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アンバランスが印象的。舞台「夏の夜の夢」

皆さん、こんにちは!hatsuと申します。
最近夜が大分涼しくなり、秋の訪れを感じるようになってきましたね🍂
今回は芸術の秋に因んで、先日観劇をしたシェイクスピア原作の舞台「夏の夜の夢」の感想を記録していこうと思います。
(舞台初心者のゆるい感想です…!軽いネタバレを含みます⚠)

01. 「夏の夜の夢」とは

「夏の夜の夢」はシェイクスピア作の喜劇で、アテネ近郊を舞台に森の妖精の王・オーベロン&その王妃・ティターニアの喧嘩とそれに巻き込まれる若い男女の恋模様を描いた作品です。
今回の舞台はその原作を日本の風土にあわせて演出したものだそう。
観劇に行くのは春に見た劇団☆新感線以来で、チケット当選から楽しみにしていました…!

02. 開演前に

今回のお話は基本舞台が森の中な事もあり、大きなセットの転換はなく据え置きのものが多かったです。その分、作りこまれたセットの迫力が印象的でした。
人一人では腕を回しても届かないくらいの大樹や、舞台奥に向かってごつごつと積み上がっている苔むした石段など、1つ1つの質感が本物みたいで、ついまじまじと観察してしまいました😂(同じセットでも照明の色や角度で見え方が変わって、同じ夜でもまた違ったように見えるのが面白いなと思います)
なんとなく舞台セットというと小回りの利くものが多いイメージがあったのですが、こういったパターンもあるのだなと1つ学びました…!

03. アンバランスが印象的

今回の舞台で個人的に一番印象的だったのが最初と最後のシーンです。
最初のシーンでは、舞台である森の中に雑踏や車、サイレンのような音が響きます。厳かで人の手が入っていないような森の中に響く現代的な音というアンバランスさが奇妙で、なんだかざわざわする感じでした。
この後続く物語の本編は、妖精が出てきたり、人が動物に変身したりとファンタジーっぽい部分や喜劇らしいコミカルな部分が多かったので、余計にその不穏な感じが際立っていた印象です。
そしてラストのシーンでは、ファンタジーな世界から一転、また最初の雑踏の音が流れ、愉快な喜劇から急に引き戻されるようにまた最初の変な緊張感が戻ってきます。
このアンバランスさから来る言いようのない不安感みたいなものは、昔見たアリ・アスター監督の「ミッドサマー」にちょっと近いような感じがしました。(あの綺麗な庭で食事をしたり、花冠を被った女性たちがダンスをしたりするシーンの視覚的には綺麗なはずなのに、なぜかすごくざわつくような感じ、、)

後からパンフレットを読んだところ、この作品が作られた頃はペストの大流行で人口の一割が亡くなるようなパンデミックの最中だったのだそう。
見ている時はよく分からなかったけれど、あのファンタジー全開の本編は現実から離れた「夢」パートで、あの音が流れる最初と最後のシーンは現実→夢、夢→現実という切り替わりの部分だったのかなと思います。

04. 気になるあれこれ

つい最初と最後のシーンの感想が長くなってしまいましたが、その他気になったところを少し紹介…!

①ちび妖精たち
途中で妖精の妃のお付きのちび妖精たちが出てくるのですが、それぞれ「豆の花」「蜘蛛の巣」「蛾」「芥子の種」の妖精だそうで、そのチョイスがなんか絶妙で良いなと思いました。(蛾の子が他の妖精たちよりも良い意味で少し動きがジタバタ?している気がして「なんかぽいなー!」と思いました笑)

②紙もの
やっぱり舞台や映画などに行くと、パンフレットや配布されているチラシが気になってきます。
記事のサムネイルに載せているパンフレットは、木の枝の隙間から覗く月の画像の上にタイトルがシルバーの箔押しで記載されていました。最初は喜劇という割に控えめでシンプルな表紙なのが意外だなあと思ったのですが、観劇後は楽しい「夢」パートだけじゃないことが分かり「なるほど~」とそんなに意外でもないように感じました。

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強弱のあるoptimaの「どちらもある感」がなんか作品にあっているなと思います!

05. 最後に

ここまで観劇中のことを思い出しつつ書いてきたのですが、感じたことを適格に言葉にするのは難しい反面勉強になるな~と思います😌
忙しいとつい引き籠りがちになってしまいますが、適度に新しいものや普段接点のないものに触れて、自分がどう思ったのかを言語化することも大事ですね…!
折角の秋なので10月はまた休日に展示を見に行ったりしたいなと思います!(今は絶賛開催中のイッタラ展を狙っています📌)

それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました!

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