史上初の衣装改革を起こしたスターダンサー 〜3人のマリー①〜
こんにちは。あゆみです。
前回のnoteで、
ルイ14世がダンサー引退したとともに、
「”職業”ダンサーが誕生した」と書きました。
今回もその続きから行くので、
前回の記事を読んでから今日の記事を読んでいただくとよりわかりやすいかと思います！
それではスタート！！
スターダンサーの誕生
前回のnoteで登場した、
世界初の女性ダンサー ラ・フォンテーヌ
が活躍した時代からちょっと後の18世紀のお話。
この時代に、3人の女性バレエダンサーが誕生しました。
名前は3人ともマリー。
しかもそれぞれが衣裳改革を起こしたという共通点もある。
なんという偶然。
宮廷バレエの衣裳についてピンときてない方は、
こちら⇩のnoteを読んでいただいてから今日のnoteを
読んでいただくとわかりやすいかと思います。
今日は、3人のマリーの1人目を紹介します。
足捌きがすごすぎてスカート丈を短くしたマリー
1人目のマリーとして紹介するのは、
マリーカマルゴ 1710~1770
フランス生まれのダンサーで、
前回出てきたミシェル・ブロンディに師事。
とにかく踊るのが大好きだった彼女は、10代のうちにオペラ座デビュー。
スペイン人の父親の影響もあり、美貌と素晴らしいダンステクニックで一世風靡したダンサーとしても知られています。
（マリー・カマルゴは一説によると美しくなかったとも言われてるみたいですが…
でもこの絵を見る限り可愛らしい方だったのではないかなぁ）
史上初の衣裳改革
彼女はとにかく足捌きがすごかった。
カブリオル、アントルシャなどの男性顔負けのテクニックを
女性ながらにして披露していたみたいです。
・カブリオール：「飛び跳ねる」という意味のフランス語。片足で踏切って空中で足を交差させ降りてくる。
↓熊川哲也さんのカブリオール
・アントルシャ：「編み込む」という意味のフランス語。両足で踏み切って垂直にジャンプし、足を交差させて降りてくる。
↓ロベルト・ボッレさん、ジゼル２幕、有名なアルブレヒトの32回のアントルシャ・シス
（この2つの動画はあくまでも参考程度に見ていただければ嬉しいです。カマルゴの時代からだいぶ技術も発展している現代の動画なので…）
カマルゴ以前は、
女性が舞台上で飛び跳ねるステップをすることはあり得ませんでしたし、
そこまでテクニックがすごいと、
邪魔になってくるのが足首が隠れるほど長くて重い当時の衣裳。
それが、カマルゴの足捌きを見せるために、
スカートをふくらはぎ丈 にしたのです。
さらに、早く動くために邪魔になったのがヒール。
マリー・カマルゴはヒールなしの靴で初めて踊った女性ダンサーなのです。
当時の女性のスカート丈は、つま先が見えるかどうかなぐらいの長さだったので、
女性の足首が見えるなんてタブーだったことを鑑みると、
ものすごい衣裳改革をだったことがわかっていただけるかと思います。
もし、カマルゴほど、足捌きのテクニックがすごいダンサーが今の今まで現れなかったら、
今のバレエシューズのようなヒールなしの靴で踊るなんて文化はなかったと考えられます。
ヒールで踊り続けることの体力は辛すぎるので、
マリー・カマルゴに大感謝祭を開こうかなと思います。（嘘です）
オムレツになったカマルゴ
そして、彼女はものすごい人気だったことから、
カマルゴ風
というものが一大ブームになりました。
靴や洋服、
はたまたオムレツにまで
「カマルゴ風」という名前が使われたみたいです。
見出しの”オムレツになった”という文言は少し語弊があるかもですが、
オムレツにまで名前が使われるど人気のあったダンサー
と解釈していただければ幸いです。
今のダンサーやよりポピュラーなアイドルの方々を見ても、
料理に名前が使われる方はよっぽどいないので、
凄すぎる人気…笑
作品になったカマルゴ
マリー・カマルゴが生きていた時代からずっと後のロシア帝室時代に、
『ラ・カマルゴ』というバレエ作品が作られました。
名前の通り、マリー・カマルゴを題材にした作品です。
自分の死んだ後に、自分の名前がつく作品が作られたらと妄想をすると、
少しにやけますね。
あり得ないようなことなので、妄想の中でとどめておきます。
まとめ
3人のマリーが出てくるとそろそろ宮廷バレエの時代も終わりに差し掛かってきます。
（3人目のマリーの時に大改革が起こります！！！）
今日紹介したマリー・カマルゴは
テクニックと美貌で一世を風靡し、
オムレツに名前が使われるほど人気なダンサーでした。
次回は2人目のマリーを紹介します。
マリー・カマルゴと同時期に活躍したライバル。
彼女が起こした衣裳改革とはどんなものでしょうか。
次回も楽しみにしていただければ嬉しいです。
今回も最後まで読んでいただいてありがとうございました！
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それではまた〜
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