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エッセイ・雑文集

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記事一覧

かつてよく通った道

 久しぶりの人たちと、初めての場所で行った演奏は、会場となった空間が素敵だったこともあっ…

fourlieu
9日前

人間がきらい

 以前、知り合いの女性ミュージシャンがこんなことを言っていた。  確か、SNSでも楽器に関…

fourlieu
3週間前

何かが違う

1  ここのところ、極めて漠然とした「何かが違う」という思いに囚われている。  何をやって…

fourlieu
1か月前
2

社会性とは無縁の

 人は生きる上で、他者の意向や社会の常識と折り合いをつけないわけにはいかない。これは当然…

fourlieu
2か月前
2

素人の玄人に対する目線

1  僕は人生のある時期から、自分の知識や技術で飯を食うことにした。  それ以来、最も重…

fourlieu
3か月前

ある日の終演後の会話についての備忘録

 トランペットらしい音や演奏。  といえば、ブルックナーの交響曲のような重厚なオルガニッ…

fourlieu
4か月前

「好き」の無垢性という神話

1  SNSなどを見ていると、昨今は「その人の好きなものを否定するな」というのが基本的なマナーであるらしい。  まあ、わからないでもない。自分の好きなものを否定されると嬉しくないのは確かだ。僕の大好きなChet Bakerをディスられると、「なんだこいつわかってないな」とか思うだろう。また、かつてとある知人のピアニストに、別の知人が「そんなピアニスト好きで追いかけてたって何も面白くないよ」と言ったという話を聞き、流石にそれは余計なお世話以外の何ものでもなかろうと思った記憶が

受容とこだわり

 その昔、『団地ともお』という漫画がありまして。その作中では、小学生に人気の「スポーツ大…

fourlieu
5か月前

目標でも誓いでもなく

SNSを見ていると、その内容に絶望的な気分になることの方が多い。厳密に言えば、「多い」の…

fourlieu
6か月前
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価値判断の基準のありか

 数ヶ月前、とある単発企画ビッグバンドに誘っていただき、そのライブが先日無事終わった。大…

fourlieu
6か月前

まやかしの夢

1  大河ドラマ『どうする家康』で、関ヶ原の戦いで敗者となった石田三成が語った言葉だ。な…

fourlieu
7か月前
1

憧れと距離

1  僕がジャズをやり始めたのは、とあるビッグバンドに加入したのがきっかけだった。  いや…

fourlieu
8か月前

「愛」とはつまるところ「都合がいい」

1  プラトン『饗宴』によれば、ソクラテスは愛について、それ自体が価値なのではなく、価値…

fourlieu
10か月前
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ピアノという楽器に対する特別な想い

1  一応、身近なジャズ仲間たちからは「フリューゲルホルン奏者」「トランペッター」として認識されていると思うし、僕自身もそのような自己認識を持っている。もちろん、あくまでアマチュアの奏者であり、それ以上の認識はされていないだろう。  高校生になってオーケストラでトランペットを始め、大学でオーケストラのトランペットにどっぷりと浸かり、卒業してから若干のブランクを経て、「よしジャズをやろう」と思い立って幾星霜。今ではすっかりジャズのアマチュア奏者となり、クラシックは吹けない体と