【離婚後共同親権】世論はどのように操作されるのか(19)「民間法制審議会」の統一教会汚染
前代未聞の暴挙
昨日の夕方のことでした。
私も法律業界にいい加減長く身を沈めておりますが、こんな暴挙は聞いたことがない。
この一報を受けて、twitter上の共同親権界隈は蜂の巣をつついたような騒ぎとなりましたが、どうやら、寝耳に水は反対派だけではなかったらしい。
このファーストアクションはまことに興味深く、推進派の中でも、この仕掛けから「外されていた人」がかなりおられることが推察できます。
さて、昨日の騒動の引き金となった組織は、「民間法制審議会」。
アメ横感漂うネーミング
もはや(笑)を付けざるを得ない。
民間法制審議会(笑)ってどこのどいつだよ
というお話しなのですが、ご丁寧に推進派のサイトで丸わかりです。
これによると、
特定の国の外国人ばっかり
です。そもそも彼らが日本の民法に精通しているかどうか謎ですし、僕は家族法の論文を100本近く読んでいますが、一度もお目にかかったことはありません。
そして、
日本の法学者は誰ひとりとしていない
という点も、論理的体系性は大丈夫か?という問題が噴出しそうですが、自分の言いたいことだけをまき散らしたい連中にとっては、まあ、関心はないんでしょう。
加害精神旺盛な提言内容
※内容については、後日、別途記事を公開します。
が、上記HPを開いていただければ、「バッカじゃねーの」な内容はおおむね把握できます。
論理的検証の価値がない。
隠された大人物の名前
上記HPによると、「 急遽、民間法制審議会家族法制部会(以下「民間法制審」と略)を設置。フランス、イタリア、オーストラリアの弁護士らを加え集中審議(本年4月26日、5月11日、5月24日、各3時間、Web会議)」とのことですが、議事録は全くありません。
果たして外国人の委員たちが、この驚愕すべき提言を了承していたか、はなはだ疑問ではありますが、検証しようがない。
そして、5/31以降、部会長の北村氏は、自民党や日本維新の会に接触し、精力的に提言活動をしていますが、本来、そこに加わっているべき大人物の名前がない。
委員の一人として名を連ねている、麗澤大学客員教授・高橋史朗氏です。
実は、彼の肩書は麗澤大学客員教授・元埼玉県教育委員長なんていう肩書では全然足りない。
高橋氏の名前は、歴史修正主義界隈、それと対峙してきたリベラル界隈では長く知られた名前で、かつてはあの「新しい歴史教科書をつくる会」にも名を連ねていました。
かつて宗教右翼団体であった頃の「生長の家」にもかかわっています。
直近では、「こども家庭庁」問題に顔を出しています。
これでビンゴ。
そうです。高橋氏と統一教会はずっとつながっているのです。
民間法制審議会(笑)の理論的支柱
高橋氏と統一教会の「古くからの付き合い」については、東京大学大学院教授・高橋哲哉氏が講演で次のように指摘しています。
この人物が、民間法制審議会(笑)でどのように立ち回ったのか、前出の教導養育支援法全国連絡会のHPに掲載された、「父母の離婚後等における子に関する事項の決定に係る規律案(中間試案)」pdfファイルによれば、高橋氏が「法務省法制審議会家族法制部会中間試案の懸念事項」(別紙1)をまとめたことが分かります。(上記pdfファイル2ページ目)
そして、この別紙1にはこんなことが書かれていました。
https://oyako-law.org/swfu/d/5.beshi1_20220531.pdf
論理が倒錯していますが、そこはさておき。
強烈な反共主義
前出、「父母の離婚後等における子に関する事項の決定に係る規律案(中間試案)」pdfファイルによれば、こんな文言がありました。
法制審議会家族法制部会(こちらは法務省のほんまものの組織です。)の中間試案を難じるくだりですが、
革命って。。。(笑)
ここらへんの反共主義も、高橋氏の薫陶が感じられます。
さて、こうした過激な思想ですが、なぜか部会長の北村氏は、一言も口にしようとしません。
浪花節で押し通す
こちらは実際の動画。
法制審議会への強烈な批判も影を潜め、
内容は、ほぼほぼ90%、浪花節です。
なぜ、こんなに丸くなったのか。
下の未確認情報で得心しました。
どうやらホンモノの法制審議会に出てくるらしい
とのことです。
こうやって、宗教右翼は、キレイゴトの面をした三百代言を使って、子どもや女性の安全・安心を弄んでくるんですね。
つくづくこの国の民主政治は腐っています。
(了)
【分野】経済・金融、憲法、労働、家族、歴史認識、法哲学など。著名な判例、標準的な学説等に基づき、信頼性の高い記事を執筆します。