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それでも、ファッションの魔法にかかりたい。

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2017年、「誰がアパレルを殺すのか」というタイトルの書籍が話題になったように現在のアパレル業界は 「沈む船」と表現されるような現状。91年には15兆円あった市場規模は17年には…
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#アパレル

カテゴリなんてなんでもいいよ

インターネットで服を直接カスタマーに売っている、これはdirect to consumerだ。流行りのD2Cね。D2Cと呼ばれたくないというお店も多いらしいがカテゴリなんてなんでもいいよ、そんなものにこだわるな。誇らしくやろうぜ、ちゃんとお客さんは見てくれてるぞ?そして自分が自分をどう思うかが大事なんだぜ? 試着会というのを頻繁にやっているけれど、メインはECだ。試着もできない、画像と動画で見るしかない、それでも月に1000人以上の方がfoufouの服を求め、販売日はライブ

僕はファッションデザイナー 2020年

#僕はファッションデザイナー 2018年から毎年年末に書いている「僕はファッションデザイナー」 年が経つごとに変わる社会状況や自分の仕事について振り返りながら考えています。 バックナンバー 2018年 2019年 2020年 [ 心臓 ] 「foufouさんがやっている"新しい"販売の方法が〜」「お客さんとの"新しい"コミュニケーションの仕方が〜」「コウサカさんが自然体でいられるのはこれまでにない〜」などとひたすら言われ続けた2020年だった。 自分たちが当たり

1番遠い距離にある、1番近い服屋 #01

たった数ヶ月で世界的な未曾有の危機となった新型コロナウイルス感染症。1人のファッションデザイナーとして、1つのインターネット服屋としてこの歴史的な事態に直面しどう考え、どう行動しどう未来を考えているのかを残していきます。 4/7 19:00頃 数日前からニュースになっていた予定通りに緊急事態宣言が発令された。 以前から続く「外出自粛」などを受けて試着会は半年間一時休止、5月にオープンを予定していた”常設で予約して入れる無人の試着部屋”も延期を早くから決めていた。 試着会の

ファストファッションは本当に「悪者」だったのか

かつて一世を風靡したファストファッションブランドが大量閉店をしたことで「ファストファッション時代は終わり」「消費者は質を求めている」というニュースを見かけるが、日本でのGU(ユニクロ)や韓国セレクト系D2Cの伸びや勢いを見るとそうとは思えない。 国内でユニクロはGUも含め8000億以上も売っている。ユニクロのお店を見れば、品質は悪くなく「ベター」。接客も陳列の丁寧さも「ベター」。それに加えて確実にコスパがよく在庫をしっかり積んで「行けばある安心感」があるのだからまさに「最高

僕はファッションデザイナー

2018年、foufouとっても楽しかった。 これまでで一番、楽しかった。 僕はやっと自分を「デザイナーです」と 言えるようになった。 文化服装学院在学中、夏休みに課題もやらず 糸まみれになって作った服を販売した2016年夏。 なんかやれそうな気がした、なんかやらなきゃと思った。 そしてたった数着の服に、受注がついた。 会ったこともない、遠い街に住む誰かにこの情熱が届いた。 その時の感触は、今でも忘れていない。 しかし僕は自分を「デザイナーです」だなんて 口が裂けても言

"優しい消費"を考える

安いものも、高いものも、 誰かから譲り受けたものも、 そのモノへの捉え方、扱われ方で、 "いいもの"にも、"よくないもの"にも変わる。 例えそれが大量生産された安価な、 最高品質と言えないものでも、 "ちゃんと"使いたい人が使えば "ちゃんと"使い果たされていく。 "量より質"という言葉だけが独り歩きして、 「質の良いもの=価格が高い」ように思われているけれど、 一概にそうではなく、よいわるいは "使われ方"が大きく関わっているはずだ。 しかし、ちゃんと使ってもらうには

" 私に合いそうな服がやっと出たので買わせていただきます!" という言葉が染みる。

題名にある言葉を僕は頻繁にお客さんに言われるのだけど、 そのすごさ(これは僕がすごいのではなくお客さんがすごい)に 最近気づいた。 その方々は「買いたいものがないのに」 foufouのインスタやLINEを ずっと見てくれてたということだ。 "買うものがあるから見に行く店"と "買うものは(今のところ)ないけど見てる店" 実は後者のほうが、 今の時代には優位な気がしている。 特にインターネット上では 全てのコンテンツがある意味競合だ。 いかにお客さんに「思い出してもらえ

"美意識"が重要になったインターネット

ECでマーケティングをすると、大抵は 「より広がるように」設計するのが基本だ。 ただ入口を広げすぎると お客さんとなるターゲットがどこからどういう気持ちで 入ってきて、なにを目的として購買してくれたのかが判断できなくなったり 入口が広い分、綺麗に整えるのが難しくなってしまう。 インターネットがインフラ化した昨今、 消費者は大量の情報を浴び続けた結果、 稚拙な広告や打ち出しを嫌う。 より「美意識」が重要になったと思う。 例えば、分かりやすい例では 終戦直後は物がそもそ

魔法が解けやすい時代だからこそ。

テーマパークの裏側もすぐわかってしまうし、 キラキラした芸能人の素の姿だってバレる時代。 地に足がついているリアルさを持ったyoutuberが人気だし、 ファッションでも作り込んだルックよりスマホで撮ったコーディネートスナップのほうが伝わりやすい。 原価率を公開するのが当たり前になってきたし、 作る工程も見てもらってストーリーテーリングしたい。(それすらもう没個性) 「親近感」が大事と、みんな口を揃えて言う時代。 だからこそその文脈に沿って「魔法」を生み出したい。 な

ファッションブランドを始めるハードルを下げる。

9/22 土 14:00~ マールコウサカの「これからのスモールブランドに必要なこと」教室 場所 : 双日ファッション株式会社 〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷3丁目50−11 明星ビル 5F アクセス : 北参道駅 2番出口より徒歩5分 - 誰でもファッションブランドを始められる時代に - いまfoufouが生産管理や発送をお願いしている 株式会社ステイトオブマインドさんが 本格的に「ブランド支援サービス」をはじめます。 このサービスの本格的な立ち上げにあたり

売ってるのは服ではなく"ドラマチックな夏"という体験。

本日8/7 21:00から先日好評いただいた ドラマチックに夏を纏う方法2018 summer one pieceが再販売されます。 ※在庫は21:00に追加されます ↑LINE配信画像 お問い合わせが多くなんとか再生産していただきました。 クイックな対応をしていただいた関係者のみなさま、本当にありがとうございます。 foufouは普段、ネイビー、ベージュ、グレー、黒という地味地味~な色ばかりを作るのですが、 夏限定で、赤いにもほどがある赤いワンピースを作っていま