本を作っています

いよいよ本ができそうである。

出版社に送ってもダメ。
自費出版を検討してもなかなか費用が掛かり、
最終的にひねり出したのが、
自分で作る、というアイディアだった。

駆け出しのミュージシャンたちが
自分たちの作品を聞いてもらうために、
自主制作盤というCDを作って売ることが昔はよくあった。
(いまでもあるのかな・・?)
わたしはなぜか、そういったミュージシャンの音楽も聴いていたので、
ふと、こうしたアイディアが浮かんだのだ。
原稿は自分で作り、それをまちの印刷屋へ持ち込んで
印刷・製本をしてもらう。
これだと自費出版よりもかなり安く本が作れる。
しかし、当然、その後の販売や流通も自分でやらなければならない。
そういえば、ミュージシャンの人たちもライブには必ず自分たちの
CDをもってきて、終了後に売っていたっけなあ。

なので、表紙のデザインも、レイアウトも、
文章の校正も、印刷、製本の交渉も自分でした。
できあがりがかなり不安でもある。
でも、森のことを詳しく知ってみようとわたしに思わせてくれたのは
今西錦司や河合雅雄、そして日高敏隆といった生物学者たちの著作だった。
そしてこうした著作は理系の専門書、といった感じではけっしてなく、
おそらく彼らの文学の素養(昔の理系学者たちには文学の素養も充分にあった)を下敷きにした、文系のわたしにも読めるとてもおもしろいものであった。

「そんな本をいつか書きたい」、と当時、漠然と思ってはいたのだが、
30年近くたったいま、それを実行するようになっているとは、
人間の想いや意志とはなかなか根強いものがある。

さて、完成品はどうなることやら。
また報告します。


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