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『バスケがしたい』

私の長男は小学4年生だ。
最近、休み時間にバスケットボール(以下、バスケ)を習っている友達と遊んだようだが、上手にドリブルしていたのが格好よかったみたいで、彼もバスケに興味を持ったようだ。

我が家にはバスケットボールなかったので、適当なゴムボールを見つけて、家の中でドリブル練習を始めた。
初めはぎこちないドリブルだったが、私が少しドリブルのコツを教えると、なかなか様になってきている。


何を隠そう、私はバスケ部にこそ入らなかったが、小学1年生くらいの頃にアニメのスラムダンクが大好きで「絶対バスケをする!」と言っていたのだ。
1年生の時の誕生日には壁にかけることができるバスケットゴールを買ってもらい、家の前の電柱にかけてシュート練習を繰り返していた。
ただ、私の地区のスポーツ少年団ではバスケは5年生からとなっており、すぐに始めることができず、結局5年生までに始めてしまった野球をずっと続けることになったのだ。

なので、息子がバスケを好きになってくれたことが、なんだか妙に嬉しくて、ついついドリブル練習をしている息子と一緒になってドリブルしてみたりもする。

嬉しいついでに、自分も大好きだったスラムダンクを薦めてみると、息子はこれにもはまってくれた。

彼に、好きなスラムダンクのキャラクターは?と聞いてみると、「安西先生!」という、なかなか珍しい答えが返ってきた。
それもなんだか、彼らしさが出ているなーと妙に納得できた。
ちなみに、安西先生までにいかないにせよ、どちらかというと太めの体型の私の顎をタプタプすることにはまってしまったようで、事あるごとに花道口調でタプタプしてくる。


スラムダンクも全巻読んだ後、彼は漫画の台詞そのままに
『バスケがしたい』
と。

漫画と実際のスポーツは違うとは分かっているが、親としては、何か熱中するものを見つけて頑張ってくれることは非常に嬉しい。

やりたいと言ったからすぐにボールを与えるというのも、いかがなものかと考えなくもないが、待ってしまうことでこの熱が冷めてしまうのはとてももったいないので、「こどもの日も近いから」という理由を添えて、彼にバスケットボールをプレゼントした。

上手く出来ずにすぐに投げ出してしまうのかもしれないし、ひょっとしたら、これが彼を大きく変える瞬間になっていくのかもしれない。
子育てをしていも、こういうところが「面白いな」と私は感じている。

きっとそれが分かるのはもう少し先のことだと思うので、今は妻と二人、そっと彼を応援できればと思っている。


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