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NISA・iDeCoの積立金・掛金の増額を検討すべきタイミングとは?

フォレスト出版編集部の寺崎です。

iDeCoや保険などの掛け金を毎月支払っている人は、今月分の給与で還付される年末調整分をみて「お、意外と多いな」と思うのではないでしょうか。

フォレスト出版の給与支払い日は毎月15日なので、今日金額がわかったのですが、年末調整の還付分が昨年より若干増えていました(払ってる金額は同じなのになんでだ・・・?)。

今日はそんな年末調整にもかかわってくるiDeCo、また今月から新しい制度に進化したNISAについて、毎月の掛け金の増減についてどう考えればよいか、山崎俊輔さんの『新NISAとiDeCoでお金を増やす方法』から該当箇所をご紹介します。


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年収が増えたら積立額の増額を検討すべし

 資産形成を早く始めた人はまだ年収も低く、拠出余力は小さいはずです。年齢に応じ、あるいはキャリアを高めていく中で年収がアップすれば、もっと多く積立ができるようになります。
 投資初心者が少額で積立をスタートするのはいいことですが、あまりにも少額の積立だと、そもそもの金銭的ゴールにたどりつかない可能性もあります。拠出する余裕が増したのであれば積立を増額することを考えなければなりません。
 年収アップが実現したり、家計管理の効率化により貯蓄余力が増えた場合、積立金の増額を行いましょう。
 NISAもiDeCoも、毎月の引き落とし額の増額は、意思表示があれば行えます(ただし、iDeCoの場合、執筆時点では紙の書類提出が原則のようです)。
 多くの場合、iDeCoは上限まで積み立てていても、2024年以降は新しいNISAの積立投資の上限(つみたて投資枠で月10万円)を使い切れないと思います。
 増額の狙い目としてはこちらになります。
 iDeCoのほうはときどき法律改正が行われて、上限が引き上げられるので、そのタイミングで忘れずに引き上げをしておきましょう。

物価が上がると、将来の必要額も増える

 実はまさに今、積立額を大幅に増額する必要が高まっています。
 その理由はインフレ対応です。
 物価高が今後は継続する可能性が高まっています。この場合、将来に必要なモノの値段も高まりますからは準備額を高めていく必要があります。
 いわゆる「老後に2000万円」は将来の必要額を現在価値で考えています。食品等の値段が4%ずつ10年連続で引き上げられたと仮定すれば、物価は約
48%上昇することになります。つまり「老後に2960万円」に上方修正されてしまう計算です。
 20年も上昇し続けば「老後に4382万円」になるインパクトがあります。
 未来の必要額を上方修正する感覚、物価上昇を20年以上体感していなかった日本人にとっては難しいものです。しかし、欧米などでは実際に起こっている現象です。今から考えて遅いことはありません。
 運用利回りは物価上昇を上回るチャンスをもたらしますが、大幅に超えられるとは限らず、重要な対策となるのはやはり毎月の掛金を増額することです。
 賃上げが実現したときなどは、地道に毎月の掛金も引き上げて、未来にも備えておきましょう。

自動的な積立額の引き上げはできるか?

 ところで、給与の一定「率」で積立額を指定できれば「給与アップ=積立額アップ」となるので自動的に積立額の増額ができるのですが、日本の制度ではこれに該当する仕組みがほとんどありません。アメリカの401(k)プランなどは、社内制度となっており、給与の定率の指定で積立投資されるのですが、日本では同種の制度はないのです(企業型の確定拠出年金に上乗せするマッチング拠出も「率」の指定はできない)。
 銀行や証券会社があなたの給与振込額まで把握して積立を増額するシステムというのも居心地が悪いでしょうから、ここは自分で増額改定の手続きをするしかないでしょう。

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いまのご時世、「給料が上がる」というラッキーに恵まれないことも多いかもしれませんが……ご参考になれば幸いです!


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