台湾大学野球留学の魅力 〜大学生としてのメリット〜
■ 大学生としてのメリット5点
前回は、台湾の大学へ野球留学をすると、どのようなメリットがあるのか、「野球人としてのメリット」をご紹介しました。
今回は「野球人としてのメリット」を5つご紹介します。
⑥圧倒的な安さ、日本の大学の半額で卒業
急激な円安が進む中、海外留学はもちろん海外旅行ですら難しい時期が続いています。台湾も物価の上昇、そして賃金の上昇は続いており、最低賃金も本日現在で870円ほどまで上ってきました。しかし、その中でもまだ学費や寮費など、大学生活に関わる費用は大きく変わっていません。
日本で野球学生が多く進学する私立大学の文系・スポーツ系学部の多くは、地域差や大学差はありますが、入学金が20-30万円、年間の授業料・施設費が100-150万円が相場です。
一方の台湾の私立大学の文系・スポーツ系学部では、入学金は0円(台湾は基本的に入学金がありません)、年間の授業料・施設費は40-50万円が相場です。
また野球にかかるお金も、日本では最初に購入するユニフォームや毎月の部費、キャンプなど遠征費で年間何十万円とかかりますが、台湾で本留学プログラムの対象校している大学では、企業のスポンサーが付いていることもあり基本的にかかりません。グラブやバットなど、選手それぞれの好みがあるものは個人で購入をしますが(定期的に無料でオーダーしてもらえる大学もあります)、通常の野球活動ではお金がかかりません。
野球はどうしてもお金がかかるスポーツですので、台湾の大学の安価な学費や野球活動費は大きな魅力の一つと言えます。
⑦中国語・英語を覚えて、人生の武器ができる
台湾で学生生活を送る上で、中国語のレベルは高ければ高いほど評価されます。大学での勉強はもちろん、一見言葉が必要とされなさそうな野球でもチャンスの数が変わってきます。監督やチームメイトとコミュニケーションが交わせない場合は信頼を勝ち取ることができず、出場機会を得られません。
中国語をマスターすれば、もし大学で野球を止め就職をする場合でも、就職の可能性は高まります。特に今は円安もあり、観光業では中国語需要が高まっています。また、熊本県では台湾のTSMCという、世界最大級の半導体企業が進出するなど台湾と日本の距離がより近づいています。
中国語を4年間かけて学び、それと同時に中国語で学問を修め人生の武器とすることで、人生を切り開いて下さい。
また英語も、台湾の一般生、特に都心部では日本人学生よりも話せる方が多いです。台湾の体育会学生は日本の体育会学生と近しいレベルですが、それでも意欲さえあれば学習機会は多くあります。
中国語の勉強だけでも相当大変ですし、中国語が最重要ですが、視野を広げる意味でも多言語への興味を持ち続けて下さい。
⑧入学は9月で入試がシンプル、最小限の負担で大学へ進学
台湾の大学に入学する場合、留学生は通常書類審査のみで、合否が決まります。必要となる主な書類は以下です。
1. 自伝(自己アピール文)
2. 学習/留学計画書
3. 中国語能力証明書
4. 財力証明書(残高証明書)
5. 推薦状
6. 最終学歴の卒業証明書(英語 or 中国語)
7. 最終学歴の成績証明書(英語 or 中国語)
主に準備に時間がかかるものは「3. 中国語能力証明書」です。つまり中国語の試験です。台湾の大学に出願をする際は、事前に中国語(台湾華語)の勉強をして、TOCFLやHSKという試験で一定のスコア取得し、証明書を提出する必要があります。例えば、Level 1からLevel 6までがあるTOCFLでは、出願の際に下から2番目のLevel 2を最低限取得しなければなりません。
Level 2はしっかりと時間を掛けて勉強をすれば取得が可能です。早い学生で4-6ヶ月、平均的な学生で6-8ヶ月、高校野球が終わる7月頃から勉強を始めれば、概ね取得できると考えています。Band Aの目安は以下とされています。
中国語能力証明書を含む出願書類を準備すれば、それで合否を判定されます。つまり日本の一般的な大学受験のような、出願校で一斉にペーパーテストを受ける必要がなく、金銭的な負担がありません。中国語能力試験はペーパーテストですが、合格するまで何度も受けることができるので、一発勝負ではありません。入学を希望する野球部によっては、セレクションが課される場合がありますが、学生の実績によっては免除されるなど、柔軟な入試制度が台湾の特徴です。
⑨治安が良く、安心して大学生活を過ごせる
野球留学で人気のあるアメリカはとても魅力的です。野球の母国だけあって、野球環境もレベルも申し分ありません。奨学金制度も充実しています。ただ学費も相応に高いため、気軽に行けるものでもありませんが。
費用面より治安面が気になる方もいらっしゃると思います。日本より治安のよい国は世界を見渡しても限りなく少ないため、台湾でも日本と比べたらスリやひったくりのリスクはあります。ただ強盗や銃撃事件のリスクは限りなくゼロです。スリやひったくりはある程度自衛できますが、強盗や銃撃事件は防ぎようがありません。アメリカでは学内での事件もありますので、治安面では不安が残ります。
台湾はバイクが普及していることもあり、車・バイク・歩行者との接触事故は日本より多く起きています。また温暖な地域なため虫は多いです。ゴキ◯リと蚊は台湾生活では避けては通れません。郷に入れば郷に従わざるをえませんが、この二点はお伝えしておきます。
⑩距離的・文化的に近く、野球では特に親日国
台湾は親日国として有名です。距離的・文化的にも近いため、他の海外諸国と比べても暮らしやすいです。台湾にはマクドナルドやスターバックスのような世界的チェーンはもちろん、ファミリーマートやセブンイレブン、吉野家やスシロー、ユニクロやしまむらもあり、生活には困りません。
特に野球面で言うと、台湾プロ野球では多くの日本人指導者が活躍しています。また台湾の大学生には多くの日本の高校留学組がおり、強豪大学は必ずと言っていいくらい一人は日本語を話せる学生がいます。
また日本↔︎台湾間の直行便も多く、東京・大阪・名古屋などの主要都市はもちろん、仙台・福岡・新潟・高松・沖縄、それ以外とも台北便が就航しています。LCCも数多く飛んでいるため、成人式や夏休みなどの長期休暇はもちろん一年間で複数回、日本人学生は一時帰国をしています。何かあってもすぐに帰って来られる距離、そして何かあってもすぐに見に行ける距離だと、ご家族も安心して送り出せるのではないでしょうか。
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