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インターン5日間報告

2022年8月、静岡市女性会館へ5日間インターンシップに来てくれた大学生の体験記です。
女性会館主催講座「Z世代のための生理フェス」の準備・運営に携わってくれました。

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【1日目】

こんにちは。静岡フォーラムのインターンに参加させていただいている大学生3年生です。
今日から5日間よろしくお願いします。

私は、大学のゼミで家族社会学やジェンダーについて学んでいます。本や講義からでは学ぶことができなない、ジェンダー問題の実態を知りたいと思い、今回のインターンに参加させていただきました。

さて、インターン初日の今日は、①ガイダンスと②館内案内、そして③生理フェスの準備をしました。それら3つの活動について、その内容と考えたことをつづりますね!

①ガイダンスについて
ガイダンスでは、「NPO法人男女共同参画フォーラムしずおか」の理解を深めるために、
NPO法人とは何か、フォーラムしずおかが目指すミッションは何かという説明を受けました。
そして静岡市女性会館の管理や講座の開催、相談室など、フォーラムしずおかが行う活動について知りました。

ガイダンスの中でも、私は印象に残ったことは、相談室にDVや夫婦関係、貧困についての相談件数が自分が想像以上に多いことに驚きました。

②館内案内
女性会館内の施設を見学しました。
子ども室やお茶を点てる部屋、ステージ、音響施設が完備された部屋、調理実習室など、バラエティーにとんだ魅力ある集会室が多くあることが分かりました。話し合いや打ち上げなどでも、女性会館を利用したいと思います。

③生理講座の準備
・イベント当日の流れ確認
・ファシリテーターの練習
・フェムテック製品を触る
・展示の準備
職員の方とインターンシップ生の方、計5人で、生理について楽しく話しました。普段、生理について話題にしない分、生理について話す機会が与えられると会話が止まりません。話足りなく感じました。

話し合う中で、気づいたことが2つあります。
一つ目は、自分と他人の生理と同じところ、違うところがあることです。経血量や生理痛の症状など、人によって生理のあり方は様々で、個人差と言い表せないくらい、人それぞれです。ですが、生理で憂鬱になることや失敗談など「それ、分かるよ」と共感し合える部分が多くあることがわかりました。
二つ目は、生理のこだわりについて話すことが楽しいということです。
生理について触れることは、恥ずかしいなんてとんでもありません。こんなこと言うと、変態かと思われそうですが、生理について話すことが楽しいです(笑)
三つめは、生理用品の選択肢の広さです。日本人のなかでは、ナプキンを使うことが一般的かと思いますが、世の中には様々な生理用品があります。タンポンや布ナプキン、吸水ショーツ、月経カップなど、バラエティに富んでいます。いろいろな生理用品を試し、生理を楽しむことができそうです

今回生理について話し合ったことで、生理について話すことへのハードルが低くなりました。

【インターン2日目】

こんにちは!インターン二日目を迎えました。今日の活動内容と、その感想を報告していきます。

今日のインターンでは、①図書館の業務体験と②生理フェス準備を行いました。

①図書館業務体験
主に3つの業務を体験しました。
・図書館の開館準備
・本の返却・貸し出し・予約など、受付業務
・新聞の切り抜き箇所チェック
静岡市女性会館の1階図書館には、ジェンダーや家族、介護、子育てなどに関係する本を扱っており、児童書や雑誌もあります。読みたい、興味深い本がたくさんあり、図書館に住みたいくらいです。

今日の午前中は通常よりお客様(利用者)が多く、多くの業務を体験することができました。

新聞の切り抜き箇所をチェックで見つけたニュースのキーワードは、「森英恵さん」「吃音」「親権問題」でした。

②生理フェスの準備
・配布資料の準備
・生理用品の標本づくり
・イベント当日の確認
インターン生と協力して資料を組みました。
打合せで当日の流れをイメージすることができ、やる気満々になりました。当日、よろしくお願いします!

資料を準備するなかで、他のインターン生と性教育について話しました。小学生への性教育はどの程度が適切なのでしょう?家庭における性教育のあるべき姿とは?
私の家庭では、性の話はタブーです。話してはならないと言いつけられているわけではありませんが、特に父親の前で性の話題にしてはならない雰囲気があります。きっと話題に出せば、話すことができるのでしょうが、親の反応が怖くて、気まずくて話せません。
みなさんのおうちでは、どうですか?どうでしたか?
知りたいです。

【インターン3日目 生理フェス当日】

今日は、生理フェス当日でした。ということで、今日の活動内容は、フェスの会場設営とフェスの開催に携わりました。

生理フェスには運営側として参加し、多くのことを学びました。中でも、2つの気づきを共有します。

一つ目は、参加者が生理について、恥ずかしがることなく参加していたことです。第一部のワークショップでは、グループに分かれ、自身の生理の悩みや知りたいこと、対処法について話し合いました。私のグループには、中学生から高校生までの4人の学生がいました。とくに生理のときに、どのように自分をいたわるかという話題で学生が積極的に話してくれました。

二つ目は、親が子どもの生理について、深くかかわっていることです。8割がたの学生が親と同伴していました。また、親のグループでは、子供にどのように生理についてを教えるかという話題で話し合いが盛り上がっていたようです。私は初潮がきたとき、母にを伝えることが恥ずかしくて、親に生理が来たことを隠していました。そのような私からすると、今回の生理フェスに参加する親子の姿が衝撃的で、なぜ自分が生理を隠そうとしていたか謎に思いました。

【インターン4日目】

こんにちは。
今日は、①生理フェスの振り返りと②講座企画の実践を行いました。

①生理フェスの振り返りでは、私が知らなかった生理フェスの企画背景を知りました。生理フェスの概要について分かっていたものの、その背景には職員の方の多くの熟慮があったことをいまさらながら、知りました。企画って難しい!

続いて、②講座企画の実践です。
今もどんな企画にしようか悩みながら、今日の振り返りを記入している最中です。
課題を見つける→目的を明確に→ターゲットを設定→達成目標の設定→タイトルを付ける→詳細をきめる
という6つのステップを踏んで、企画は形作られていきます。企画を体験するのは、はじめてのことで慣れていない私。だけど、大学で家族・ジェンダー論を学習していることもあって、納得のいく企画を提案したい私。ふたつの私がいます。明後日の発表に向けて、引き続き準備を頑張ります。

【インターン5日目 最終日】

さて、最終日。今日は、一昨日に引き続き、①講座企画の準備②講座企画の発表です。

今日のnoteには、私がどのような講座の企画を考えたかを綴ろうと思います。

私は、生理フェスに続く講座として、親や学校の先生など、生理について教える側に向けた講座を提案します。タイトルは、「『生理って何?』あなたは子どもに生理をどう説明しますか」です。


私は、生理に関する問題、すなわち①生理の貧困 ②生理による機会の損失 ③生理をタブー視するという3つの課題の解決につながる企画を提案を考えました。3つの課題についてお話していくと、
「一つ目は、生理の貧困である。経済的な貧困に限らず、生理について学ぶ環境が貧しいという知識の貧困も含まれる。二つ目は、生理による機会の損失である。女性は生理が来ることを避けられないにも関わらず、「毎日元気に働く男性」の働き方をベースにした男性中心な職場では、生理を理由に休む人材を必要としない。生理が女性の活躍の妨げとなる社会構造こそ、問題があるのだ。三つめは、生理をタブー視することである。日本社会には、生理など性に関する事柄をタブー視し、人前で話すことを好まない傾向が強くある。そして生理へのタブー視が、性教育や生理の問題が認知されにくい状況を作っている。」
ですね。
思うに、生理は男女共同参画社会における問題の一つの切り口なのです。生理は女性だけのものと考えられますが、生理の問題は女性だけの問題ではありません。生理が来ることが、女性にとって自分らしく生きることの妨げになるような社会に問題があるのです。

このような課題に対して
「生理の問題を社会問題として考える」という目的を掲げました。
この目的のターゲットは社会全体なのですが、企画をするにあたり、私は目的を深堀しながら、ターゲットの絞り込みました。

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*どうすれば生理の問題が社会問題として認知されるのか。
まず生理をタブー視する風潮を変える必要があると考えます。なぜなら生理は女性のものであり、さらに生理は公で語ることではない・生理は恥ずかしいというタブー視風潮が問題提起の機会を狭めていると考えます。
*では、タブー視する風潮を変えるためにはどうしたらよいか。
私は、生理について学ぶ環境を整えるべきだと考えます。なぜなら学校・家庭での生理の扱い方が、子どもの生理への捉え方を形作るからです。学校・親など、生理について教える側が、恥ずかしがったり、曖昧にぼやかそうとしたりすると、子どもはその大人の態度を感じ取り、「生理=恥ずかしい」というイメージを植え付けてしまうのではないかと思います。

ということで、ずばり、ターゲットは、親や教師など子どもに生理を教える立場にある人です。
そして、ターゲットが以下の内容を達成することが目標です。
・生理に関する社会問題をふまえ、生理について教えることの意義を知る。
・先生や親自身がもつ生理へのタブー視に気が付く・解消する
・教師・親同士でも性教育について教える側としての悩みを相談・共有できる
どうですかね??この企画提案の土台。
これから発表なので、頭を整理しながら、noteに書きました。詳しい企画の内容は、企画発表の時にします。


【まとめ】

NPO法人男女共同参画フォーラムしずおかでの5日間のインターンでは、本当に貴重な経験をさせていただきました。職員の方々、インターンに一緒に参加されたお二人、お世話になりました。

就職や結婚、子育てなどの各々のライフイベントでさまざまなジェンダー問題が潜んでいます。ですが、問題の当事者は、その問題の渦中にいることに気が付かない場合が多々あると考えます。

無意識に身に付けられたジェンダーによって、自身が自分の人生の選択肢を狭めないように、当たり前を疑うことを大切にしたいと考えます。

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