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「サラダ取り分け女子」をするのも、褒めるのも時代遅れの今、飲み会のさりげない気遣い

年末年始といえば酒。
特に年の瀬は連日忘年会という人もいることでしょう。

「取り分け女子」が登場する、いろいろ時代を感じさせる歌詞。
私は男なのになぜか共感性羞恥が……。
PVの絶妙なダサさとチープさに中毒性も。

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かつて、飲み会において、「サラダ取り分け女子」は気遣いができてモテると思われる時代がありました(今もいるかもしれませんが)。実際、男性のほうも間近でそんな仕草を見ると「気が利くいいコだな」なんて鼻の下を伸ばしたものです。
しかし、時代は変わり、「女性が当たり前のように男性に取り分ける」「そしてそれを男性がほめる」という構図は、フェミやポリコレとかの文脈において「それってどうよ?」と思われるようになりました(私個人の印象かもしれませんが)。

とはいえ、せっかくの飲み会なのだからみんなで楽しく過ごすためにも、周囲への最低限の気遣いは大切です。
では、飲みの席において、「あざとい」と思われない、自然な気遣いとはどんなものなのでしょうか。
そのヒントが菊地麻衣子『誰からも好かれるさりげない気遣い』にありました。

以下、該当箇所を抜粋してお届けします。


酒席ですべき気を遣わせない気遣い

☞「楽しさ」は人によっては押し売りに感じる

 先日、研修で「飲みにケーション」と口にしたところ、「死語です」とつっこまれてしまいましたが、親睦を深めるために、形を変えながらも続いているのが社内の飲み会。
 仕事の場を一歩抜け出すと、その役割は社内と変わってくるから面白いなと思います。端っこで触れられたくないオーラ全開で黙々と周辺の人の話を聞いている人、急にテンションが上がり飲ませにかかる人、自分は飲めないアピールをしてつまらなそうにする人。
 いろいろなタイプの方がいると思いますが、お酒が飲める人も飲めない人も、周囲に気を遣わせずに、一緒に楽しく過ごせるのが一番ですよね。

気遣いを「自分のため」であることをあえて表明

 コミュニケーションのきっかけとしてお酌をすることがあると思います。
 私は古いと言われてしまうかもしれませんが、せっかくその場で一緒に飲んでいるのに、決まった人としか話さないのはもったいないと感じてしまうほうなので、お酌をしに回ることもあります。
 お酌をするときに「自分でやりますから」と相手に気を遣わせない方法は、「自分が飲みたいから注いでいるだけですよ」「1杯だけ注がせてもらえたら気が済むので」と、自分のために注いでいることをアピールすると笑って注がせてくれるのです。
 また、職業柄、空のグラスに気づいてしまうことが多いのですが、そのときはメニューのドリンク欄を開いてこっそり渡すと、周囲にも「気づかなくてすみません……」と気を遣わせずに、お代わりを促すことができます。
 逆にお酒が飲めなくて断りたい方であれば、「飲めない体質なんです」と体質のせいにすれば無理強いはされないでしょう。
 しかし、その場を盛り下げたくないと思ったら、「私、ウーロン茶で酔えるので!」とか、「お酒なしでも誰よりも楽しんでいます!」という楽しい気持ちを表現すると「自分たちばかり楽しんでしまって申し訳ない」と感じていた他の方も安心します。

本音トークは後輩や部下ではなく目上の人へ

 コミュニケーションの内容は、お酒の場ということもあり、ついつい普段はできない話をいろいろな人に振ってしまいがちですが、恋人の有無といったプライベートに関することや、会社が抱えている問題点についての本音トークなどを振る相手は、目上の人にしたほうが無難です。
 振られたら答えざるを得ない後輩や部下にそういったテーマを振ると、空気を壊したくないという思いから、嫌でも答えてくれることが多いと思いますが、「本当は言いたくなかった」と不快に思う人もいるのです。上司であれば、面白がって話してくれるか、煙に巻いてくれるかのどちらかでしょう。
 また、互いに牽制がはじまるのが二次会を決めるときです。個別に「行く?」と聞かれると、他の人の参加率が気になり答えられない人も出てきますし、一次会の終わりに「これから二次会に行く人は?」と全体に対して聞かれたら「帰ります」とは言い出しにくいものです。
 もし、皆さんが行く側であれば、「二次会は○○部長と△△に行きますので、来たい方はどうぞ!」と出欠については触れずに声をかけてあげてください。本当に行きたい人だけが来てくれるでしょう。
 お酒の場は弱い立場の人にこそ、気遣いをしていきたいですね。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

(編集部 いしぐ  ろ)

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