見出し画像

家の中でもソトとウチが存在するようになったアフターコロナ。これからの部屋着を考える。

このnoteは新幹線に乗りながら書いています。緊急事態宣言が出る前は指定席取らないといけないぐらいの込み具合のはずが、自由席でも余裕に座れるぐらい空いています。解除されたとはいえ、まだまだ東京では陽性患者がじわじわと増えていて、両手を上げて喜べる状況ではありません。

私は第二波は第一波よりも長引くと予想しています。それは、第一波は皆非常に警戒していたが、「こんなもんか」と変に達成感を得たことで、自主的な外出規制も緩むと思うから。それとマスクも、需給の関係上、ドラッグストアにマスクは戻ってきましたが、夏にマスクは暑すぎます。マスクを付けない人もじわじわと増えていくのではと思っています(ここはユニクロのエアリズムに期待です)。

私たちはFoo Tokyoというライフスタイルブランドを運営しています。

Google Analyticsなどで見た時のアクセス解析は、ルームウェアやパジャマ商品への閲覧数が圧倒的に多いです。Foo Tokyoのルームウェアやパジャマに興味をわいていただいていることはとても嬉しく思っています。

ただ、私たちの心の中にあるのは、Foo Tokyoは単なるルームウェアブランドなのではなく、『ただいま』から『いってきます』の時間をデザインするブランドであるという事です。これはブランド運営の指針であり、ビジネスの方向性を規定するものです。上記の範疇に収まるアイデア、商品、企画はOKですが、それに沿わないものは全てNOと判断しています。

画像2

ただ、アフターコロナ/ウィズコロナにおいては、少し考え方を変えなければいけないかもしれないし、柔軟に頭を使いたいと思います。

何を言いたいかというと、今までは単純に分かれていたソトとウチが、混じってきたのです。私たちの表現したい時間帯である『ただいま』から『いってきます』の中に、ソトが思い切り入ってきたのです。

リモートワーク、テレワーク、色々な呼ばれ方をしますが、家で他人とコミュニケーションを取る機会が圧倒的に増えたし、これからも以前よりも増すことは間違いないでしょう。と同時に、ZoomやTeamsを通じて、家の中の空間を外の世界へ公開することも増えました(もちろん、背景を変える機能を知っている人はそれで良いですが、私もはじめは知らなかったし、ビジネスシーンのマナーにおいて背景を変えることが良いのか、ダメなのか、全然OKなのか、失礼なのか、まだ定まっていないように感じます)。ルームウェアと外出着への境目がどんどん無くなっていっているのが現状です。

少し話が変わりますが、日本人は本当にすごいと改めて感じたことがあります。日本にはワンマイルウェアという名前が数十年も前からあり、Googleで調べたところによると、1970年代にうまれ、それはコンビニが広がりだしたのと同時期らしいのです。ワンマイルは1.6km。アメリカは土地が広大のためワンマイルウェアという概念は無いそうで(アメリカ人に確認、最近アスレジャーと言われるジャンルが出てきているとは言ってました)、日本で産まれた和製英語にしては、よく考えられていると思います。

「ちょっとそこまで」のワンマイルウェアですが、このコロナ時代、実は「外にも着て行ける部屋着」という画期的なものでもあります。また、外に出なくても、オンラインで商品を購入する回数が増えると、おのずと配達員の人たちと顔を合わすことも増えてきますし、そんな時にもワンマイルウェアが活躍します。

ワンマイルウェアはソトとナカを柔軟に溶かしてくれます。では本当の意味でのソト/ウチの “ウチ”として残されたのは、何か。それは、お風呂時間や寝る直前の時空間ではないでしょうか。基本的に、家族・パートナー以外がこの時間帯や空間に侵食してくることは考えにくいです。

Foo 投稿用  no.6

お風呂上がりにパジャマ。小さなお子さんがいるママであればバスローブも活躍するかもしれません。化粧を落としてスキンケアをして、さぁZoomしよう、とはなりにくい。コロナ禍において、ソト/ウチの“ウチ”時間が絶対的には少なくなるかもしれないが、"ウチ"時間が完全には無くなることはありません。

もちろん賛否両論はありますが、アフターコロナでは家で楽しむファッションとして、ワンマイルウェア(ウチの中のソト用)とパジャマ(ウチの中のウチ用)の組み合わせで生活する人が実際増えるのでは?と思っています。そしてパジャマを着替えることが、本当の意味でのスイッチオフ。もう誰とも合わないという合図になるのでは?と。

そう考えると、どんなパジャマが良いのだろう、、と最近すごく考えています。

もしかすると、パジャマをとっておきに可愛く、とっておきに派手にするのも良いかもしれない。自分はほんとはこれが好き、でも外に出なきゃいけないかもだから惰性で無難なものを。そういう人は居ると思うのです。

Foo Tokyoは今まで、割とシンプルなデザインを提案してきました。それは、コロナ以前のソトとウチが今よりはっきり分かれていた時に、外行きの戦闘服からおうちの安らぎのリラックス着への転換として、直感的にシンプルなデザインを描き、提案してきました。

画像3

もちろんシンプルなデザインへの需要はあるし、これからも提案していきますが、もう一つの提案軸として、おうちの中に『華』を添えたり、他人から見られたい自分ではなく、自分がこうありたいと思う自分、言い換えると『本当の自分』を表現できるような、そんな商品も創っていきたいと思っています。パジャマも自己表現の1つであったも良いじゃないか、と。

ということでいま、アフターコロナ時代に向けて、めちゃくちゃ考えて新商品を開発しています。まだチューニングする箇所が多々あり、まだ世に出せませんが、とっておきのものに仕上がりそうです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?