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【まえがき公開】自宅学習のスキルを身につけると、なぜ成績が上がりやすいのか?

子ども塾に通わせているという親御さんは多いでしょう。2017年の中学生の通塾率は60%を超えているそうです。

やはり、親としては、子どもたちに勉強をがんばってほしい、成績を上げてほしい、できれば希望した高校に進学してほしい、と願うものです。
ただ、子ども自らが学びたいというモチベーションを持って塾へ行くのと、親が子どもの成績を気にして塾へ行かせるのは、根本的な大きな違いがあります。
それは、前者は主体的に「学ぶ」という姿勢がある一方、後者は「教わるだけ」という受け身の姿勢になりやすいからです。どちらの姿勢のほうが、成績が伸びやすいかは、すぐにわかるはずです。
一方、自宅学習は「究極の主体的な学び」です。勉強法や計画などを自分で立てる苦労はありますが、クリエイティブな楽しさがあります。
そんな自宅学習をサポートするために、12/16にAmazonで発売予定なのが『塾へ行かなくても成績が超アップ!自宅学習の強化書』(葉一)です。

著者の葉一(はいち)さんは、教育YouTuberとして100万人以上の登録者数を抱え、累計再生回数3億回という実績を持つ、今一番注目の教育者。先日も「情熱大陸」に出演されたので、ご覧になった方もいるはずです。


さて、そんな注目の著者の最新刊『塾へ行かなくても成績が超アップ!自宅学習の強化書』の「まえがき」を以下に掲載しますので、ぜひ御覧ください。

まえがき 私の授業動画で成績は上がる!

■勉強ができないのは、そのやり方に問題がある

「なんで勉強なんてしなきゃいけないの?」
「勉強って、正しく努力したら正しく結果が出る、一番手っ取り早いものなんだよ」
 私はよくこう答えています。
 中学校生活で大きな割合を占めるものといえば、部活と勉強です。もちろん部活も努力すれば結果が出るけれど、身長が低ければバスケやバレーでは人より苦労するだろうし、才能の差を感じたり、カベにぶち当たったりする場面も多い。
 でも勉強なら、べつに特別な才能なんかなくても、今よりもテストでいい点をとったり、成績を上げたりすることは確実にできる。しかもそれは、中学卒業後の人生にまで関わる、ものすごく大事な成功体験になります。
 私は塾講師や家庭教師として生徒に教えていたことがあり、今もユーチューブで授業動画を配信しているのですが、そこで接してきた子たちの姿から、勉強における努力はけっして裏切らないものだと強く思うようになりました。

■たくさんお金をかけなくても勉強はできる

 そこで身につけたいのが、家で勉強する「自宅学習力」。この力は子どもたちの学力に大きく関わってきます。
 2020年3月、新型コロナウイルスの影響でまさかの全国一斉休校、そこから急にスポットライトを浴び始めた自宅学習ですが、これはもともといろいろな意味で、とても大事なものでした。
 月謝を払って通信教育を受けたり、人気の塾に通ったりするだけが勉強ではありません。
「経済格差は教育格差を生む」という研究データもありますが、今の時代は私が配信しているような授業動画も無料で観ることができるし、いろんな方がいろんな勉強法をネットで公開しています。
 そうしたさまざまなツールも使って自宅学習で成果を出す力が身につけば、お金をかけなくても成績を伸ばすことができます。塾への行き帰りの時間を勉強に当てることもできるし、自分にとって最適な時間配分も自由に決められます。
 さらにいえば、自宅学習では、勉強に対して自分から取り組んでいく主体的な姿勢が自然と生まれます。
 どこか「やらされている」という思いでやる受け身の勉強とは真逆で、吸収する力がぐっと高まるのが自宅学習なのです。
 もちろん、誰からの指図も受けずに1人で勉強に取り組んでいくためには、それなりの試行錯誤が必要になります。
 でも、そこで自分の特性やライフスタイルにきちんと合った勉強法を組み立てることができれば、もう鬼に金棒。
 一度スイッチが入るとおもしろいように結果が出てくるので、モチベーションも上がって、勉強が楽しくなってくるのです。

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■無料で学べる授業動画、一度は試す価値あり

 新型コロナの感染予防対策ではネットを活用した勉強にも注目が集まりましたが、私が配信している「とある男が授業をしてみた」のチャンネル登録者数も、2020年の3月から5月にかけてはすごく伸びて、現在は113万人になっています。全体の累計再生回数も3億回を超えました(2020年11月現在)。
 メディアからの取材もたくさん受けたので、もしかしたらそこから私のことを知ってくれた中学生や、保護者の方もいるのではないかと思います。
 もともと私の授業動画は、塾講師をしていたときに教えていた、勉強が苦手な生徒たちを視聴者としてイメージしていました。
「あの子たちの力になりたい!」という思いから、学校の教科書をていねいに全部なぞって動画制作していったのがベースになっています。
 たくさん観てもらえる単元に絞ったりせず、中学校の教科書をまるまる1冊分解説している授業動画は、私のチャンネルくらいだと思います。
 だから正直なところ、「ある程度の学力の子は、私の動画なんて観にこないだろうな」と思っていたんです。
 ところが実際にふたを開けてみると、勉強が苦手な子たちだけじゃなく、勉強が得意な子たちも活用してくれることに驚きました。
 中には偏差値70を超えているような子や、「学校の先生に東大目指せるって言われた!」なんて子までいるのです。「自分に必要だと思ったら、みんな自分でちゃんと取捨選択していけるんだな」と、私自身も教えてもらいました。

■今、自宅学習を極めることは将来にもつながる

 勉強をするというのは、「新しいことを知る」ことです。
 それは「自分の引き出しを増やす」ことでもあります。普段生活をしている中で、わかることや知っていることが増えていくわけです。それは将来、「自分の人生を豊かにする」ことにもつながっていきます。
「もっと勉強しておけばよかった!」と後悔している大人はいますが、「勉強なんてしなければよかった」という大人に、私は会ったことがありません。あとで後悔したくないし、人生なんて豊かであればあるほどいいと思っています。
 そのためにも、中学時代に勉強をがんばることは大きな意味があるのです。

 この本は、今、人生の地盤づくりともいえる大切な時期に勉強に不安を抱えている中学生たちに向けて、私が一番重要だと考えている自宅学習への取り組み方や、自分にとって最適な勉強法の見つけ方をひもといたものです。
 私が配信している「とある男が授業をしてみた」の効果的な使い方も、第7章で詳しく紹介しています。いろいろ参考にできると思うので読んでみてください。
 さらに、中学生たちにとっては唯一無二のサポーターとなる保護者の方に向けた章も、最後に設けています。今、親として何ができるのか、また何をすべきではないかの判断材料にもしていただけるのではないかと思います。
勉強で悩む中学生がそのカベを乗り越えるヒントとしてこの本を活用し、中学校生活をより充実させる計画を考えるきっかけになればうれしく思います。


もうすぐ冬休みです。
ソーシャルディスタンスが叫ばれている今だからこそ、自宅学習のスキルを子どもたちに磨いてもらう、絶好のチャンスかもしれません。

(編集部 石黒)

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