フォレスト出版編集部の寺崎です。
新NISAでいま一番売れている投資信託「eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)=通称・オルカン」「S&P500=通称・エスピー500」の一括投資が危険であることを前編でご紹介しました。
今日は続編(=完結編)です。
世界大恐慌で株価はどれほど下落したか?
前回記事で2008年に起きたリーマンショックのときの「オルカン」「S&P500」の下落率について触れましたが、今日はさらに歴史をさかのぼってみます。
オルカンもS&P500も投資対象は「株式」に限定しています。
それの何が問題なのでしょうか?
配当があると回復は短縮されるが……
「配当」とは、ざっくりいうと、会社の利益が出たときに、お金を出してくれた投資家たちへの「お礼」として配られる「配当金」のことを指します。配当金は、投資家への利益還元として、会社の利益の一部を配る仕組みです。
株式だけでなく「債券」にも投資していたら?
・・・というわけで、いかに「オルカン・エスピー500一択」が危険か、伝わったのではないかと思います。
前編・後編のポイントをまとめます
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【リーマンショックの教訓】
・株価下落率=60%
↓
・損失を取り戻すために必要なリターンは?
150%(2.5倍)
【世界大恐慌の教訓】
・株価下落率=90%(!)
↓
・損失を取り戻すために必要な時間は?
25年(!)
↓↓↓↓ ただし! ↓↓↓
配当込みであれば「15年5カ月」に短縮
債券にも分散投資していれば「6年2カ月」に短縮
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もちろん、年齢によってリスク許容度は変わってきます。
もし、いまあなたが30歳で、明日大暴落に遭遇したとしても、15年後の45歳には損失を取り戻しているわけですから、へっちゃらかもしれません。
ただし、年齢が上がれば上がるほど、積立投資できる期間が減っていきます。また、積立期間が長くなればなるほど、積立金額も大きいものになってくるでしょう。
その場合にはハイリスクハイリターンの「株式」への過剰投資ではなく、ローリスクローリターンの「債券」への分散投資が、あなたの身を守る術になるというお話でした。
◎そもそもなぜ債券は「ローリスク」なのか?
◎具体的にどういう投資配分(ポートフォリオ)を組めばいいのか?
・・・など、詳しくはこちらの書籍をぜひご覧ください。