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子どもの言う「優しい先生」とは?

保育に関わる先生が子どもに言われて嬉しい言葉に「先生は好き。優しいから。」があります。みなさんは言われて嬉しいですか?

私は「優しい」と言われるのは嬉しいです。一方で「先生は好き。怒らないから。」と言われるのは嬉しくありません。「怒らない」は好きな理由としてどうだ?と思うからです。

ちなみに、子どものこの言葉は、大人が感情的に怒っている時は子どもにバレているという根拠になるのではないでしょうか。私も注意をしたり、子どもに口うるさくしたりすることはあります。ですが子どもには怒らない先生とよく言われます。子どもの言う「怒らない」は「感情的に怒らない」という意味なのではないでしょうか。

では、子どもの言う「優しい」にはどんな意味が隠れているのでしょう。


優しくない先生

優しい先生がいるということは、優しくない先生がいると思われます。子どもにとって優しくない先生はどんな先生なのかを考えてみます。

表情が暗い、子どもの話を無視する、反応がない、子どもの扱いが雑、物の扱いが雑、挨拶をしない、、、あたりでしょうか。

挨拶をしない先生は優しくないですか?逆にいうと挨拶をする先生は優しいですか?…なんだか「挨拶をする」は優しいかどうかの基準にはならなそうです。表情が明るいと優しいか、というのも疑問ですね。人や物の扱いはどうでしょうか。子どもの手を引っ張る先生は優しくないですが、背中を支えるように押して移動を促す先生は優しいです。これは当てはまりそう。無視しない、反応する先生も優しいですね。

優しくない先生を考えることで優しい先生が少し見えてきました。

子どもや物の扱い方が雑ではない                                         子どもを無視をしない                                    子どものあれこれに反応してくれる

みなさんはどうですか。満たしていますか。


やまもの考えるもう一つの優しい先生の条件

上に挙げた3つのうち、私としては3つ目がポイントです。このポイントは子育てのポイントでもあると考えます。ですが、今日伝えたいことはこの3つ以外のもう一つの条件です。「子どもに反応する」については、また今度記事にします。

では、もう一つの条件は何か。一言でいうと、言葉の割合です。

言葉の…割…合…

何それ?て話ですね。詳しく書きます。                                     言葉にはポジティブとネガティブがあります。知っていますね。では、同じことを伝えるのに2通りの言い方があることは意識していますか?

「〇〇しないと✖✖できない」 と 「○○すると✖✖できる」

2つの言葉は言い方は違えど、伝えたいことは同じです。大人は子どもに○○してほしいんですよね。ですが、それをポジティブに伝えているかネガティブに伝えているかの違いがあります。これが言葉の割合です。

では、みなさんは、                                      普段から自分の言葉のポジティブとネガティブの割合を考えていますか?

これはシンプルな言葉でいうと才能です。才能というより習慣かもしれないです。才能のある人(習慣化している人)は、普段からポジティブな言い方をする割合が多いです。そして、ポジティブな言葉を選んで声をかけてくれる先生のことを子どもたちは「優しい」と表現していると私は思います。

例えば子どもに急いでほしい時に「間に合わないとお出かけしないからね」という言葉に優しさはないです。「間に合わせてお出かけ行くの楽しみだね」という言葉には、ネガティブな要素はありません。ですが子どもは間に合うために急ごうという気になります。この差です。

結果だけでなくプロセスを大事にしよう、という風潮があります。その流れの中にもポジティブとネガティブの割合の大切さが隠れているように思います。なぜなら結果を重視するとどうしてもネガティブ要素が出てくるからです。「勝ちと負け」「出来たか出来なかったか」「合格と不合格」。結果には優と劣がつきます。すべてが優劣で判定されると、ネガティブな言葉をもらい続ける人が出てきます。それではいけない。


言葉の割合を変えられるか

子どもの言う「優しい」の意味は4つになりました。

子どもや物の扱い方が雑ではない                                         子どもを無視をしない                                    子どものあれこれに反応してくれる                              子どもにかける言葉の割合

言葉の割合は才能(習慣)ともお伝えしました。                       では、言葉の割合は自分で変えることができるのか。

できます。

1.自分の言葉の割合を知る                                     2.ポジティブな言葉を意識的に習慣化する

終わりです。2番だけやってもダメです。まずは1番を知ることです。その結果どれだけ変わったかが分かります。信頼のおける近くの先生に自分の言葉の割合を観察してもらうのも良いかもしれません。他者から見ると(聞くと)、自分で振り返った割合と違う結果になるかもしれない。つまり自分でポジティブだと思っている声かけが実はネガティブなことがあるということです。

今日の記事を読んで「私のことだなあ」と思った方は、ぜひやってみてください。私は園児や息子との関係が良くない時に、自分の言葉を再確認するようにしています。

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