつ心を開いていく――。

わちゃわちゃしてるけれど、どこか切ない群像劇が最高なのよ、りべるむ先生作品は。あと、登場人物全員キャラが濃い。

ねこに転生したおじさん。

もはや説明不要ッ!ねこに転生したおじさんの話である。ねこも可愛いがおじも可愛い。なんだこの組み合わせ。

ブログで全話見られるし、やじま先生は毎日0時に最新話を投稿してくれる。すごい。たぶん、現代に舞い降りた神だとおもう。グッズ見たらついつい買っちゃう……。お布施……。

まとめる気のないまとめ

書ききった……。どのマンガも本当に心のオアシスなので、ご興味があればぜひ読んでいただけると幸甚である。振り返りも無事に完了し、これでようやく年が越せた気がする(遅)。


この記事が参加している募集

マンガ感想文

今こそ読みたい神マンガ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?