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行政事務職員の私がなぜ社会福祉士の資格を取得したのか? Vol.1 はじめに 〜行政の事務職と専門職~

はじめまして、うーびーこと福留と申します。

この度、社会福祉士としての国への登録が終わり、そう名乗れるようになりました(^^)

と言っても仕事では何も変化が無い中で、資格を取ったということだけが残り、学んだことをどんどん忘れるというのは本末転倒です。

そこで、まず実践の手始めとして、私がこれから社会福祉士としての自覚と責任を持って考えて専門性にも磨きをかけ、社会福祉士としての誇りを持って発信したいと思い、ブログを作ることにしました。

さて、初投稿の主なテーマは、

行政事務職員の私がなぜ社会福祉士の資格を取得したのか?」です。

そして、記事を書く際に特に念頭に置いたことは、次の3点です。

・行政事務職の方に社会福祉士を知って欲しい。
・社会福祉士をめざしている方を応援したい。
・地方公務員をめざしている方に福祉行政の仕事をお伝えしたい。


これらをめざしてはいるのですが、あなたが読み進めるうちに、福留が頑張ったということを顕示する自己満足の投稿のように思われるかもしれません‥という事を付け足しておきますm(__)m

もし、あなたが私と面識があるのなら私の長い近況報告と思って読まれてくださいm(__)m

なお、ブログを書くのは本当に初めてですので、内容はもちろん文章の書き方など、ご意見、ご感想をいただけましたら幸いです。参考とさせていただきます。

今後、複数回に分けて投稿していきたいと思います。
また、最終回後には、ひとつにまとめたものも投稿します。

0 はじめに

(1) 行政の事務職と専門職

私は、地方公共団体の“事務”職員として入庁しました。

私の勤める政令指定都市では、社会福祉士は“専門職”の枠として採用になった経験豊富な職員がきちんといます。そして、“事務”職員と“専門職”は、相互に連携して日々の業務を行っています。

専門職は土木や建築、造園など資格を持つ方々で様々ですが、ここでは社会福祉士とします。

それぞれどんな業務かを、事務と専門との違いという視点に特化して整理しました。

①事務職員について
まず、事務職員は市民の方が利用できる制度の”運用”に関する業務で、書類の申請受付や支給決定などの“画一的な”手続きを行います。

画一的と言っても、制度は複雑で、単一の制度でも年齢や所得などの要件がありますし、一度に複数の制度の対応をする場合もありますので、マニュアルがあるとは言え、かなり“専門的”に学習する必要があります。

そして、“画一的”であるということは、10人の事務職員がいれば10人が同様の対応をすることになります。

例えば、身分証明書を忘れた市民から、「以前、身分証明書を忘れたとき、A職員はそれが無くても申請受付できると言ってくれたのに、今回、なぜB職員は受付できないと言うんですか?」と言われるようなことが仮にあったとしたら、市民からの信頼を損ねてしまいます(※単純化するために架空の事例を挙げてます)。

さらに、こうした状況を事務の統括役が放置しておくと、職員は身分証明書の確認の必要性については、自身の裁量で勝手に判断していいものだと勘違いしてしまいかねません。

よって、事務職員は、画一的な対応をするために、オペレーションのマニュアルを作って、それを浸透させる必要があります。

また、それ以前の役割として、その必要性に気づき、問題提起するセンスが要ります。

②専門職員について
一方、専門職の方は、どちらかと言えば市民の方の個々のより“状況に応じた”対応を行います。

状況というのは身体・精神状態や周囲の環境など様々です。各々の市民の方が困っていることを解決する手助けをするという観点で、その人にあった対応をオーダーメイドで行います。

もちろん事務職員も状況に応じた対応をするのですが、専門職の方は、よりその自由度が高いように思います。

以前、市民が福祉サービスを受けるための基準を認定するための調査に同行した事がありました。そこで目にしたことは、専門の調査員の方は、多くの調査項目を順番に聞かずに、相手が答えやすいような項目から質問をしていったことでした。次に別の質問に移ったと思ったら、また元の質問の補足質問をしたりと、柔軟に質問していてとてもビックリしました。

聞く項目がある程度決まっていて、聞き方の裁量が大きい面接方法を、半構造化面接と言います。調査員はこの方法を用いて、緊張している相手の生活の状況を上手に聞きだして、基準を決めるために必要な調査をしっかり行っていたのです。

また、専門職の方は、市民相談が一度では解決しないので、何度も相談し、少しずつ信頼関係を構築して対応することがあります。

ご自宅を訪問することが多い印象もあります。市民の方を知り、より適切な支援に繋げるために生活の様子を見に行くのです。

そして、必要に応じて制度を紹介することもあり、市民の方が利用したいと言えば事務職員に繋ぐのです。

③事務職員の別の側面
ところで、事務職員に話を戻しますと、事務職は制度の仕組みを構築するという役割もあります。

私が勤務する行政組織では、外部に成年後見制度の中核機関を作りました。

これは、成年後見制度を利用したいという方が専門職に相談できる機関で、事務職員が専門職員の方の意見も聞きながら仕組みを構築したものです。

事務職員は時代の要請にあった仕組みを作り、あるいは、改善していくことで、市民の利便性を高め、専門職の方が専門性を生かして活躍できる場を作っていくのです。

かと言って、専門職の方が仕組みを構築しないわけではありません。事務仕事をメインでされていて(そんな人事異動になって)、したがって制度を作ってる専門職の方もいらっしゃいます。

ただ、行政組織内の役割分担という観点においては、専門職は制度の構築や改善の必要性を事務職に提案する役割の方が多いように感じます。


では、「行政事務職員の私がなぜ社会福祉士の資格を取得したのか?

ひと言で言うと、「福祉分野をライフワークにするための基礎固め」として取得しました。

それは、後日掲載する、本編で詳しく述べていきたいと思います。

今回は、ここまでです。

次回は、本編ということで、社会福祉士とは何か?について述べていきたいと思います。毎週1回ずつ掲載していきますね。

【本記事の留意点】
本記事は私が社会福祉士という立場において個人の責任で記載しているものです。行政職員の視点に寄せた内容にはなっていますが、当然に私が所属する行政組織における公式見解ではありません。

お問い合わせは私個人のみにお願いします。

また、本ブログの情報は、私が令和3年度に社会福祉士短期養成施設に入学し、令和4年2月の第34回社会福祉士国家試験を受験した経験を基に作成しています。

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