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オーストラリア:現代奴隷法

とっても物騒なお名前の法律・豪州現代奴隷法。
対象企業は毎年、現代奴隷声明 (Modern Slavery Statement:MSS) を提出する必要があります。

MSSとは?

報告事業体 (およびそれが所有または管理する事業体) の業務およびサプライ チェーンにおける現代奴隷制のリスクを説明。声明には、これらのリスクに対処するために講じられた措置に関する情報も含まれている必要があります。

対象企業

金額要件:報告対象期間に1億豪ドルの連結収益(consolidated revenue)がある

事業遂行要件:当該事業体が報告対象期間において「豪州企業(Australian entity)」であるか、または「豪州で事業を遂行する(carries on business in Australia)企業」である

開示項目

  1. 報告対象企業の特定

  2. 構造、運営およびサプライチェーンについて

  3. 運営およびサプライチェーンにおける現代奴隷行為に係るリスク

  4. 当該リスクを評価し、これに対応するために講じている措置(デュー・ディリジェンスおよび改善プロセスを含む)

  5. 当該措置の有効性の評価

  6. 対象間での企業協議プロセス

  7. 関連すると考えられるその他の情報

  8. 主要管理機関(取締役会など)による承認の詳細と責任者の署名

Point! リスクの説明

豪州現代奴隷法は、下記のようなものを想定してます。

  • 人身売買

  • 奴隷

  • 隷属

  • 強制結婚

  • 強制労働

  • 債務による束縛

  • 労働のための詐欺的募集

  • 最悪の形態の児童労働

対象企業がこのような特定の事象が現代奴隷に該当する行為を行っていない事を声明する事を目的としているだけでなく、これに繋がりうるリスクを想定して対応している事を説明する事を求められています。

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