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【読書感想文】『最後は臼が笑う』森絵都著

◎シニカルな短編

ダメ男ばかり好きになってしまう桜子、39歳。

「ろくでなしや、あかん奴や言われとる男に限ってな、どっかしら可愛いとこを持っとるもんなんや」と言い放ち、心配する友人たちからも呆れられる始末。

そんな桜子がついに出会った「一分の隙もない完全な悪」

完全な悪とはいったいどんな男なのか気になります。

かつての友人たちを招集した桜子が、その男について語るのをきいたとき、私は遠い昔の自分を思い出しました。

あれは桜子より少し上の年代の時でした。

この物語の「一分の隙もない完全な悪」と言われる男。

私の職場にはそんな男ばかりでした。

なんというひどい職場(笑)

思い出しても腹が立つ(笑)

読んでいてすごく身近に感じて、かつての自分が可哀そうになりました。

しかし、物語の最後、胸がすっとするような爽快な終わり方。

狐につままれたような男の顔が目に浮かび、にやりとしてしまいました。

おばちゃん最高!

と拍手を送りたくなるようなラストはぜひ読んで味わってほしい。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

お昼休みに読書を楽しんでいます。

先日読んだ短編。

タイトルの意味は、読んで初めてわかりました。

こういうタイトルをつけるセンス、すごいなぁと思いました。

物語りは読み始めたときは予想もしていなかった終わり方で、これまた意表を突かれると共に、思わず笑ってしまいました。

20代にはわからないかも。

この作者に興味が湧きました。

お昼休みに読むのにちょうどいい長さでした。

あと一日頑張ればお休みです。

明日もよい一日でありますように!


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