住宅ローン金利が上昇する!?
最近は世界的に株が下がり基調です。
これは、世界的に金利を上げることが既定路線になってきていることが大きな原因です。
金利を上げることは、
「金融の引締め」
を行うという事になります。
今までは世界的に、お金をどんどん金融市場に流す
「金融緩和」
が行われていましたが、
最近では世界的にモノの価格が上がるインフレが続いています。
アメリカでは、前年に比べて7%近く上昇した月もありました。
このままだと景気が過熱気味になり、どんどんインフレが続いてしまいます。
それを抑えるために金利を上げようとしているわけです。
ここでなぜ景気が良いと
金利を上げるのかという疑問が湧くと思います。
これは、景気が良い状態をそのままにしておくと、
急激に物価が上がってしまう可能性があります。
給料が上がってもいないのに
物価だけ上がってしまうと死活問題なので、
それをさけるために金利を上げて
物価上昇をちょうどいい感じに調整しようとするからです。
また、お金というのは金利が高い方に
流れる傾向があります。
ですので、アメリカの金利が上がると
アメリカにお金を置いておいた方が儲かるので
日本にあったお金がアメリカに行く。
(日本は景気が上向かないから、金利を上げれない・・・)
つまり、日本の国債が売られ、
アメリカの国債が買われることになります。
そしてこれがどう日本の住宅ローン金利に関係するかというと、
日本の国債が売られると、
日本の長期金利が上がる仕組みになっています。
アメリカの金利の上昇
↓
お金が日本からアメリカに流れる
↓
日本の金利の上昇
となるわけです。
日本の全期間固定の住宅ローン金利は
この長期金利を参考に決めているので、
「長期金利の上昇=長期固定の住宅ローン金利の上昇」
の構図になります。
だから、アメリカの金利が上昇すると
日本の住宅ローン金利が上昇するきっかけになり得ます。
これは全期間固定金利型の住宅ローンに関してです。
じゃあ、変動金利型の住宅ローンはどうかというと
変動金利も同様に上昇の可能性は考えておくべきだと思います。
今現在変動金利は0.5%ぐらいを
最低金利としている金融機関が多いです。
この最低金利は住宅ローン変動金利の
基準金利が決められていて、
その基準金利から何%かを割引かれた金利が
0.5%になってます。
「今、キャンペーンで金利の割引をやってますよ〜。」
ってことで、金融機関はこのキャンペーン金利を
ここ何年もずっと続けているわけです。
そして、変動金利が0.5%から上昇する場合というのは、
このキャンペーン金利の割引幅を縮小するとき
だと私は考えています。
金融機関がこの優遇幅を縮小させるときはどんなときか…。
それは、金融機関が儲けることが
できなくなってきたときだと考えています。
金融機関は基本的に、
企業にお金を貸してそこから得られる
金利の利息で儲けています。
しかし最近では、企業があまり
お金を借りてくれない状況が続いていますので、
金融機関としては儲かりません。
ですので、最近は人員削減したりしてコストを減らし、
投資信託の販売による販売手数料で
利益を得ようとしています。
この方法がうまくいけばいいですが、
簡単ではありません。
銀行などの貸し出しをメインにしていた
金融機関が投資商品の販売に力を入れても
すべての金融機関が成功するとは思えません。
地方銀行を中心に
合併していっているのがその証拠です。
よって、全期間固定金利は
今後0.05%ずつなどほんの少しづつ上昇していく可能性があり、
変動金利型はここ数年間は今の水準が続き、
10年20年で考えると上昇傾向になっていくと予想しています。
これはあくまで予想ですが、
そうなっても後悔しないようにしておきたいですね。