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迷探偵ニセゲン!「赤羽レンタサイクル借りパク事件」の犯人を、西のナカトリとガチで推理してみた。


俺は独身アラサー公務員、星野フォレスト偽源。

実家に帰るついでに、半年ぶりに、赤羽のテニスサークルに顔を出そうと、駅からシェアサイクリングで向かうことにした。

予約の制限時間が近づいてきたので、シェアサイクリング置き場につくなり、適当にスマホでアンロックし、お目当ての車体番号を見るのに、夢中になっていた俺は、背後(?)から近づいてくる、もう一人の利用者に気づかなかった。

俺はその利用者に自転車を乗ってかれ、スマホを見たら……

勝手に課金が始まっていた。


その辺に放置され、撤去業者のヤツらにばれたら、利用料金にプラスして、5000円を払わなければならない。」

やつの情報をつかむために、そのひとのきもちをいろいろそうぞうした。

おかんは、おなかがすいた俺のために、焼き鳥やらハンバーグやら銀たらやら、豆サラダやら、たくさんたんぱく質を用意してくれていた!

見た目は大人、精神年齢は子供、その名は、

迷探偵!!!ニセゲン!


~前回までのあらすじ~

そう、結論だけ言うと、借りパクされたレンタサイクルを、4時間探し続けた結果、当初の場所でなく、なぜか、道路を挟んだ、向こう側のコンビニにあったのだ。

登場人物
主人公:ニセゲン サブ:ナカトリ(西の探偵)
赤羽のサークル長、ポリ公、おかん、セブンの店員A(インド系)、店員B(メガネ君)、店員C(店長)、酒飲みのおっちゃん。

みんなも、犯人がだれか考察しながら、読み進めてくれよな。

第1話:犯人の動機の考察

西の刑事ナカトリの推理

「分かんねぇ。」

ニセゲン「おい、ちゃんと考えろよ。」

ナカトリ「動機は分かんねぇだろ。犯人特定してないからな。犯人は誰なの?」

ニセゲン「終わったことだし、もう犯人は誰でもいいんだよ。」

ナカトリ「・・・。」


「赤羽レンタサイクル借りパク事件」(終)



やべ、これじゃあ1話打ち切りになってしまう。無理やり考察しよう!


2話「もし犯人を特定するなら問題」


中尾「いいか、もし犯人を特定するならな、1つだけいい方法がある。」

中尾がニヤリと微笑む。新築ワンルーム投資だろうか。

「チャリをそのまま放置するんだよ。」


!?!?!?!?

「そしたらさ、犯人が「あれ、昨日のチャリずっとあんじゃん・・・汗」ってなるわけよ。そう、俺はそれを一生見張るんだよ。」

ナカトリ探偵さすがっす!


3「犯人の人物像問題」

争点:なぜ、あえて向かい側のセブンに放置したのか?

世界一わかりやすい図解。by俺氏

<二人の共通認識>
・犯人は「罪悪感」と多少の「良心」をもっていた。
・バレるリスク(自分が不利になる状況)を避けて、あえて向かい側のコンビニに置いたんじゃないか?

ニセゲンの推理「ニートかクソ大学生がバイトに行くときに使った。」

母親「あんた、自転車を見つけて張り込みって、ヤ○ザだったらどうすんのよ!」

ナカトリ「多分、周辺に住んでる人間だね。主婦ではない。主婦はチャリを持ってるからね。学生の線もないな。だから、きっと大人の男性だね。」

饒舌にしゃべるナカトリ。続けて母親の考えを論破した。

「ヤ○ザのわけはないね。なぜなら、俺がヤ○ザだったら、そのチャリ乗り回すからね!そして、ヤ○ザはバカだから、GPSがついててそのチャリがいる場所を特定できることに気付かないはずだ。それに、あえて、反対側に返すようなやつは、メンタルが弱いはずだよ。」

4 いつ、相手が気づいたか問題

争点:どこに向かっていたのか?(家に帰る途中?バイト先?)

ニセゲン「その場所についたときじゃないの?せいぜい行くとしても、3km~5kmだから30分後くらいかな。」

中尾はしたり顔で否定してきた。
「違うな。そのチャリを返すと決意した時だよ。なぜなら、たまに、行こうとしていた場所に、満車で止められないときあるだろ?つまり、15分~20分の間だ。」

ニセゲン「え、じゃあそいつ気づいていたんじゃん。どうしょうもないやつじゃないか。」

中尾「そう、そいつはクソ野郎なんだよ。でも、確かに罪悪感はあったんだよ。だから、確かに正規の場所に返さずに、向かい側に返したんだよ。弱い人間だったんだよそいつは。」

中尾やけに詳しいなぁ。

5 犯人が誰だったか問題

ニセゲン「多分、クソ大学生かニートだな。」

中尾がしたり顔で、こちらをニヤニヤしながら見てくる。

中尾「これさ・・・・」

テニスの参加者の誰か。なんだよ。

これには、全人類予想外の展開である。

ニセゲン「なんで、そう思ったんだよ!やるわけねぇだろ!!」

中尾「理由を言ってやろうか。」

その場にいる全員、正確には俺一人が、かたずをのんで見守った。

中尾「登場人物が少なすぎるんだよ!」


それな。

結局、犯人は見つからなかった。まあ、その中の誰かなんだろう。
これにて、めでたしめでた・・・・




・・・・あれ?



何かが引っかかる。


そう、話しながら何かが引っかかっていたのだ。


もう一度、その時の状況をシミュレーションしてみた。


世界一わかりやすい図解②



確かに、俺は「解除」ボタンを押した。自転車置き場に着くまでの5秒間で、俺の乗るはずだった自転車は消えた。

消えた?

ニセゲン「中尾。やばい。俺、とんでもない仮説を立ててしまった。」

中尾が、神妙な顔で見てくる。

「・・・そもそも、犯人は存在しなかったんだよ。」


中尾のしたり顔が、引きつる。

中尾「え??」

「ちょっと今から、実証実験させてくれ。シェアサイクル借りに行くぞ!」


仮説①「シェアサイクリングは、何m先から、解除ボタンが押せるのか?」

実験方法はシンプルだ。

カギをかけたシェアサイクルから、俺が少しずつ離れていき、どの距離まで解除ボタンが押せるかだ。

130円課金・・・。これは実験のための投資だ!

10m、20mと楽々にクリアしていく。

そして、多分実際の長さであったであろう50m。

もちろん中尾と意思疎通ができないので、ジェスチャーで教えてもらうことにする。

結果

50m地点。ちなみに猿を固定するの大変だった。

○だと・・・!

なあ、それドレミの歌でドーナツの振り付けしてるわけじゃないよな?泣

そう、50mの距離があっても、解除できたのだ。

バカな・・・。

70m、ついには100mと距離を伸ばしても結果は同じだった。

仮説②返却ポート以外でも、返却できるのか?

逆にこれできてしまったら、シェアサイクリングの大幅なバグにならないか?これ、社会の闇暴くことにならない?

同じく、歩幅で50mを測り、返却ボタンを押すことにした。

結果

50m(大体)先の電柱


・・・・・返せたのだ。

仮説検証①100m先にあるシェアサイクルのカギをアンロックできる。
仮説検証②返却ポート以外でも、50mくらいの距離なら返却できる。

あり得る結論

正規のチャリポートでなく、道を挟んで反対側のセブンに放置し、返却したやつがいた。つまり、俺がアンロックしたのは、その「放置シェアサイクル」だった。よって、犯人など、もともと存在しなかった。



二人とも言葉を失った。


中尾「え、こわ。」


じゃあ、俺は4時間、存在しない「犯人」を捜していたことになるのか。
これは、悲劇か?もはや喜劇だ。真実は迷宮入りだ。


~この事件から得るべき教訓~


①あなたが、追っていた人は本当に存在するのか?

今、あなたがマッチングアプリとかで連絡をとっている方は、本当に存在しているのだろうか?実は、AIかもしれない。別の誰かかもしれない。角度を変えて、一度考えてみる必要がある。
ちなみに、中尾は「今日、アプリの子と会うわ。」と意気揚々と引き上げていった。しかし、その子は本当に存在しているのだろうか。
悔しいかな。写真を見た限りでは、めちゃくちゃいい子そうだから絶対来ると思うわ。

②大事なものは、案外すぐそばにあるもの。

「なくしたと思っているもの」は、視野を広げれば、案外近くにあるのかもしれない。
「チャンスの前髪をつかめ。」
巷でそんな言葉がはやったときがある。
では、どうやったらつかめるのか?
それは、余裕とほんのちょっとの勇気だ。

人生はきっと変える事ができる。
俺は、この事件をずっと忘れないだろう。
そう、失敗も挫折も不幸も、全部幸せになるための過程なのだから。


エピローグ

(それにしても、煮え切らない事件やったなー。にしても、中尾の推理力にはあっぱれだった。よく知ってたな~!)


???「ねえねえ、もしや、これって・・・」


???「中尾が犯人だったんじゃね?」


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