タイトル:映画「天外者」から学ぶ、全力で生きることの大切さ

おはようございます。
今日は映画「天外者(てんがらもん)」からの学びを書きます。

天外者とは、九州の方言で”すさまじい才能の持ち主”を意味します。
映画の舞台は幕末から明治初期の日本。
薩摩生まれでありながら”大阪の恩人”とも言われ、近代日本経済の基礎を作り上げた実在した実業家”五代友厚”の生涯を、史実を交えながら描いています。

残念ながら、映画の中では五代友厚が大阪に来てからの事は殆ど描かれていませんが、現在の大阪商工会議所や造幣局、大阪市立大学、大阪取引所の設立にも関わっており、大阪経済を立て直した人でもあります。
大阪商工会議所や大阪取引所の建物前には、五代友厚の像も建てられています。
五代友厚の功績は他にも沢山ありますが、全て書くとそれだけで記事が終わってしまうので、ここでは割愛します。
興味があれば、ぜひ調べてみてください。

「天外者」はそんな五代友厚を題材にした映画ですが、彼の功績については殆ど触れられていません。
功績ではなく、若い頃から坂本龍馬達と共に日本の夜明けのために奔走した、五代友厚や仲間達の志や想い、生き様が描かれています。
今回はそんな「天外者」からの学びを書いていきます。

大切なのは目的
「地位か名誉か金か、いや、大切なのは目的だ」
物語終盤、五代友厚を批判している大阪商人達の前で、彼がまっすぐに言った言葉です。
商売で成功するという事は、お金を稼ぐ事に繋がります。
しかし、お金を稼ぐことそのものが目的になってはいけません。
何のために稼ぎ、何にお金を使うのか。
事業家のみならず、全ての人にとって大切な事がこの言葉に詰まっていると感じました。

「お金の入口ではなく、出口をよく考えなさい」
経営の諸先輩方からそう伝えてもらった事があります。
大切なのは”何にお金を使うのか”です。
お金の使い方に、その人の人格が表れます。

普段の仕事においても同様です。
私自身、日々の業務の中で何のために仕事をしているのか忘れそうになる時もあります。
そんな時にいつも立ち返るのが、目的意識です。
私は何のために働き、お金を稼いでいるのか。
豊かな人間関係と幸せの輪を広げるために、私はこれからも事業に取り組んでいきます。

同じ目的を持つ仲間の大切さ
映画の中で、特に印象に強いシーンがあります。
五代友厚は捕虜の身から解放されましたが、薩摩藩を裏切ったと誤解され、藩の侍から命を狙われる事になりました。
どん底状態の五代友厚は、長崎のイギリス商人グラバーに頼み、イギリス視察に旅立つことになります。
旅立つ前、五代友厚と坂本龍馬が船のマストに上り、日の出を見つめながら夢を語り合うシーンです。

その後、五代友厚はイギリス留学に行き、坂本龍馬は結成した海援隊で貿易を行います。
二人で一緒の事業をするのではありませんが、日本の新時代を夢見て、語り合った仲間の存在はとても大きかったと思います。
同じ志の仲間がいる!
その存在を想うだけで、力が湧いてきます。

私にも、目的が同じ社員や仲間がいます。
一緒に仕事をしている人はもちろんですが、たとえ一緒に仕事はしていなくても、この方々の存在が私に力をくれます。
この人たちも頑張っているのだから、私も頑張ろう!
彼ら彼女らに負けないように、もっと努力しよう!
そう思わせてくれる人達が本当にありがたい!!
そんな社員や仲間に誇れるような仕事を、これからもやり続けます。

誰もが夢見ることのできる国を作る
江戸時代の日本には、身分制度がありました。
武士・町人・百姓の3つに大別することができ、武士の子供は武士に、農民の子供は農民になることが決まっています。
生まれによって、仕事や住む場所が決まっていたのです。
五代友厚は遊女はると出会い、彼女の「自由な夢を見たい」という願いを受け、誰もが夢見ることのできる国をつくるために奔走します。
五代友厚や坂本龍馬のような、日本の将来を想い行動した人達のおかげで、明治維新を経て、住む場所や職業、結婚などが自由にできるようになりました。

将来どんな仕事をしたいのか、どこに住みたいのか、誰と結婚したいのか。
このような偉大な先人達がいたから、私たちは自由に夢を描く事ができるのです。

残念ながら、日本で子供に将来の夢を聞くと、「持っていない」や「わからない」が約半数を占めるそうです。
五代友厚の時代とは別の意味で夢を描けない人が多いのです。
その原因の一つは、子供から見た大人のイメージにあると言われています。
中高生の約9割が、大人に対して「大変そう」「疲れている」というネガティブなイメージを持っているそうです。
子供は大人を見て育ちます。
そして、これからの日本を作るのは今の子供たちです。

そんな日本の未来を担う子供たちに、大人である私たちができることは何でしょうか?
それは、大人である私たち自身が夢を見て、活き活きと仕事をする事です。
その姿を見て、子供たちも安心して夢を描けるのです。

五代友厚らのように、目的を持ち、全力で生きる大人が増えれば、日本はもっと良くなる!
そんな大切なことを教えてくれる映画でした。
私も自分の目的を胸に全力で生きて、まだ見ぬ未来を作っていきます。

金現珍


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