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【ご報告】無事です!

おはようございます。
昨日は久しぶりの大地震で、びっくりしました。
深夜12時の少し前だったと思います。

お姉ちゃんはまだ起きていました。
コンも起きていました。
妹は、もう寝ていました。

コンは、お姉ちゃんとテレビを見ていました。
夜のニュース番組だったと思います。
突然、東北の街の映像に切り替わりました。
少しだけ街かカメラか、とにかく画面が少しだけユラユラ揺れる映像。アナウンスサーさんが、東北で地震が起きたと教えてくれました。

映像は少し揺れている程度。例えるなら野球中継での、稲葉ジャンプやヤスアキジャンプと同じくらい。
このくらいなら、きっと何もないねー。

油断をした直後、コンの住む関東にも緊急地震速報。
ピロンポロンピロンポロン。
テレビ、携帯、火災報知器、色んな機械からブザー音。
それでも映像の東北は、そんなに揺れてないから大丈夫…
テレビを見ると、東北の街を確認できないほどカメラが大きく縦揺れしていました。

ヤバいのかも、ヤバい地震なのかも。
お姉ちゃんに言われるまま、机の下へ。
そしてコンの町にも、揺れが来ました。
突き上げられるような、衝撃が来てから、大きく揺すられるように家が動きました。

あ!妹がまだ寝てる!
大変な事を忘れていました。
まだ揺れている中、机から飛び出し妹の部屋へ。
すでに、お姉ちゃんがいち早く向かって、起こしていました。
本棚が大きく揺れ、今にも倒れそうでした。
思わず支えようとしたコンを、珍しく強い口調でお姉ちゃんが「いいから、こっち来て!」と本棚やタンスの死角へ案内しました。

揺れる地面の怖さと、日頃見ないお姉ちゃんの姿で、パニックになってしまい。コンはそのまま、足が震え崩れ落ち、しゃがみ込んでしまいました。
怖くなってそのまま、体を丸め、目を閉じました。

揺れがおさまり、目を開きました。
視界がくらい、停電?違いました。 
コンの頭には、枕が乗っていました。

本棚のすぐそばで、ひっくり返って動かなくなったコン。すぐに、妹が駆け寄り、頭には枕を乗せ、覆い被さってくれたようです。体を張ってコンを守ってくれたそうです。
お姉ちゃんは、逆にコンがしようとしたように本棚を押さえてくれました。

結局本棚は倒れず、何も落ちてきませんでした。
でも、もし、もっと大きな地震だったら。
本棚が倒れてみんなを巻き込んだかもしれません。
本屋や小物が落ちて来て、枕で守られたコンだけ無事で、妹が怪我をしたかもしれません。

揺れが収まると、おウチの外が騒がしい。
コンのおウチの、すぐ側は駐車場。
異常を感じた車から、一斉にブザー音。
緊急事態感が高まりました。
窓の外は真っ暗。やっぱり停電!?
大変な事になってしまった……

「大丈夫、暗いのは深夜だから。電気は生きてる。部屋の中明るいでしょ?」コンの手をぽんぽんしながら、妹がなだめてくれました。
そうか、深夜だから暗いだけか…たしかにお部屋は明るいし、テレビもついている。
ぽんぽんさすさす、コンの手に重なる妹の手。うれしくて見返す。妹の手を真っ赤になるまで握りしめていた事に、ココで気付きました。でも、手が固まったようで、すぐには手を離す事ができませんでした。
ゆっくり手をほどいて、少しずつ冷静に。

お姉ちゃんも、妹も、誰もコンを責めませんでしたが、コンのせいで、大怪我したかもしれなかった。
大失敗をしてしまった。
もう少しで危ない事になっていた…という後悔。

そして、妹はすぐさまコンを助けに動いてくれた。
だけど、コンは、地震が起きてすぐ、自分を守ることしか考えられなくて、妹がまだ寝ていると気がついたのは少し後になってから。
いつも、こんなにもしょうもない姉にも関わらず、大切にしてくれている妹を、災害という一大事にコンは忘れてしまうのか…
申し訳なさと、自分へのガッカリ感で、しばらくションボリしていました。

ションボリどころでは、なかったです。本当は。
本当は、自分への嫌悪感と、妹への罪悪感で、パニック症状が出てしまいました。

単純に地震が怖いという気持ちはありますが、別にそこまで地震にトラウマはありません。
なので、純粋に「妹を助ける行動が出来なかった」という、失敗がコンの心を乱したようです。

今は、冷静にこうして文章を書けています。
でも地震直後は、意味も理由も説明せず、ずっと妹にコンは「ごめんね、ごめんね」と泣きながら言い続けていたそうです。
え?何が?と妹はなったそうです。そりゃそうですよね。そこから疲れて寝るまでコンはずっとそうだったので、心配した妹ちゃんは、学校を休んで今日は1日コンと一緒にいてくれました。

寝て起きて、心が落ち着いてから、『地震が怖くてパニック症状が出たわけじゃない事』『妹を守るという行動がすぐに取れず後悔している事』を妹に伝える事ができました。

妹は黙って聞いた後「まだ揺れている中、たぶん世界で1番怖がりのお姉ちゃんが、自分の所へ助けに来てくれた事はとても嬉しかった」と言ってくれました。
「アレだけ揺れたら、普段のお姉ちゃんなら頭が真っ白になるハズ。それなのに、私の事を考えられたのは、お姉ちゃんがパニックを押しのけるくらい、私の事、愛してくれてるからだよ。私は十分嬉しいよ。」とも、言ってくれました。
足を引っ張った上に、気まで使わせてしまいました。
それでも、こういう言葉を、伝えなくてもわかるでしょ?ではなくて、しっかり言葉にして伝えてくれる妹のまっすぐで素直な所にはいつも救われます。

ただ、「次揺れたら、倒れそうな物を支えるのは諦めて、モノが倒れて来なそうな所にいてね」と釘はちゃんと刺されました。

明日からはまた、妹は学校。もちろんお姉ちゃんも、お仕事に行きます。おウチにいる時間は、圧倒的にコンが長いので、次の地震の時は、たとえ一人でも落ち着いて行動したいと思います。

あと、改めて地震について妹と話してビックリしたのですが…
東日本大震災、もう11年前なんですね…
そして、コンの妹、その頃の記憶がないそうです。
そりゃそうです。だって今、中学生ですもの。
東日本大震災から知らず知らずのうちにずいぶん時間が流れていた事、自分が思っている以上に妹はまだ若い事に、また少し変な冷や汗がジッと出ました…
しっかり者で、忘れがちですが、コンより10とか年下で、まだ中学生なんですよね、妹。
立派な妹を持ってお姉ちゃんは幸せですが、お姉ちゃんらしい姿を何一つ見せてあげられないのは、ほんと申し訳ないです。
あれ?なんか、暗くなっちゃった…

おわり

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