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森林コミュニティの顔

9月8日

森に行くと、いつもこの笑顔が出迎えてくれる。コヤキチが建つ「ステッドサンス由布の森」のお隣にある「森の交茶店」の店長、加藤さんだ。

森は阿蘇くじゅう国立公園(第二種特別地域)の中にある。
だから、自然公園法の元、都会のように土地を細切れにして販売することはできない。分譲地の最低敷地面積は1000平方メートル以上と決められているのだ。このルールは、この森ならではの一つの幸福を導き出す。
なんと、建物同士が程よい距離を置いて、森のあちらこちらに点在しているのだ。これは、都会暮らしではとても望むべくもないことだろう。

コヤキチの窓からは「森の交茶店」のリスニングルームが見えている。
コーヒー豆の焙煎とその販売などを行うショップ、そして何枚ものレコード盤と大型スピーカーが鎮座するリスニングルームを持つ「森の交茶店」。
この森と出会った最初の日から、加藤さんの笑顔がそこにあった。

この程よい距離感が、寂しさを打ち消し、安心感を与えてくれる。
誰もいない森をコツコツと開拓し、孤独感と達成感を堪能するのもいいと思う。そこにはロマンがあるに違いない。
けれど、人の存在や温もりを感じて、それに癒される一体感に包まれるのもいいと思う。あっ、人だけではない。先日は真っ昼間から鹿の親子がドカドカッというけたたましい音を立てて目の前を走り抜けていったから、野生の動物たちの気配もこの森のそこかしこに漂っている。

それに、手のひらにのせた向日葵の種をついばんでくれる小鳥たちもいる!


夜になると、どこからともなく、キューン、キューンと鹿の鳴き声が聞こえてくる。真夏でも、冬用の長ズボンのパジャマを着ないと寒さを覚える、エアコン要らずのこの場所。ここには、森林コミュニティが生まれつつあるのだ。

コヤキチは外装下地の青い可変透湿シートを貼ったところ。屋根のガルバリウムは半分だけ施工が終わった状態。この日はユニットバスの設置が行われていた。

さらにこの日は、施工をお願いしている筑羽工務店の秦社長と電気配線や照明の打ち合わせもした。そして、お昼を食べたあと、秦社長と一緒に別の〝新しい現場〟へ向かった。
実は、この森のオーナーから紹介を受けた方との間で温泉プチリトリートのデザイン話が進行しているのである。

ちっちゃいから、プチリトリート。
やはり、『ちっちゃい』は新しい可能性がいっぱいで、楽しいのであ~る!


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