見出し画像

コンサル業界の転職事情(全体感)


自己紹介

こんにちは、私は40代後半の経営コンサルタントで、15年以上の経験があります。私の専門分野は業務改善で、多くの企業に高い価値を提供できる自信があります。しかし、新たな挑戦を求めて転職活動を始めました。今回転職活動を実際に行なって肌で感じたコンサル業界の転職事情についてお伝えします。

コンサル業界の転職事情は活況


世間でよく言われているようにコンサル業界の転職市場は活況でした。その恩恵に預かり、一般的に不利と言われる40代後半の自分でも内定をいただけたのだと感じました。

コンサル業界が活況であること、それ故に、各社が事業拡大するためにこぞって採用を強化している背景は、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)投資が伸び、コンサル需要が急激に高まっていることが挙げられていますが、それも事実だと感じました。

採用ニーズがあるコンサルファームはほぼ全てIT(DX)コンサルで成長しているファームでした。それは自分が現在所属しているファームでも感じます。自分が所属しているファームはほぼIT(DX)にタッチしていません。そのためDX投資拡大の恩恵にあずかれず、業績が伸びていない、それ故に採用を抑制しているのとは対照的でした。

経験者の転職はIT(DX)コンサル経験者が有利

つまり、転職市場で活況なのはIT(DX)コンサルを主軸にしているファームです。そのためコンサルタントの経験者採用では、IT(DX)コンサルの経験者が有利な状況にあります。

特に40代での転職となると当然、豊富な経験と実績が求められるのでIT(DX)コンサルのプロマネ経験者が求められています。実際に、どのファームの面接でも必ず聞かれたのがIT(DX)コンサルの経験でした。

その意味でIT(DX)コンサルの経験がほとんどない自分は徹底的に不利でしたし、当初はIT(DX)コンサルの経験はほとんどないが、これから学びたいというスタンスで面接に臨んでいたのでほぼ見送りになっていました。

しかし、それでも私が最終的に内定をいただけたのは2つ理由があると思っています。

1つは、IT(DX)コンサル経験に対する説明の仕方を変えたこと、もう1つは40代でほぼIT(DX)コンサル未経験者でも、他にファームが求めているスキルを持っていれば採用しても良いと思うくらい採用ニーズが強いということです。(持っていないスキルに対する説明方法については別の機会でお伝えします)

高年齢、キャリアチェンジを求める転職は今がチャンス

以上より、コンサル業界が今、いかに活況かが分かると思います。他ファームへの転職を考えている方は、このタイミングを逃さずにチャレンジした方が良いと思います。特に、高年齢(40代以上)で転職を考えられている方、コンサルタントとして新しい領域にチャレンジしたい方(例えば、私のようにIT(DX)コンサルの経験がほぼない状態で転職を目指したい方)はこの機会を逃さないようにすべきと考えます。

今の追い風がなくなると、高年齢の転職は相当高いスキル、経験、クライアントのリレーションが求められるはずです。また、過去の実績が重視されるようになるはずで、未経験領域へのチャレンジのハードルがますます上がることが予想されます。

逆を言えば、高年齢、未経験領域のチャレンジもある程度許容されるぐらい、各社採用意欲が強く、人材不足だということです。

この先の展望について

この活況はどの位続きそうでしょうか。2023年11月現在、一部では逆風の報道もされ始めています。例えば、Big4の1つであるデロイトトーマツコンサルティングが採用の抑制を始めた、であるとかアクセンチュアやマッキンゼーなどで大規模な人員削減の動きが海外で相次ぎ表面化しているとかです。

私自身はもう少しコンサル転職の活況は続くのではないかと踏んでいます。その理由は、この先も企業のDX投資は継続されると想定されるからです。

富士キメラ総研が発表した国内DX関連市場の調査結果(2023 デジタルトランスフォーメーション市場の将来展望 市場編/ベンダー戦略編)によると、DX関連市場の2022年度市場規模は、前年度比117.5%の2兆7277億円と見込み、2030年度には、2021年度比2.8倍の6兆5195億円になると更なる成長を予測しています。(参考:https://www.fcr.co.jp/pr/23032.htm『2023 デジタルトランスフォーメーション市場の将来展望 市場編/ベンダー戦略編』まとまる より)

確かに実感として、DXが進んでいるのは一部の企業に限られている気がします。まだまだDXが浸透する余地があることからもまだコンサル転職のバブル状態は続くと考えています。

ただし、やがて今の状況は陰ってくるはずです。転職を考えている方、特に高年齢であったり、新しい領域へのチャレンジを志向している方は追い風にあるあるうちに、早めに動き出すことをお勧めします。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?