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社会福祉士の行政事務職員として今後どうしたいか。(行政事務職員の私がなぜ社会福祉士の資格を取得したのか?シリーズvol.5 最終回) 

「行政事務職員の私がなぜ社会福祉士の資格を取得したのか?」について、シリーズものでお届けしています。

シリーズ全体の目的は、次のとおりです。
・行政事務職の方に社会福祉士を知って欲しい。
・社会福祉士をめざしている方を応援したい。
・地方公務員をめざしている方に福祉行政の仕事をお伝えしたい。

前回vol.4は、”社会福祉士の試験対策”と題して、合格までの流れや勉強方法などをお伝えしました。

最終回は、社会福祉士として、行政職員として今後どうしたいかを中心に述べます。

ちなみに、このシリーズは最初はひとつのブログで投稿しようと思い全て書き上げたのですが分量があまりに多くなったため分割して公開することしたという経緯があります。ただ、分割投稿することの欠点として全体としての統合感が伝えきれなかったり、何度も「社会福祉士」や「行政」と言葉を使うことに何か中身の無いキーワードを振りかざしているような嫌気がさしてきました。
このシリーズはここで完結となります。今後はこれまでと異なる切り口、あるいは、もう少し掘り下げた形で投稿していきたいと思います。

<目次>

0 はじめに
https://note.com/for_well_being/n/n58868b022d04

1 社会福祉士って何?(vol.2参照)
https://note.com/for_well_being/n/n67ff96ffdd78

2 私の原体験(vol.3参照)
https://note.com/for_well_being/n/na49234a5c2e7

3 社会福祉士の試験対策(vol.4参照)
https://note.com/for_well_being/n/n78efa274dd6e

4 社会福祉士の受験勉強の成果はどう生きているか?(今回の記事)
5 社会福祉士の資格を今後どう活かしたいか?(今回の記事)
6 社会福祉士に興味を持たれたあなたへ(今回の記事)




4 社会福祉士の受験勉強の成果はどう生きているか?

以前、私が社会福祉士資格取得をめざした理由は、「福祉分野をライフワークにするための基礎固め」と述べました。

さて、実際に勉強してどのように基礎固めとして生きているでしょうか?

答えは、Yesです。

理由は3つあります。

(1)制度を俯瞰できた

1つ目は、制度を俯瞰できたことです。社会福祉制度は、高齢者、障がい者、低所得者、子どもといった対象者別を縦串しとするなら、権利擁護、就労支援、保険・年金、更生保護など個々の状況に応じた横串しの側面があります。

基本的に行政組織はその制度ごとに縦割りになっています。私自身、当然全ての制度に関わってはいません。しかし、それらの制度を広く俯瞰し、これまでの歴史的な経緯も併せて学習することにより、大きく視野が広がりました。

新聞報道等への関心も高まり理解が深まりました。洞察力が強くなったような気がします。

(2)人や組織を理解する学習ができた。

2つ目は、人体(体の機能や病気)や心理学、相談援助、組織経営など、個々の人や組織を理解するための基本的な学習ができたことで、より人や組織を見る視点が養われたことです。

相談援助スキルは、所属する組織内におけるコミュニケーションなどにも役立てることができたのです。

(3)学習を通じて多くの仲間と出会った。

3つ目は、学習を通じて、同じく勉強する多くの方と出会ったことです。オンラインではありましたが、年齢や職種、お住まいも様々な方の状況や考え方を知り、現場を感じることができました。

チャレンジして本当に良かったと思います。

5 社会福祉士の資格を今後どう活かしたいか?

さて、これから私はどうしたいか?

(1)アウトプット

抽象的ですが、ひと言で言うと、アウトプットをしていきます。

昨年まではインプット中心で知識の基盤を固めた、例えて言うなら土を耕した感があります。ですが土を耕すだけでは何の収穫もありませんので、今後は、アウトプット中心でとにかく土から芽を出していけるようにしていきたいです。

本ブログ制作はその一環として、私自身のスイッチを切り替えるため、すぐに出来ることでした。

(2)さらなる専門性の向上

また、学んだことに磨きをかけさらなる専門性を向上するため、自身のネットワークを作っていきます。

社会福祉士は、人と環境の接点を作る役割があります。環境の変化にも敏感である必要があり、それを察知するためには日々考えを述べ合えるネットワークが大切だと感じます。

ですので、社会福祉士会にも加入し専門研修を受講したりする中で、話し合える関係を構築していきたいと考えています。

また、社会福祉士という集合体の関係だけでなく、弁護士や司法書士など横の関係の構築、あるいは、社会課題に気づき社会開発をしてくためには専門という枠組みから外れた、例えば、様々な価値観を持つ方々との関係構築も大切にしていきたいと考えています。目の前で関わっている方々との出会という偶然を楽しみより大切にしていきたいと思います。

(3)行政事務の仕事への活かし方

まず、注意したいと考えているのが、私は社会福祉士にはなりましたが、社会福祉士をひいきしないようにするという事です。つまり当然ですが社会福祉士だから無条件で便宜を図るということはしないということです。

以前、社会福祉士の国家公務員の方の話を聞きました。その方は、弁護士や司法書士、社会福祉士の利害関係を調整する業務を命じられた時に、名刺から社会福祉士の名称を落としたと言われました。先ほど述べた、ひいきしないということは、例えば、こういう姿勢を示すことです。

私は社会福祉士でありますが、先ずは公務員として、公平な目線を持つ意識が必要だと思います。

その上で、社会福祉士の方はもちろん様々な専門の方々と連携する時は、今まで以上にがっつりと関わりたいと思います。また、所管外の分野へのアンテナも立てて、行政職員だからこそできる、それぞれの所管が持つ社会資源を有効活用していければと思います。

仕事と言えば、どうしても外、しかも違う職場では無く、民間事業者に目が行きがちで、それはそれで内に籠らないという点においては、良いことなのですが、例えて言うなら行政組織としての法人格と言える、行政全体が持つ”強み”にも目を向けて行けたらと思います。

6 社会福祉士に興味を持たれたあなたへ

さて、最後に、このようなお題にはしましたが、特段エラそうなメッセージはありません。

私はまだ社会福祉士として何も成し得ていないからです。

しかし、あなたが社会福祉士に興味を持たれたとしたら、その根っ子にあるものは、もしかしたら似たような価値観(何を大事にしたいかという感覚)があるかもしれませんね。

「一燈照隅万燈照国」
(いっとうしょうぐう ばんとうしょうごく)

という言葉をご存知でしょうか?

ほのかに隅を照らす蝋燭を思い浮かべてください。

蝋燭1本では隅を照らすだけのものでしかありませんが、それがあちこちに散らばって幾万と存在すると、一国を照らすという意味で、最澄が説いたと知られています。

このブログをご覧のあなたと私とは、活動している地域が異なるかもしれません。あるいは、同じ地域で異なる活動をしているかもしれません。

と言うか、そうでしょうね。

しかし、それならそれで、それぞれの活動ひとつひとつが、ほのかな蝋燭の炎となって隅々を照らしながら、地域や島、日本そして世界を明るくしていけたらと願ってます。

このブログをご覧のあなたと、いつかどこかで偶然にお会いするということも楽しみにしながら、ゆるく繋がっていただけますと幸いです。


ここまでの長文にお付き合いくださいまして、本当にありがとうございました。

極力誤解を招かないように努めた結果、関連する項目を多く述べたり、上辺ばかりのような綺麗事ばかり言うような文章になりました。その点、ご容赦くださいませ。

今後ともよろしくお願いします。

ここまで、読んでくださってありがとうございます。
ご意見、ご感想を、ぜひお寄せください。

【本記事の留意点】
本記事は私が社会福祉士という立場において個人の責任で記載しているものです。行政職員の視点に寄せた内容にはなっていますが、当然に私が所属する行政組織における公式見解ではありません。お問い合わせは私個人のみにお願いします。また、本ブログの情報は、私が令和3年度に社会福祉士短期養成施設に入学し、令和4年2月の第34回社会福祉士国家試験を受験した経験を基に作成しています。

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