大学時代に資格を取得すると有利?学生時代の優先順位【キャリア相談回答4】
TwitterのDMで、大学2年生のAさんからFPに関するキャリアのご相談を受けました。
以前に私が受けた取材記事や、弊社のプレスリリースを見てご連絡くださったそうです。
・取材記事
「高校生の時からファイナンシャルプランナーになりたいと思っていました」
・プレスリリース
FP会社がリカレント課程の社会人大学生向けインターンシップを受け入れました!
いくつかご質問をいただき、せっかくの機会なのでこちらで詳細に回答していきたいと思います。連載第4弾、最終回です。
≪アメリカ留学中のAさんからのキャリア相談シリーズ≫
FPは早くから「目指す」ものではないのか【キャリア相談回答1】
FPになるために、「まずは」金融機関に行くべき?【キャリア相談回答2】
日本人だけど、アメリカでFPとして働ける?【キャリア相談回答3】
大学時代に資格を取得すると有利?学生時代の優先順位【キャリア相談回答4】(本記事)
■就活とFP資格の学習、どちらを優先する?
実際にFPを目指す場合、大学時代に資格を取っていた方が有利でしょうか?というのも、2年生の秋現在、FPの資格を持っていません。日本に帰って最短で来年の9月に受験することができます。就活の時期と重なることが予想されるので、どちらを優先したらいいのかという懸念がございます。
来年の9月、すなわちAさんが3年生の時ですね。その時期に就活が始まってしまうので、どうしたら良いか、というご質問です。
■ごめんなさい、就活のことわかりません!!
私、2015年卒で新卒入社しています。15卒の就活スケジュールは、3年次12月に説明会解禁、4年次4月から選考解禁だったと記憶しています。それと、3年次夏にインターンシップがあったような気がします…確か、今より早いんですよね。
実は私、インターンシップしたことありません。就活は多少しましたが、新卒入社に強いこだわりがなかったので、最初に税理士法人から内定をもらった後は企業説明会だけうろうろ回って就活辞めました。就活を頑張ることが馬鹿らしくなったのが本音です。詳細はここでは割愛します。
■一般的にありそうな回答を書いておきます
私の意見ではなく、100人中95人くらいの人が異口同音に回答するであろう内容をまず書いておいた方が良いでしょう。
[資格の勉強は社会人になってからでも、就活の後でもいつでもできます。しかし、新卒の就職活動は一生に一度しかありません。絶対に就活を優先すべきです。新卒にしかない特権をドブに捨ててはいけません。]
私は、独立が前提であればそこまで絶対的に就職活動を最優先することもないかな?と思いますので、上記とは別意見ですが、ほとんどの人は上記の回答をすると思います。
■大学時代に資格を持っていた方が有利?
と、書いているところで(途中で期間が空いてしまい、、すみません。。)Aさんから下記のメッセージをいただきました。
帰国と試験の時期等をうまく調整することができそうなので、個人的にあまり問題ないかと思うようになりました。
もし可能であれば、大学時代に資格を持っていた方が有利だと思うかどうかについて町田さまのお考えを簡単にお聞きできたらと思っております。
帰国時期を調整できそうとのこと、何よりです^^♪
それでは、追加のご質問について回答していきます。
大学時代に資格を持っていることは、有利か不利か、で言うと「有利である」と思います。ただし、持っているから絶対的に有利とは限りませんし、持っていないからといって大きく不利になるわけでもありません。
要は、資格の使い方次第ですね。
■大学時代に資格を取得するメリット
私自身、大学時代にいくつかの資格を取得しており、学生のうちに取得したことによるメリットもそれなりに享受してきました。その経験を踏まえて、大学時代に資格を取得することによる利点を簡単に解説します。
メリット1:時間のある学生のうちに資格ホルダーになれる
社会人になってから資格を取得しようと思うと、仕事と勉強の両立が必要になります。大学での過ごし方によりますが、社会人よりも学生時代の方が勉強の時間を確保できる可能性が高くなります。
FPに関する資格は様々ありますので、学生のうちに取得できる資格を取得しておいて損はないでしょう。
メリット2:学割が適用される資格がある
このメリットは資格によって異なりますが、まさにFPの民間資格がこれにあたります。AFP認定者としてFP協会の資格会員になるには、通常は初年度に入会金、初年度を含め年会費がかかってきます。
しかし、学生であれば入会金が免除、年会費が半額になります。詳細はFP協会のHPをご覧ください。
入会金及び年会費の学生割引制度のご案内
社会人になっても加入し続ける予定であれば、学生のうちに資格会員になっておいた方が入会金が免除されますので、お得になります。
メリット3:学生としてのアドバンテージを活かせる
これは資格の使い方によるメリットになるかもしれませんが、FP協会の資格会員になると協会主催の交流会や勉強会などがありますので、学生のうちに参加すると早いうちから人脈が広がります。学生の参加は少数派であるため、記憶に留めてもらえることが多くあります。
実際に私も学生のうちにお声をかけていただいたり、開業直後に当時お会いした方からお仕事を紹介していただいたり、ということがありました。
大学時代も社会人も、資格を取ることそのものより、どのように活用するかが特に大切ですね。
資格取得は大学時代における選択肢の一つ
将来FPとして活動するのであれば、個人的には学生のうちにFP2級とAFPを取得しておいた方が良いと個人的には思いますが、何が何でも学生のうちに取得しなければならない、とは思いません。
私は独立をしてみて、FP3級と2級の講座を受講して資格を取得したこと以外に、大学の授業や就職活動での企業訪問など、大学生のうちにしかできない経験で役に立つと感じたことはたくさんあります。
Aさんにおいては、長期留学も大変貴重な経験となるでしょう。
資格取得も就職活動も、大学生のうちに経験できる様々な選択肢のうちの一つにすぎません。ご自身の将来を考えて、貴重な大学生の時間を何に費やすかは自分次第です。
後悔のない、有意義な学生生活を過ごせるよう祈念します。
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