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<なつみの本紹介> #33 終末のフール/伊坂幸太郎

あらすじ

 八年後に小惑星が衝突し、地球は滅亡する。そう予告されてから五年が過ぎた頃。当初は絶望からパニックに陥った世界も、いまや平穏な小康状態にある。仙台北部の団地「ヒルズタウン」の住民たちも同様だった。彼らは余命三年という時間の中で人生を見つめ直す。家族の再生、新しい生命への希望、過去の恩讐。はたして終末を前にした人間にとっての幸福とは?今日を生きることの意味を知る物語。


感想

 8年後に世界が終わると言われたら、ぼくは何をするのだろう。それだけをずっと考えながら読んでいた。

 作品の中では、暴れる人がいて、強盗をする人がいて、人殺しをする人がいて…。現実でもそうなると思う。ただ、ぼく自身はそうはならないかなとも思う。

 8年という時間があるのなら、その間は好きなことをしていたい。だって学校にも行かなくていいし、就活なんて考える必要もない。だったら残りの人生楽しまなくちゃ。

 この作品には結末が描かれていない。世界は終わってしまったのか、読者にはわからない。でも、登場人物たちが生きていてほしいとは思った。


グッとワード

 じたばたして、足掻いて、もがいて。生き残るのってそういうことだよ、きっとさ。
深海のホール

 じたばたして、足掻いて、もがいて、苦しんで、それが生きるってことだと思う。ただ、そうやって生きていても、死んでしまう人もいるのだ。

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