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初めてのデンマーク生活2ヶ月間を振り返る【研究編】

2023年1月15日にデンマークに降り立ってから早くも2ヶ月が過ぎたので、ポスドクとしての研究生活を振り返りたい。肩書としてはコペンハーゲン大学とオーフス大学の両方に所属するポスドクということになっていて、普段はオーフスに住んでオーフス大学のオフィスで仕事をしています。

コペンハーゲン大学での1週間(1/15-1/22)

2022年の年末年始は熊本で過ごし、デンマークで最初に降り立ったのはコペンハーゲンだったこともあり、最初の一週間はコペンハーゲン大学に出勤した。1/16(月)に初出勤して、ちょうどランチミーティングを毎週月曜にやっているというので参加したら、機械学習を扱ってるいくつかのグループが合同でランチを食べながら簡易セミナー形式のミーティングをしていて、スーパーで買うと50DKK=1000円くらいしそうなサンドイッチが無料で食べられた。
ちなみにコペンハーゲンでは自分のこれまでの専門とは異なる、機械学習チームに所属するので、新しいことを学べるというワクワク感がある。

オーフス大学での研究生活(1/23-)

一週間をコペンハーゲンで過ごした後、オーフスに電車で移動した。オーフス大学では暗号チームに所属し、これまでやってきた研究をさらに発展させるような、暗号理論と機械学習の境界分野をテーマとして扱うことにしている。

論文関係のお仕事

2月末締切の国際会議に投稿したのがデンマークの大学の身分の下での初論文投稿となった。これはスイスにいた頃に初めた仕事で、数回投稿しリバイズを繰り返したので随分良いものになっていて、今回はアクセプトされて欲しい仕事だ。

3月16日(木)には、スイス時代に投稿して今年アクセプトされていた論文の発表をUCNC 2023という国際会議で行った。これは昨年、東大のTさんとzoomミーティングしているときに雑談していて、気分転換にやってみようかということになったカードベース暗号に関する仕事である。昨年6月の長崎出張(国際会議参加)の際に、カードベース暗号の専門家である東北大のM先生に相談して投稿まで結構スピーディに持っていけた仕事だ。投稿したときはUCNCでのフロリダ出張が楽しそうだなと思っていたけど、デンマーク生活で色々とリソースをさかれて余裕がなかったので残念ながらオンライン参加してzoomで発表した。

大きな研究室の運営

今回の2年契約のデンマーク生活では、海外の大学ではどのように研究室運営がされているのかを学ぶのも、自分の今後のキャリアのために一つテーマとして持っている。なので、どのように研究活動が行われるのか様子を観察していたのだが、日本やスイスで経験した研究室(比較的小さい研究室)とあまりかわらないのが驚きだった。

オーフスでの日々の仕事は、週に一度の30分のグループミーティングとその後の1時間ほどのセミナー、そして自分のポスドクとしての受け入れ研究者であるSさんと個別にミーティングを1時間ほど、というのがスケジュールだ。
オフィスはドイツ人の博士課程の大学院生(ナイスガイ!)と共同の2人部屋なので、優秀な院生が研究する様子も間近に見られて刺激的だ。

セミナーでのトーク(3/6(月))

週1であるセミナーに割り当てて貰って、最近投稿した研究の話題について1時間のトークをした。自分の研究分野のビッグネームが目の前にいたけど、不思議と緊張することなく話せたので良かった。
前回までのセミナーで他の人が話しているのを聞いていて、45分を過ぎるとみんなの集中力が途切れていると感じたので、自分のトークは長くなりすぎないようにしつつ、具体例を多めにして所見の人にも理解しやすくしたので、結構質問を貰うことが出来て満足。

今後の仕事の予定

来週は暗号関連のワークショップに参加するためにコペンハーゲンへ出張する。2ヶ月ぶりのコペンハーゲンを楽しみたい。
4月、5月はいくつか国際会議の締め切りがやってくるので、今やっている仕事のどれかをまとめて投稿したいところなのだが、どうもまだデンマーク生活でのペースがつかめない。日照時間とか不規則な食事のせいだと思うので、ビタミンDを摂りながら、日照時間の増える夏まで踏ん張りたいところだ。

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