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日本一の大投資家が教えてくれた「幸せになる」方法

フォレスト出版編集部の寺崎です。

先日、数年前に担当した書籍が祥伝社さんから文庫化され、先方の編集部の方からご丁寧に完成書籍を献本いただきました。

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もとの単行本のカバーデザインよりずいぶんすっきりしています。なにやら、わが子が巣立って成長した姿でうちに戻ってきたみたいな感じで嬉しかったです。

タイトルにある「日本一の大投資家」とは、「日本のウォーレン・バフェット」と呼ばれた故・竹田和平さんのことです。

【竹田和平さんプロフィール】
・1933 年生まれ。名古屋拠点。2016年没。
・「タマゴボーロ」「麦ふぁ~」などのお菓子で知られる竹田製菓の会長
・元菓子職人の父親と菓子製造業を興し、1952 年竹田製菓株式会社を設立
・いち早くオートメーション化による大量生産を導入
・100 社以上の上場企業の個人大株主(2011年当時)
・所有株式の時価総額は100億円以上(〃)
・和製ウォーレン・バフェットの異名をもつ
・日本の未来を担う人材育成のため「まろわ講」(「まろわ問答講」)を主宰した
・自身の経験や財産を人材投資という形で社会還元
・「わくわくセンター」「お菓子の城」「純金歴史博物館」創設者
・自身と同じ誕生日に産まれた全国の赤ちゃんに金メダルをプレゼント
( 出生証明書が必要)

こんな竹田和平さんに気に入られて、500回以上寝食をともにした本田晃一さんが「和平さんの教え」をまとめたのが本書『日本一の大投資家から教わった人生でもっとも大切なこと』

文庫版の宣伝も兼ねて、先日は著者の本田晃一さんにVoicy「フォレスト出版チャンネル|知恵の木を植えるラジオ」にゲスト出演いただいたのですが、そのときに「いまのこの状況を和平さんだったらどう捉えて、どう行動してたかなって、そのことをよく考えるんです」と言った本田さんの一言が印象的でした。

そして「今まさに、この状況でこそ、必要な本」と強く共感しあったのでした。

そんなわけで、今日は『日本一の大投資家から教わった人生でもっとも大切なこと』から一部抜粋した内容をお伝えします。

この本では和平さんの素敵なエピソードが満載なのですが、そのなかでもとっておきの大好きなエピソードをご紹介します。

日本中の赤ちゃんに「純金メダル」をプレゼント

和平さんの活動でぶったまげるものがある。

和平さんの誕生日である二月四日生まれの赤ちゃんに、特製の「純金メダル」をプレゼントするのだ。生まれて三カ月以内に二月四日の出生証明を和平さんのオフィスに送ると、もれなく純金メダルが贈られてくる。

「和平さん、なんで純金メダルを贈られるのですか?」
「ほれ、晃ちゃんがもし赤ちゃんのときに金をもらったら、どう思うがね?」
「まぁツイてると思いますよ」
「そしたら、金をもらったご両親とか一族はどう思う?」
「そりゃーツイてる一族だと思いますよ(笑)」
「じゃぁ、その子がハタチの大人になったらどうかね?」
「そりゃーツイてる大人になるでしょう!」
「そうがねー。ほかにこんなに面白い投資話があるかね! わははははー」

え? 投資って自分のためにやるんじゃないの??
人のため??? え??? えええ????

「なんで和平さんのお誕生日にプレゼントされるんですか?」
「ほれ、わしだって日本に生まれてきた子全員にプレゼントしたいね。でもなぁ、さすがに無理だよねぇ。
だからなぁ、あと三~四人わしのような人が現れて、自分の誕生日に産まれた子に金をプレゼントするって文化が育ったらどう? 日本でいつ生まれても金がもらえるとなったら、真の黄金の国ジパングになるがね。わははははー。でもなぁ、もう八年もやってるけど、誰も名乗り出んくてのぉ」

うっ、これは僕も今すぐ名乗り出ろということか⁉
恐る恐る聞いてみた。

「あの、プレゼントするほうの条件って何かあるんですか?」
「六〇歳以上だね〜」

これを聞いた当時、六〇まで二六年以上あったので、少しホッとした。そんな自分を悟られないように「そーですかー!」と笑顔で返した。
しかし、和平さんは純金をあげようと思ったとき、怖くなかったのだろうか。じつは最初は怖かったそうなのだ。

そのエピソードを話すために、次のお話を紹介する。

我のない人にみんな吸い寄せられる

友人と一緒に和平さんのところに出向いたときのことだ。
西郷隆盛の話になり・・・

「この間、九州へ行ってきたんですが、地元の人は西郷さんLOVEなんですよ。なんで今でもあんなに人気があるんですかね?」
「西郷さんの人気はねぇ〜、孫悟空が持っていたヒョウタンと同じがね」
「は? どういうことですか??」
「孫悟空の持ってるヒョウタンはなぁ、ぽんと蓋を外すとなんでも吸い寄せたよねぇ。あれは中身が真空なんだわ。真空だと周りを吸い寄せるよね。西郷さんも真空なんだなぁ。つまりなぁ我(が)がないがね。自分のためじゃなくて、世のため人のために生きてた人なんだよね。だからみんなが『西郷さ〜ん』と吸い寄せられるがね」

おおお、たしかに! すかさず聞いてみた。

「えっと、どうやったら我がなくなるんですかね?」
自分の一番大切なものをあげるとええねぇ。わしが最初に金をプレゼントしたころは、さすがにもったいないと思ったし、ちょっと怖かったね。でもあげてるうちに、へっちゃらになってきたがね。わはははは」

 あははー、そうですかー。
 聞いといて言うのもなんだけど、参考になるような、ならないような……。ただ、和平さんも最初は怖かったというのは、少し安心した。

「晃ちゃんなぁ〜、最近、引き寄せの法則ってはやっとるよなぁ。
でもなぁ、あれ、自分のため自分のためって考えてると、我だらけの人が集まってきて、よーけめんどくさいねぇ。それよりも世のため人のためと思ってると、気持ちのいい人が集まってきて面白いねぇ。わははははー」「わははははー、そーですよねー」

あたかも僕も世のため人のために動いている人であるかのように、一緒に爆笑したのであった。

和平さんと一緒にいると、頭で理解する前に、一緒に大声で笑っていつの間にか、その考え方がインストールされているのだ。頭じゃなくて感覚として身についてくる。

だから、この本を読んでいて一緒に大声で笑いたくなったら、大声でわははははーと笑ってほしい。周囲に人がいないかどうか確認してからだけど。

一〇〇人の偉人を彫刻した純金メダル

和平さんのぶっ飛んだ話をさらに二つ紹介しよう。

あ〜、これを話すと余計「自分には無理だぁぁぁ」って思うかもしれない。僕も思った。でも、無理だぁぁぁと思ってても読み進めてほしい。

その先に重要なヒントが隠されてるから。

和平さんは、日本を創った歴史上の人物を一〇〇人選び、和平さんお気に入りの彫刻家に、その一〇〇人の顔のレリーフを彫ってもらった。直径三〇センチくらいの円盤に、日本を創った歴史上の一〇〇人の偉人たちの顔を一枚ずつ彫らせたのだ。

彫刻家は、山にこもって集中してやらなければ彫れないと言って、八年こもって完成させたそうだ。

そうしてでき上がった作品を、今度は和平さんは同じサイズで純金にしたのだ。博物館をつくって、それをどわわわわ〜っと並べた。今は防犯上の理由で、純金のものは飾っていないが、代わりに石膏の原作品が飾ってある。それでも、ものすごい迫力だ。

で、これを読んでいる方の誰もがもつであろう疑問を、僕ももった。

な ん で 、 こ ん な こ と し ち ゃ う の ? ? ?

「和平さん、大変素晴らしいと思うのですが、なんでこのようなことを思いついたのですか?」
「ほれ、晃ちゃんだって、子孫が晃ちゃんの顔を彫刻して純金にしてくれたら嬉しいと思わんかね?」
「へ? は? そ、そうですね」
(想像すらしたことがなかったので、理解するまで少し時間がかかった)
「嬉しいと思うことをやったらええがね。わははは〜」

「わはははは〜」って……ここで一緒に笑っても、それ僕がほしい答えじゃない!
和平さんと一緒に笑ってしまうと、どうも納得してしまう。危ないところだった。もっと突っ込んだ答えがほしかったので、すかさず聞いてみた。

「和平さん、嬉しい気持ちになるのですが、その、なんでまた歴史上の人物一〇〇名を選んで彫刻されたんですか?」
 すると満面の笑みから、穏やかな笑顔に切り替わり、
「この方々のおかげで、今の自分は豊かに生きられるよねぇ。日本のために命を賭けて生きた人たちよ! 日本をよくしたい。子孫に幸せになってほしい。そうして生き抜いた人たちだがね。この方々がおらんかったら、みんなこうして豊かに生きておらんかったよねぇ。こんなにありがたいことはないがね。だからわしは、感謝をお伝え申し上げているんだがねぇ」

それを聞いて衝撃を受けた。
歴史上の人物に感謝なんてしたことがなかったからだ。
というより、歴史の授業のときに、年号とか名前覚えるの、ちょーめんどくせーくらいにしか思わなかった。試験前には教科書を読みながら、歴史上の人物に対して言った。お前ら喧嘩すんなよー。戦争だの政権が変わるたびに覚えることが増えちまうじゃねーか。

恥ずかしながら、僕はその程度にしか思ってなかった。
でも、和平さんのおっしゃる通り、よくよく考えたら、今の豊かさがあるのは、歴史上の人物のおかげなんだよね。

それに全然気づいていなかったな。

でも、和平さん、なんで純金にまでして崇めちゃうの?
チンプンカンプンだぜ! と思った。
あとでわかって、がふーっとシビレることになったのだが。
ぶっ飛びすぎたエピソードのあとに、手が届きそうなもう一つのエピソード。和平さんとランチを食べに行ったときのことだ。

七〇〇円のうどんで三万円のサービスを受ける

うどん屋で七〇〇円の定食をご馳走になったのだが、注文するときに、和平さんはオニギリを頼んだ。

「えっとねぇ〜、わしはこのオニギリをお願いします」
「あ、それ売り切れです。白いご飯ならありますが」
「そりゃ、おめでとう!」

 え?? なんで「おめでとう」なの?? というか、白いご飯あるなら、おにぎり握れよ! 僕は店員の対応に軽くイラッとしたのだが、和平さんは、

「売り切れってことは満員御礼でめでたいことがねぇ。
 めでたいから、おめでとうよねぇ」

「・・・・・・・」

同じ現象を前にして、イラッとした僕と、相手の幸せに寄り添って一緒に喜ぶ和平さん。どっちが幸せだ? どっちが豊かなんだ? 考えるまでもないよなぁ。僕が頭をぐるぐるさせながら食事を終えると、やってきた店員に、

「おいしかったよ、ありがとうね!!」

席を離れて厨房に向かって、

「いや〜おいしかったよ! ありがとうね! ありがとう!!」

満面に笑みを浮かべて、ありがとうを言うのだ。
すると、店員から厨房の人から全員が店の前まで出て和平さんを見送る。七〇〇円のランチを食べて、三万円の店のサービスを受けるようなものだ。

「和平さん、ご馳走様です。ありがとうをたくさん言う和平さんは七〇〇円のお店で食べても三万円のお店のようなおもてなしを受けてしまうんですね。一緒に三万円ご馳走になった気分でした。ありがとうございます」
「わはは。そうかね。ありがとうと言うのはタダなのに、みんなを幸せにしてしまうでよ。すごい言葉よねぇ」

・・・で、なんでこのふたつのエピソードを紹介したくなったのか。

ここに和平さんの豊かさの秘訣が隠されていると思ったからだ。
ここに、自分のコップの水を満たす極意がある。
和平さんは豊かさに気づいているのに、僕はまったく気づいていなかった。
そこらじゅうに豊かなものが溢れているのに、僕はそれに全然気づかずに素通りしていた。

歴史上の人物がしてくれたことを、なんてありがたいんだと、めちゃくちゃ味わい尽くす。ありがたいから、もう純金にまでしたくなっちゃう。

僕にもそういう感覚が少しだけわかってきた。

うどん屋さんだってそう。満員御礼でめでたい。ああ、めでたいなぁ〜と味わいつくしてみる。その気持ちで食べたら、めちゃくちゃオイシイ! だから、つい厨房にまで出向いてお礼を言っちゃう!
(この感覚はすごくよくわかった。それで、イタリアに行ったときに、言葉がわからないまま厨房で「うまい」「ありがとう!」を連呼したら、みんなむちゃくちゃ喜んでくれ、料理をいくつか無料でふるまってくれた)

和平さんは、とにかく豊かさをキャッチし、味わってしまう。「豊かさを味わう達人」になると、人の幸せが自分の幸せとしてキャッチできてしまうのだ。

和平さんは、どんな状況でも、自分のコップを満たす達人なんだ。ありとあらゆる場で、コップを満たしてしまう達人なんだ。そして、周りの人のコップまでも、その言動で満たしてしまうのだ。

そっか! 自分を満たす達人になれば、与えられる人になれるかも⁉

そうだ! だから与えられるんだ‼ とわかった瞬間だった。

《花咲爺の幸せを引き寄せる名語録》
ありがとうと言うのはタダなのに、
みんなを幸せにしてしまうでよ。
すごい言葉よねぇ。

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今回ご紹介した、本田晃一さんの新刊『日本一の大投資家から教わった人生でもっとも大切なこと』では、竹田和平さんのシンプルかつ深みに溢れた教えが詰まっています。

『日本一の大投資家から教わった人生でもっとも大切なこと』
序章|出会い|理想の師匠に最短でアクセスする方法
第1章|お金|和平さん、どうしたら「幸せなお金持ち」になれますか?
第2章|愛|和平さん、「お金は愛」ってどういう意味ですか?
第3章|豊かさ|自分のなかに秘められた豊かさに気づく
第4章|成功|ぶっちゃけ、成功するにはどうしたらいいんですか?
第5章|人生の極意|いつも希望をもって生きるために

ぜひ、手に取ってみてください。

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