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大阪北部地震(2) 地震の直後

大阪北部地震から数日経ったのだが、地震の揺れの怖さだけでは終わらなそうな事案が出てきたので、記録を付けて公開して行こうと思う。前回のnoteはマガジン『都市型地震経験談』に保存。ぜひお読みください。

我が家は10階建マンションの1階である。
目の前に川があり、その川に向かって傾斜した土地に建築されたので、川沿いのエントリーホールからは2階部分に位置し、反対側は一般的な1階の高さである。
「我が家は1階ですよ。」
と訪問客に伝えていると、若干ややこしいことになる。なので、必ず、「エントリーホール抜けたらひとつ上の階ですよ。」と伝えることにしている。

そして、マンション前を流れる川は一級河川であり、マンション群の中を流れてきている。

コンクリートなどで整地されているのだが、川の中での自然がそのまま良い具合に放置されており、色鮮やかな錦鯉が泳ぎ、鴨のつがい、また、春にはカモの親子も可愛らしく泳いでいる。シロサギ、アオサギ、カワウ、少し川上に行くと、驚くべきことにカワセミも見ることができる。外来種のヌートリアに遭遇することもあるが…

私はこの川に沿ってレディと散歩するのが大好きである。

6月18日月曜日、7時58分頃発生した激震の後、私と息子は愛犬とケージに入れた愛鳥を持ち、家から出ることにした。
停電になってることもあり、状況がわからないからだ。

どこが震源?
もしかして南海トラフ?

もちろんエレベーターは止まっている。
レディは高齢犬なので、エレベーターを利用許可を得て普段の散歩に使っている。
脚に力が入らないことをレディ自身理解しているので、階段の昇り降りを拒否するのだ。
そして、この緊急時にも階段の前で躊躇する。
「レディ!頑張れ!支えるから大丈夫だから降りよう!」
29kgの大型犬を二人で抱えながら、宙を走っている感じで階段を降りてもらった。

マンションから出て大好きな川の前に立った。

ん?
何もない。普通の日常?

建物はマンションばかりなので崩壊など無く、
中学生は談笑しながら通学を続けている。
自転車に乗る女性も慌てる様子もなく、そのまま通勤しているようにも見えた。

私たちはリュックを背負い、両手に荷物、鳥のケージ、息子はヘルメットを持っていたが、そんな母子の方が異次元から来たような感覚になった。

でも、さっき揺れたよね?
なんで、普通の生活なん?

不思議な感覚でいると、見たことのあるスーツ姿の男性が走ってきてマンションに入ろうとした時、お互いが「大丈夫ですか?」と声をかけあった。
私「戻ってこられたんですか?」
男性「ええ、、心配ですから!」
階段を駆け上がって行く音を聴きながら、そうやん、やっぱり酷い揺れだったよね。と妙な確認をした。

とりあえず、少し様子を見ようと歩き出した。
でも、ガラスが割れた様子もなく、本当にいつもの日常があって、人はこんなにも地震に強くなったのか? または、甘く見てるのか?と考えていた。

ただただ、震源が気になっていた。南海トラフが怖いのだ。
南海トラフが起これば大きな被害を受ける友人がいる。すぐさま連絡を取りたいと思ったが、避難中ならそんな連絡は控えるほうがいいとぐっとこらえたとき、iPhoneが鳴った。心配性の母からだった。

大丈夫か?怪我はないか?こっちもすごく揺れて怖くて…

ひとしきり母の話を聞き、こちらも状況がわからないからまた落ち着いたら連絡するねと電話を切り、息子と一旦自宅に戻ることにした。

レディには更に災難だが、また階段を登ってもらわなければならなかった。

自宅に戻った私は不思議な感覚でいた。
なぜ、あのひどい揺れなのに、被害が無いのだろう?
我が家は写真立てのガラスが割れたぐらいだったし、人々は落ち着いているように見える。なぜだろう?

状況を知るためにパソコンを立ち上げネットを繋げた。
停電は既に解消されていた!なんと早い!!

そして、震源が高槻市であり、箕面に近いココは震度5強から6弱と理解した。

By 日本气象厅 - http://www.data.jma.go.jp/svd/eew/data/suikei/201806180758_520/201806180758_520_2.png, CC 表示 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=70022881

この強度の地震を未だかつて経験したことがない。それでも、この程度で済むならラッキーなんだろうとその時は思った。

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