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コスタリカ戦後半_どうすれば良かったか


上記の記事の続きです。

後半の交代で前がかりに

日本は前半終了間際に採用した3バックを維持しつつ選手を交代します。

  • CFを上田選手から浅野選手

  • CBを長友選手から伊藤選手

  • フォーメーション

    • コスタリカ:5-4-1

    • 日本:3-4-3

伊藤選手を入れたのは3バックの全てを本職のCBにするためでしょう。繋ぎも上手い選手なので、攻めへの貢献も期待できました。

浅野選手を入れたのは下記のためと推測されます。

  • ハイプレスを強化

  • DFラインの裏に走らせて起点を作りつつ相手のラインを下げる

日本は比較的高い位置でボールを取れるようになり、チャンスを多く作りました。

4局面への影響:改善するも攻め切れない

守備:前でボールが取れるようになるが、あまり高い位置ではない

  • 中盤より前でボールが取れるようになる

  • ただ、コスタリカが後ろでボールを持つ機会が少なく、ゴール手前ではあまりボールが取れず

ポジティブトランジション:できれば浅野選手を走らせる

  • ボール奪取位置がゴールから少し遠め

  • できれば前に繋ぐ。スピードのある浅野選手を走らせる

  • 難しければサイドに展開してクロス

  • それも難しい場合はCBに戻して作り直し

攻撃:遅効の時に前線にパスが入らない

  • 相手が3バックに積極的にプレスしてくる中、キーパーも使って上手くプレス回避

  • しかしその後が停滞

    • 中央への縦パスがなかなか入らない

    • サイドも常にマークが付いていて入れにくい

  • 上手く崩せた場合も最後のクロスやパスがズレて点には結び付かず

ネガティブトランジション:即時奪回

  • ネガティブトランジションがそもそも多くなかった印象。相手のゴールキックで始まりがち

  • 発生した場合は積極的にボールを取りに行く

更なる交代も結果に結び付かず

点が取れない中、日本は個の力で均衡を破ろうとします。伊東選手、三笘選手と、速さのあるドリブラーを投入します。

しかし、なかなか結果に結び付きません。それどころかカウンターで失点。この失点はミスが何回も連続で発生するヒドイものでした。

その後、コスタリカはベタ引きになります。こうなると点を取るのは難しくなります。三笘選手の個人技でチャンスを作りますが時既に遅し。敗戦に終わります。

ドイツ戦と同じで「まさか」の展開でした。試合展開からも少なくとも引き分け以上が期待できた試合です。非常にショッキングな負けです。

どうすれば良かったか

日本は得点が必要でした。チャンスは作り出していましたが、まだ改善の余地があったのではないかと思います。

柴崎選手の投入

まず一つ目、これは複数の方が指摘されていましたが、パス能力の高い柴崎選手と遠藤選手を変えても良かったように思えます。コスタリカの攻めは怖さがなく、遠藤選手の守備力よりも柴崎選手の攻撃力が求められていたと考えます。柴崎選手が
入り縦パスが入るようになれば得点の可能性も上がったのではないでしょうか。

サイドバック裏への放り込み

次は相手のサイドバックの裏にボールを放り込む方法です。スピードのある浅野選手や伊東選手を中央からサイドバックの裏に走らせてボールを放り込めば、そこで保持できたり、失っても高い位置でプレスに行けたりします。

そもそも日本のボール奪取位置はあまり高くありませんでした。日本が相手のラインの手前で丁寧に繋ぎ、シュートで終わろうとしていたことに一因がある気がしています。ボールを裏に放り込んで相手を更に押し込むことで、相手の陣形を崩しつつボール奪取位置を高めることができたのではないでしょうか。

また、この方法であればカウンター時のリスクを減らすことができます。日本が縦パスを入れなかった背景にカウンターを恐れたことがあると思うので、採用しやすかった戦術だと思います。

選手間の距離を近付ける

もう一つの方法に、選手の距離を一旦近くして、ダイレクトなパス交換で相手の守備のズレを作ることもあります。日本はこれがやや難しい配置だったと思います。

日本はサイドハーフが幅を取って相手のサイドバックと1対1になりやすい位置に居ました。そうなると選手間の距離が遠くなり、パス交換がしにくくなります。縦パスを入れた後の繋ぎが難しくなったのもこれが原因では、と感じます。

縦パスを入れた後の繋ぎが上手く行かないと縦パスも入れにくくなります。そうなると今度は相手を中央に誘き寄せてサイドハーフをフリーにさせることも難しくなります。サイドの強い個を活かすためにも中央でのパス交換が必要だったと思います。

個人的にはスタメンの段階で久保選手を入れて欲しかったです。そうすれば堂安選手とのパス交換で相手の守備がズレることが期待できました。更に遠藤選手ではなく田中選手を入れればオリンピック組の連携も期待できます。ターンオーバーしつつ連携を保つ良い方策だったように思えます。

総括

そもそもこの試合は勝たなければならない試合でした。引き分け以下であればグループステージ突破が難しくなる可能性が高かったためです。相手をリスペクトし、守備力を重視したスタメンを選んだことが裏目に出たような気がしました。

吉田選手や遠藤選手、鎌田選手も消耗し、グループステージ突破は難しくなりました。ただ、ここで次勝てば強豪国にも十分戦えると胸を張って言えるでしょう。スペイン戦、諦めずに頑張って欲しいと思います。




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