fire【歌詞】

私が触れた場所から

あなたの紛(まが)い物がポロポロと落ちてく

あなたは気付かぬ内、偽っていた自分が腐食して出来た錆(さび)

産まれて歳を重ねてく内に素知(そし)らぬ顔した潮風が心の臓を通り抜け、体が軋(きし)む

それを知って知らずか、降り積もってくアイロニー

そんなあなたを私はあなたの鍵穴から覗き込む

愛という名の独り言の鍵にあなたは嫌な顔せず受け入れてくれる

その心に沁々(しんしん)と綿毛、突風、連れてく最果ての地へ


抱き締めてくれるのなら

あなたに与えるわ

その明暗(幸と不幸)の風を

私はあなただけに愛を乞(こ)う人となる

だからあなたの頬を擽(くすぐ)る風はとても心地が好(よ)いものとなるはず

嫌なら無視して、それでも厭(いと)わないわ


眠りに就(つ)く枕の下(もと)

健(すこ)やかな眠りを、穏やかな夢を

そう祈って、今宵の帳(とばり)が下(お)りる

あなたを潰そうとするものから私が守ってあげる

だからその涙を私だけに下さい

私がその瞳を拭(ぬぐ)ってあげる

私の生きてる理由(わけ)を与えて下さい


あなたはどうしたって、私を疑う

ねえ

この愛はまだ不安定で幼稚さを伴(ともな)う

そして、冷静な眼(まなこ)で客観視する

相反(あいはん)するものが存在する

それは人間の矛盾の物語

時折、見せる顔は見知らぬ人(びと)


私が愛した場所から

受粉した愛の花粉たちが風に舞い届いて

花となり咲き開く時、涙が優しさがこの心に降りてくる残花

残火がバチバチと強(したた)かに静かに朱色(しゅいろ)の焔(ほむら)が絶えず燃えて、あなたのその熱量が愛おしい

それを知った私へあなたの全能に触てくことを許して下さい

午前零時を過ぎた私の夜の胸の中は熱さに燃ゆる

愛という揺り篭(かご)に揺られながら私は光も陰(かげ)も持ち合わせていた

あなたの愛はこれ以上なく、私を新世界へ連れていく


抱き締めたくないなら

私を無視して

それでも構わないから

無理に笑うことだけはしないでしないで

この世の宝物はあなたという存在、鮮やかさは廃(すた)ること知らず

パンドラを開けては希望の糸を紡ぐわ


その場しのぎの嘘

優しさから出たものなら構わない

今日も愛の数を好きの数を数える

真っ白な月明かりがあなたの真実を照らし出す

そんなに強張(こわば)らないで下さい

落ちる雫が私の胸を締め付ける

私が私を知る理由になるのです


あなたはどうしたって、自分を疑う

ねえ

この愛はまだ不完全で稚拙(ちせつ)さを伴(ともな)う

けれど、熱を帯びた眼(まなこ)を信じて

私の存在をあなたの存在を

それは人間の矛盾の物語

時折、見せる顔は見知らぬ人(びと)


そこに愛はあって

手が届きそうで時に届かない

けれど身近にあって

愛を語るにはこれ以上とない距離

あなたには愛を知る権利がある

私がゆっくりと語るから

その窓辺て聞いて下さい

そして、私を自分を愛して下さい

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