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【フォレスト出版チャンネル#129】ゲスト/教育|メディア注目の「科学のお姉さん」、初の著書誕生秘話

このnoteは2021年5月13日配信のVoicyの音源「フォレスト出版チャンネル|知恵の木を植えるラジオ」の内容をもとに作成したものです。

注目のリケジョの初著作、企画立ち上げのきっかけ

渡部:フォレスト出版チャンネルのパーソナリティの渡部洋平です。今日は編集部の森上さんとともにお伝えしていきたいと思います。森上さん、よろしくお願いします。

森上:よろしくお願いします。

渡部:今日はゲスト回ということでまたすばらしいゲストの方に来ていただいているんですよね。僕ら自己啓発とかビジネスとかそういったジャンルの本を出版しているんですけれども、ちょっと珍しいジャンルの方に今日は来てもらっているということですね。

森上:そうなんです。今日お越しいただいたゲストの専門ジャンルはひと言で言うと理系なんですよ。我々は文系じゃないですか。

渡部:そうですね。

森上:いわゆるリケジョです。リケジョの代表と言ってもいいです。

渡部:今日のゲストは女性ということですね。

森上:そうなんですよ。今収録しているのは4月30日なんですけど、今週もテレビにご出演されたりとか、今各メディアで引っ張りだこで、超ご多忙なんですよ。

渡部:そんなご多忙の中、来ていただいたということですね。

森上:そうそうそう。しかも5月12日に発売なんですけど、弊社から新刊を出してくださった著者さんでもあります。そんな中で、お忙しいにもかかわらず今日はゲストにご出演いただけるということでお越しいただきました。

渡部:それではご紹介いたします。本日のゲストは「科学のお姉さん」こと、サイエンスエンターテイナーの五十嵐美樹さんです。五十嵐さん、今日はよろしくお願いします。

五十嵐:はい。よろしくお願いします。森上さんたくさん上げてくださってありがとうございます(笑)。気分がすごく上がりました。ありがとうございます。

森上:本当にどんどんスターになっていっちゃうんで。

五十嵐:いえいえ。そんなことない(笑)。

渡部:その辺の話も後でまたしていただければと思っているのですが。テレビにご出演されたり、引っ張りだこなので、ご存じの方も大勢いらっしゃるかもしれませんが、五十嵐美樹さん、最初に簡単な自己紹介をお願いしてもよろしいでしょうか。

五十嵐:はい。「科学のお姉さん」こと、五十嵐美樹と申します。全国各地で特技のヒップホップダンスを交えたサイエンスショーとか、実験教室を開催して子供達が科学に触れるきっかけをつくっています。また今は東京大学の大学院で研究を続けています。よろしくお願いします。

渡部:ありがとうございます。すごいですね。ヒップホップを組み合わせたエンターテイメントショーってどんなものなんだろうって、見たことない人はすごく興味深かったんじゃないかなと思うんですけども。

5月12日には弊社から本を出版していただけるということで、タイトルが『科学戦士「ミギネジ」の悪キャラの倒し方』ということなんですね。これ初めてのご著書ということなんですけれども、この本が出版される経緯というのはどういうものだったんでしょう。

森上:これは私からお伝えします。まず五十嵐さんの存在を始めて知ったのは、たぶん3年前ぐらいですよね?

五十嵐:そうですね。もうそんなになりますね。深い仲ですね、もう(笑)。

森上:そうそう(笑)。2018年のあるテレビ番組だったんですよ。その番組はリスナーの方もご存じかもしれないですが、マツコデラックスさんとジャニーズの村上さんがやっている「月曜から夜ふかし」っていう深夜番組があるんですけど、その番組の中で「指一本でプロレスラーを椅子から立ち上がらせない方法」とか、「振ったコーラを噴き出させずに開ける方法」といったユニークな実験があって、その監修者として五十嵐さんの名前をチラッとお見かけしたんですよ。五十嵐さんご自身は出てなかったんですけど、監修者の名前で五十嵐美樹って出ていて、「なんだ、この人は」ということで、さっそくググって「五十嵐さんって何者だ?」ってリサーチしたら、めちゃくちゃおもしろいお取り組みをされていて、これはご一緒したら絶対おもしろい企画ができそうだなと思って、すぐ翌日に(五十嵐さんの)マネージャーさんにご連絡したのが始まりです。

五十嵐:そうでしたね。マネージャーから「すごい連絡がきたよ」みたいな感じで言われたのを覚えてますね。

森上:ほんとですか。そうなんですよ。それも僕含めて2~3本きたって言ってましたね。

五十嵐:そうですね。ちょうどその「月曜から夜ふかし」で、「さまざまな対処法を教えてあげたい件」というコーナーがありまして、「どうしても困ってしまったときの対処法を科学の視点から教える」っていうような放送を当時していて、それをご覧いただいた、ということですかね。

渡部:おもしろいですね。「指一本でプロレスラーを立ち上がらせない」っていうシュチュエーションがあるんですね。

森上:(笑)。

五十嵐:あと、「どうしてもワインボトルを開けたいときにライターで燃やす」とか(笑)。ほんとどうしても困ったときに、科学の知識でどうにかできないかみたいなところで、そのあたりの注意書きをどう入れようかとか、これ実際に(視聴者が)やったらこうなっちゃうから、これはちょっとやめようとか、いろいろそういった相談に乗りながらどうやって伝えたらいいかってことを一緒に考えた感じですね。

森上:そうだったんですね。結局、科学的にこういうふうに解説できるよって言葉でも一応、五十嵐さんは監修されたって感じにはなるんですよね。

五十嵐:そうですね。誤解をされたりしない表現をどうしようかとか、そのあたりをずっと相談していた感じです。でも、その前の(ネタの)監修名には、結構ちゃんとしたお医者さんの名前とかがいっぱい出た中で急に「科学のお姉さん」って出てきたから、「何者なんだ?」みたいな感じで、たぶん森上さんも思われたと思うんですよね。

森上:そうだと思う。だって、いきなりお医者さんから「科学のお姉さん」って出るんですから。「何者だ?」って(笑)。

五十嵐:なりますよね。あの状況で急に出てきたらって思って、逆に言うと、今となってはよかったのかなと思いますね。

森上:そうですよね。だから僕もまったく「月曜から夜ふかし」のディレクターさんとかにご挨拶もしてないんですけど、あれがご縁できっかけなんですよ。

五十嵐:よかったです。そんな感じで出していただけたかいがありました。

当初の企画テーマは、違うテーマだった!?

森上:そうなんですよ。だから、「他の編集者も絶対注目しているだろうな」と思って、「これ、スピード勝負だな」と思って、五十嵐さんとミーティングする前にとりあえず企画書のたたき台をガーっとつくって、その翌日の火曜日にはもうマネージャーの佐伯さんに企画書のたたき台をお送りして。

五十嵐:そうですよね。だって、「月曜は夜ふかし」しているわけですからね。で、そのまま。

森上:まさに(笑)。

五十嵐:夜ふかししたまま火曜日に企画書が来るっていう信じられないスピード感(笑)。

森上:そう(笑)。これ、絶対取るぞと思って。

五十嵐:(笑)。

渡部:それが実って。

森上:そう。実ったの。最初、企画書のタイトルが「ボクたちは物理の中に生きている」っていうものでした。ちょうどこの頃学び直しみたいなブームっていうのが、まあ今もありますけど、いろいろと本が出てきた頃で、物理とかって、僕も渡部さんも文系じゃないですか。物理なんてほとんど知らないでしょう。

渡部:知らないです。

森上:でしょ。だから、いろいろなおもしろい角度で物理を説明してもらったらすごくおもしろいだろうなって思って、最初の企画は物理だったんですけど、五十嵐さんから企画を通した後に、いろいろと提案をいただいてって感じなんですよね。

五十嵐:そうなんですよ。元々書きたかったテーマではあって、身近なところの物理の企画をいただいたのがうれしくて、そこから「ミギネジ」っていうのは私から提案したんですよね。

森上:そうでしたね。

五十嵐:「ミギネジ」が書きたいって言いだしたのは私ですよね。

森上:そうそう(笑)。

本づくりの進め方も実験的!?

渡部:「ミギネジ」って何だろうって思いますよね。いったいなんなんだと。元々森上さんの企画書から五十嵐さんのアイデアも入って、企画の方向性が変わっていってできた新刊っていうことなんですけど、本づくりの進め方も、今までにないおもしろい進め方をされていたという。社内でも実は僕は全然知らなかったんですけど。

森上:そうなんです、そうなんです。これ、一話完結型のものなので、何かで連載できるなと思ったんですよ。それで、うちはネットメディアを持ってなかったので、他社で連載してもらおうかな、なんて思っていたんですよ。原稿がどんどん上がってくる中で、ずっと溜めておくのももったいないなと思って。で、講談社さんのブルーバックスに私の知り合いの編集者、お世話になっている先輩がいまして、そこに運営している「Rikejo(リケジョ)」というメディアがあってですね。うちで書籍化という前提で他社のそこで連載させてもらえないかっていう。

五十嵐:そう! それどういうことだったんですか? 私すごく疑問に思って、フォレスト出版さんなのに講談社さんのウェブメディアで拡散していくっていう、謎のルートがあるのかなって(笑)。

森上:これ、本当に初めての試みで、「Rikejo」さんには「Rikejo」さんのリーチできるパイがあるじゃないですか? うちが持っていないところなので。そこで、五十嵐さんの今回の連載とか、五十嵐さんの存在を知っていただくには、めちゃめちゃいい媒体だって思ったんですよ。

五十嵐:森上さんだからこそできた企画という感じ。

森上:いやいやいや。そのブルーバックスの先輩編集者のおかげでもあるんですよ。(五十嵐さんも)一回お目にかかっている。

五十嵐:そうですね。ご挨拶させていただきました。

森上:あの方なんですけど。そこで、全14回連載していただいて、その後はシーズン2ということで、うちの公式noteで全9回連載いただいて、全部で23話、全部連載で公開しているっていう感じのかたちなので、まだ今も読めるところは読めるかなっていう感じで、一部ではちょっと有料化しちゃってるんですけど。そんな感じなんですよ

主人公のミギネジは、五十嵐さんの分身

渡部:なるほど。他社のメディアと組んだり、うちのメディアで公開したりとちょっと今までにないような取り組みで書籍化されたみたいなんですけども、五十嵐さんもテレビにも出られたりとか、かなりお忙しいと思うんですけど、その中で執筆していくっていうのは結構大変だったんじゃないですか?

五十嵐:いや。もうめちゃめちゃ楽しかったですね。 

森上:ほんとですか?

五十嵐:ほんとです。唯一の至福の時間みたいな感じでしたね。

森上:ほんとですか? そういっていただけると。

五十嵐:元々「ミギネジ」を提案したのも、サイエンスショーをやるときに自分自身が科学戦士だと思ってやっていて。

森上:なるほど。

五十嵐:今、白衣に赤い線が入っているんですけど、この衣装も全部戦士をイメージして作ったんですよ。戦隊モノみたいな。ちょうど企画を出すときに、劇団さまぁ~ずさんの「桃太郎」っていう舞台に出ることになって、そのときにさまぁ~ずの三村さんが桃太郎役なんですけど、その嫁役っていう謎の役(笑)。

森上:(笑)。

五十嵐:三村さんと結婚した感じで、科学で鬼をやっつけるみたいな。

森上:ええ! まさに「ミギネジ」じゃないですか!

五十嵐:そうなんですよ。それでステージで鬼と戦っているときに、昔憧れた「セーラームーン」みたいな気持ちになって、これは何か形にできるんじゃないかなっていうところから「ミギネジ」が誕生しました。そういうある種の一つの夢みたいなところを、この「ミギネジ」っていうキャラクターを通して書き切れたこととか、あとは元々会社員だったんですけど、やめて「科学のお姉さん」っていう誰も聞いたことのないような職業をやったときの不安とか、いろいろこの先どうしようみたいな葛藤とかも全部書いたので。そういうのも全部肯定できた気がして、とにかく楽しかったです。

森上:そうですか。渡部さん、五十嵐さんは本当に原稿の締め切りを完全にちゃんと守るんですよ。

渡部:すばらしいですね。

森上:すごいですよ。ちょっとそういうふうに追い込んじゃったところもあるんですけど(笑)。

五十嵐:いえいえ! 全然、全然!! 森上さんがモチベーションを上げてくださるから、これはこの日までに絶対書こうって言うか、書いて書き直して、楽しんで、楽しんで、楽しんで出すみたいな感じでした。

プライベートもオフィシャルも、完全にリケジョ生活

森上:それこそ、「ミギネジ」が放つ最後の必殺技あるじゃないですか。それが実験になるわけじゃないですか。あれって、ご自宅で全部実験を試して、それでやってるわけですよね?

五十嵐:そうなんですよ。つくり方としてはやっぱり最初に実験をして、全部擬人化していって、それで性質とか弱点とか。で、戦うんですよ、実際に私がそのものと(笑)。ゴムをパンチしてみたりとか。実際、実験して擬人化していくっていう。お家でやっていましたね。怪しいですよね(笑)。

渡部:すごいですね。3年間かけてそうやってつくられてきて、お家での実証の実験の結果と、人生のいろいろな動きも含めてできあがった本なんですね。

五十嵐:はい。

森上:そうなんですよ。あと僕、バラエティー番組で一回、五十嵐さんのご自宅の実験の部屋を公開していたじゃないですか?

五十嵐:はい。していますね。

森上:そう。あれ見て、「ここでやってんのか!」と思いました。 

五十嵐:そうなんですね(笑)。

森上:「これが現場か!」と思いました。

五十嵐:そうなんですよ。その部屋がちょっと足の踏み場もないほど実験道具で埋まっておりまして、寝ても起きても実験道具みたいな、そういう生活をしていますので、そこで生まれた「ミギネジ」です。

渡部:すごいですね。よくあるビジネス上のポジション、リケジョじゃなくて、本当にリアルなリケジョさんなんですね。

五十嵐:そうですね。全人生かけてやっています。

森上:これ、笑っちゃうんですけど、本の中にもちょっと書いてあって、確かバラエティ番組でも同じことを言っていたんですけど、男性とのデートでイタリアンレストランでしたっけ?

五十嵐:そうなんです。

森上:その話って、ちょっと教えてもらっていいですか?

五十嵐:わかりました。デートって言うか、お食事に男性と行こうとしたんですけど、私、いつも実験道具を自分で運んでいるんですね。皆さんもわかるかな? 「ガロン」っていうめちゃめちゃでかいウォーターサーバーの上の部分あるじゃないですか。

森上:はい、はい、はい。水が入っているところね。

五十嵐:そうです! ウォーターサーバーの上の部分を2個、両手に抱えてたんですよ。そうしたら、すごくいいフランス料理屋さんを予約していたみたいな感じで、「いや、聞いてない」みたいな。「私、これ怪しいから入れない」みたいな感じになって、実験道具を預ければよかったんですけど、「実験道具を手離してまで、そのフランス料理店に入りたくない」ということで、現地解散っていう。そういうエピソードも入ってます(笑)。

渡部:ちょっと誘った男性の気持ちを考えると、せつない感じもしますが。

五十嵐:本当に申し訳ないとは思うんですけど。でも、ガロン付きの私を許容していただけるんじゃないかなと……。どんどん性格がひん曲がってくるんで、ちょっとこれぐらいにしておいてください(笑)。

森上:(笑)。実験ありきなんですよね。五十嵐さん=実験の材料が全部ついている形での五十嵐さんですからね。

五十嵐:そうなんです。できれば、倉庫物件とか付いている方だといいなみたいな。

森上:(笑)。

五十嵐:本当にどうしよう。もうこれは本当に見つからない気がする、っていう感じです(笑)。

「ミギネジ」の由来

森上:こんな感じのバリバリのリケジョです。渡部さん、わかります?

渡部:わかりました。すごく楽しそうな本なんですけど、ちなみに「ミギネジ」って何なんですか?

五十嵐:「ミギネジ」は「右ねじの法則」っていう、私の好きな原理が物理であるんですけれども、それと私が美樹っていう名前なので、それを掛け合わせて、しかもキャラクター的にネジを頭にいつも着けてて、それも実験道具なんですよ。それも使うんですけど、そういったストーリー展開と自分の思いを込めて「ミギネジ」っていう名前にたどり着きました。

渡部:キャラクターが生まれたわけなんですね。

五十嵐:そうなんですよ。

渡部:これもURL貼ってあると思うので、そのキャラクターも見れるんですよね?

森上:見れます、見れます!

渡部:それもぜひ見てもらえるとイメージが湧くかもしれませんね。

五十嵐:ぜひお願いします。

渡部:では、第一回目はこの辺で締めていきたいと思うんですけれども、今お話しいただいた通り約3年、ご苦労をした上でようやくできあがった新刊ということなので、もっと詳しくお話し聞いていきたいんですけれども、続きは次回ということにさせてもらいたいと思います。それでは五十嵐さん、また明日もゲストでお越しいただけるということで、明日は五十嵐さんのサイエンスエンターテイナーとしての活動についていろいろお聞きしたいと思います。最後に五十嵐さんからリスナーのみなさんにひと言頂いて終了していきたいと思います。

五十嵐:はい。皆さん、お聞きいただきありがとうございます。この『科学戦士「ミギネジ」の悪キャラの倒し方』は科学に興味のある方もない方も、肩の力を抜いて楽しんでいただけるような内容になっていると思いますので、ぜひお手に取っていただけるとうれしいです。発売は5月12日で、アマゾンではもう予約が始まっていますので、そちらからぜひご確認いただければと思います。本日はありがとうございました。

渡部:五十嵐さん、ありがとうございました。URLが貼ってありますので、ぜひチェックして、気になった方は今のうちに予約をしていただければと思います。それでは、五十嵐さん、森上さん、今日はありがとうございました。

五十嵐・森上:ありがとうございました。

(書き起こし:フォレスト出版本部・冨田弘子)

 

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