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#315 【フリートーク】世界一退屈だけど着実にお金が増える投資法

このnoteは2022年1月25日配信のVoicyの音源「フォレスト出版チャンネル|知恵の木を植えるラジオ」の内容をもとに作成したものです。

今井:フォレスト出版チャンネルのパーソナリティを務める、今井佐和です。今回は「世界一退屈だけど着実にお金が増える投資法」ということで、フォレスト出版、編集部の寺崎さんとフリートークをしていきたいと思います。寺崎さん、よろしくお願いいたします。

寺崎:よろしくお願いします。


アップルの時価総額がイギリスのGDPを超えた!

今井:着実にお金が増えるということで、すごく気になる話題だなと思うんですけれども。

寺崎:そうですね。

今井:投資とかのお話ですか?

寺崎:そうなんです。投資といえば先日、Appleの時価総額が3兆ドルという、株式市場最高額を突破して話題になっていたんですけど、時価総額3兆ドルって、イギリスのGDPよりも高くて、日本の東証一部上場企業の合計額の半分近くに相当するらしいんですよ。

今井:え!え!GDPって、国内総生産でしたっけ?

寺崎:そうです、そうです。

今井:それよりも一企業の時価総額が高くて、日本の東証一部の合計の半分に相当・・・。

寺崎:そうなんです。かつての大英帝国のGDPですよ。

今井:それを一企業がっていうのは、すごい驚きです。

寺崎:すごいですよね。それだけiPhoneなんて、我々の生活の一部になっていますからね。世界の公共事業みたいなものですよね、今や。

今井:電気、ガス、水道、Appleみたいなノリはありますよね。

寺崎:(笑)。2000年台以降、GAFAを代表とする、こういったアメリカの資本の伸びがすごくって、今書店に行くと米国株投資って、いっぱい出ているじゃないですか。

今井:はい。

寺崎:実際に米国株ですごく儲かった人って多いみたいで、そんな背景もあって、日本では積立NISAの口座数とか、買い付け額がすごく伸びているなんて話題になっていますよね。

今井:なっていますね。

「貯蓄が美徳」「投資はギャンブル」という日本人

寺崎:でも日本人って、貯蓄を美徳としている国民性があるから、投資ってやっぱり結局ギャンブルじゃんみたいな。例えばリーマンショックみたいな大暴落が来たら、全部投資した分がマイナスになっちゃうじゃないですか。

今井:そうですね。少し昔になりますけど、ライブドアの時もすごく大変になった印象が強くて、投資は怖いなあなんて思っている方は結構多いんじゃないかなと思います。

寺崎:コロナで2020年ぐらいもガーンっと落ち込みましたもんね。

今井:はい。

寺崎:自分の体験で言うと、僕の親世代って、結構裕福で退職金もがっぽりもらっている世代なんですよ。僕の友人の親が、証券会社に、いわゆる配当がもらえたりする金融商品があって。それで結局、退職金を全部損しちゃったみたいな話が結構あるんですね。

今井:そうなんですか!?

寺崎:退職金を狙った金融商品の・・・、詐欺じゃないんですけど、証券会社とか、銀行とかのそういう商売。だから、そういうのを見ると、「やっぱり投資は怖い」なんて思っちゃうんですけど。でも、最近はね、毎月コツコツと銀行に貯金する感覚で、毎月定額を積み立てて投資する、インデックス投資っていうのがあって、これはもうだいぶ日本国内でも普通になってきているんですけど。これに関して言うと、ギャンブル性はほとんどないと言い切っていいのかはわからないですけども、投資なので。そういうものがあって、これを漫画を交えて解説した新刊がありまして。『マンガ お金は寝かせて増やしなさい』っていう、水瀬ケンイチさんっていう方が書かれた本なんですけど。元々は『お金は寝かせて増やしなさい』っていう13万部を超えたロングセラーがありまして、これを漫画化したのが今回の新刊なんです。

今井:漫画だと分かりやすくてうれしいです。

寺崎:そう。で、これ「漫画が少ない」っていうレビューがいくつか書かれていて・・・。

今井:(笑)。

寺崎:「漫画版なのに、漫画が少ない」って言われるんですけど、ちょっと私からのエクスキューズを言わせていただくと、元の本は270ページを超える本で、全部文章なんですよ。で、今回は240ページで、漫画を半分ぐらい交えている。だから決して漫画は少なくないと言いたいです(笑)。

今井:(笑)。270ページから240ページで、しかも半分が漫画って事は、文章自体が120ページぐらいっていうことになると思うので、そうするとグッとコンパクトにわかりやすくまとまっているっていう感じですかね。

寺崎:そうなんですよ。それをまずは言いたかった(笑)。

今井:(笑)。

著者の金融資産もとうとう1億円超え!

寺崎:というわけで、今日はこの本からインデックス投資の本質と言うか、導入的なものをご紹介したいと思います。まずは、ぐだぐだと述べるよりも証拠。

今井:証拠!

寺崎:うん。証拠。著者の水瀬さんは前回の本が発売された時はまだだったんですけど、今回の漫画版を出す時には資産1億円を突破しました。

今井:おーーー!ちなみにそれはいくらから1億円になったんですか?

寺崎:いくらからっていうのは分からないんですけど。確実に言えるのは、毎月積立をするインデックス投資を20年間続けてきたっていうのは、厳然たる事実です。

今井:20年間も続けていらっしゃったんですね。

寺崎:そうなんですよ。もうインデックス投資の日本の黎明期の頃から。で、リーマンショックの時に、手放しちゃった人が多いんですって。

今井:そうなんですね。

寺崎:うん。コツコツ積み立てで、資産を作ってきたのに、資産がガーンと下がっちゃったから、「もうこれ以上は続けられない」って、怖くなって手放しちゃって。でも、そこで手放した人はもうゲームオーバーだったんですよ。

今井:なるほど。落ちても続けるっていうのが大事なんですね。

200年前に株式に投資した1ドルはいま何ドル?

寺崎:そうなんです。で、この質問って前にも佐和ちゃんにした記憶があるんだけど、株式市場が誕生した200年前に投資した1ドルって、現在いくらでしょうか?

今井:投資した1ドルが、いくらか・・・。100万倍・・・。

寺崎:100万倍?そこまではいっていない。でも、今そのぐらいいっているらしいんですけど、ちょっと正確なデータが取れなかったので、今回の本には載せなかったんですけど、正確な部分で言うと70万倍です。

今井:70万倍!

寺崎:うん。例えば、実際に当時1ドルの株券が今そのままあるわけじゃないので、夢物語なんですけど、例えばその200年前に株式市場に1000円投資していたら、今は7億円になっているわけですよ。

今井:おー!夢がありますね。

寺崎:ね。この間に、なんと2回の世界大戦があり、ブラックマンデーがあり、リーマンショックがあり、コロナショックがあり、こういったどデカイ株価を下げる要因の事件があったんですけど、100年単位の長いスパンで見ると、ずっと右肩上がりっていうのが資本主義経済の実態なんですよ。

今井:おー!でも、そうですよね。戦時中の教職員の月給は1円とか2円みたいな話だったりするので、やっぱり貨幣の価値というのもちょっと変わってきているっていうのもあるんですかね?

現金だけを所有するのが危ないワケ

寺崎:今、貨幣って出ましたけど、この本で経済学者のジェレミー・シーゲルさんが分析したグラフを紹介してるんですけど、1802年に1ドルだった株式の価値は、さっき申し上げたように70万倍なんですけど、一方で、相対的に言うと現金は価値が下がっちゃったんですよ。現金だけ。現金で貯金しておくのが一番危ないっていうことです。長期的に見るとね。100年単位で見ると(笑)。

今井:だったら、株の方がよさそうですね。

寺崎:株も国債も金も上がっているんです、100年の間に。で、直近でも、これはアメリカのサイトに行かないといけないんですけど、米国株式インデックスS&P500っていうのがあって。これの2005年から現在までの、約16年間のチャートが見られるんですよ。これを見ると、直近だと2020年にガーンと下がっているんだけど、全体で見るとずっと右肩上がり。

今井:コロナで一瞬下がったみたいなことなんですかね?

寺崎:そうそう。まあ、その前にも色々と下がっては上がってってなっているんだけど、長い目で見ると右肩上がり。だから、米国株式で投資している人はみんな儲かっていますよ。

今井:そういうことなんですね。ずっと全体的に見ると右肩上がりなんですけど、これってどういうことなんですか?

寺崎:その理由ですよね?

今井:はい。

寺崎:それはやっぱり資本主義経済が原理なんですよ。資本主義経済って、人間が豊かになりたいっていう欲望から成り立っていて、世界中の企業はその実現のために存在している。だから、人間の欲望が尽きない限り、経済の成長は止まらない。

今井:なるほど。じゃあ、もう世界中の人が悟りを開くみたいなことにならない限りは成長し続けると。

寺崎:そうそう(笑)。だって、自分の勤めている会社が、前年同期比がマイナスでOKなんていう会社ってないじゃないですか。

今井:絶対目標は前よりも高くですもんね。

寺崎:そうそう。で、世界中の会社がそうやって頑張っているから、資本主義経済っていうのがずっと伸びていっているっていうことなんですよね。要するに資本主義経済に掛け金を積むっていうイメージなんですけど。でも、70万倍ってとてつもないじゃないですか。

今井:はい。

お金が雪だるま式に増えていくカラクリ

寺崎:これってもう1個カラクリがあるんですよ。

今井:え!まだカラクリがあるんですか?

寺崎:そうなんです。それはね、複利なんですよ。

今井:あ!雪だるま式の!

寺崎:そう。雪だるま式のあれ。単利と複利っていうのがあって、単利っていうのは利息を元金に組み入れずに計算する方式。複利は一定期間ごとに支払われる利息を元金に組み入れて計算する方式。これね、計算してみるとびっくりします。例えば、利回り5%の金融商品があったとします。単利の場合は、まず100万円を投資するとしましょう。そうすると、計算すると10年後には150万円で、100年後に600万円なんですよ。まあ、それでも結構いいですよね。600万円でも。

今井:はい。

寺崎:で、これが複利になると、元本は同じ100万円でも10年後は163万円。まあ13万円しか違わないですね、単利と。ただしこれ、100年後、なんと1億3150万円。

今井:え!計算、間違えていませんかってぐらい、莫大になっていますね。

寺崎:そうなんですよ。だから、10年、20年、30年って、どんどんどんどん時間が経つたびに、雪だるま式に複利の場合は増えてくるから、その複利の力が働いて70万倍になっているっていう話なんですよ。

今井:ドリームですね。

寺崎:ドリーム。で、あのアインシュタインが言っていたらしいんですよ。

今井:あの天才のアインシュタインですか。

寺崎:うん。「複利の概念こそ、人類最大の数学的発明だ」って。

今井:えー!相対性理論のアインシュタインが、「人類最大の数学的発明だ」と。

インデックス投資は何歳から始めても遅くない!

寺崎:そうなんですよ。だから、我々は何年生きられるかわからないけど、100年、200年も経てばそれこそ数十万倍になるような計算。で、これ最初の企画の時に、最後に経営会議で社長と専務が入るんですけど、お二人とも60代なんですよ。で、この企画書を見た時に言われたのが、「寺崎、長期投資っていうことは、俺たちには関係のない話なんだよな」って。

今井:俺、死んでいるじゃんっていうことなんですか(笑)?

寺崎:そう(笑)。で、その時はちょっと答えに詰まったんだけど、今、改めてハッキリ言えるのは、「いやいや、社長」と。「人生100年時代の今、長期投資を始めるのにイマサラはありませんよ」と。人生において、今日が1番若い日。今、この瞬間に始めればいい、と。今は本当にそう思っていて。だから、自分が今50でも60でも、80、90、100まで生きるかもしれないと考えたら、今からはじめても遅くないんですよ。ちなみに最近、勝間和代さんが、新刊を出しているんですけど、『勝間式 金持ちになる読書法』っていう本で、勝間さんって、実は10年以上前からインデックス投資を勧めていたんですよ。昔のベストセラーで『お金は銀行に預けるな』って言うのをご存じですか?

今井:はい。聞いたことあります。

寺崎:そう。あの本でもずっとドルコスト平均法によるインデックス投資を勧めていて、実際にその通りに実践した人からは「本当に資産が増えました」とか、そういう声をもらっているそうで、僕も、本当になんでその当時にやらなかったのかなって、今後悔していますよ。

今井:(笑)。

寺崎:というのも、この長期投資のリターンを得るのって、結構時間がかかるんですよ。だから、インデックス投資をして、「よっしゃ。資本主義の成長の果実をもらって、大儲けさせてもらおう」なんて思っても、残念ながらそれは無理。長い時間が必要なんですよ。なんでかって言うと、短期的に売買して稼ぐっていう株式投資もあると思うんですけども、インデックス投資の場合は、ちょっと難しい言葉になるんだけど、平均回帰性を用いるんですよ。平均回帰性って言うのは、短期的にはランダムに発生しているように見える事象であっても、長期的には平均値に収束していく性質。

今井:はい。サイコロを振った時に、短期的には1、1、1とかが出るかもしれないけど、数千回、数万回って振ると、どれも同じぐらい均等に出てきたねっていうことですよね。

寺崎:そうそう。まさにそれです。統計学で言う、大数の法則っていうやつですよね。

今井:はい。

寺崎:保険会社とかは、この平均回帰性と大数の法則を活用して、めったに起こらない事故であっても、契約者を何万人、何十万人というふうに集めれば、事故の発生確率を予測できるから、損をしないっていう商売をやっているんですけど、この平均回帰性が働いて、さっきの何十万倍の話になってくるわけなので、時間かかるんですよ。で、世界最大のインデックスファンド運用会社で有名なアメリカのバンガード社っていうのがあるんですけど、ここが言っているのが、投資の世界でもっとも一貫性のある現象が平均回帰性であると。なので、ひたすら毎月バイ&ホールドって言うんですけど、買って維持、買って維持っていうのをやっていくと、著者の水瀬さんが20年に亘ってやっと1億円を築かれたというように、我々もね・・・。で、本の中にお勧めのファンドとかも入っていますので、前回の単行本の時に紹介したものもあるんですけど、今回はさらにシンプルになりました。もうどれを選べばいいかっていうのも超シンプルです。

今井:それはありがたいです。

寺崎:ですので、今ね、若い方の方が積立NISAとかを早くから始められているみたいですけど、僕みたいなおっさんでも今からでも遅くないので、ぜひこの本を読んで実践されるといいかなと思います。

今井:はい。私もNISAは作ったままであまりいじっていないので、インデックス投資も色々と勉強してやってみたいと思います。

寺崎:ぜひお願いします。その時にはこの本がすごく役に立つので。

今井:もうこの本にいっぱい蛍光ペンで線を引きながら、投資してみたいと思います。ということで、本日は「世界一退屈だけど着実にお金が増える投資法」でした。寺崎さん、どうもありがとうございました。

寺崎:ありがとうございました。

(書き起こし:フォレスト出版本部・冨田弘子)


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