◇生徒会長の支配⑧ ~ だいきの回想 ~
僕は自宅に帰って夕食を食べているときも、学校の課題をこなしているときも今日の出来事が頭の中をグルグルと駆け巡っていた。
実際にどのくらいの間、その行為が行われていたのか分からないが、たぶん長くても10分くらいなんだと思う。しかし、僕にとってその時間は1時間くらい長い時間のように感じた。
『だいきくんにはちょっと犠牲になってもらうから』
全然ちょっとではない。大ダメージだ。僕は何も悪いことなどしていないが、一番ダメージを受けた。見せしめとして。
自分が犠牲になったことももちろん驚きだが、あすか様があのような性的攻撃をしてくることにも驚いた。非の打ち所がない優等生が実はやんちゃな一面もあったりするのだろうか?
そういえば、あすか様のことはクラスのみんなもほとんど知らないと思う。勉強ができて、内申点のために生徒会に立候補する優等生という情報以上のことを知っている友人など存在するのだろうか。クラスで彼女がだれかと話しているところを見たことがない。
僕はあすか様のことが気になり始めていた。ひとりの人間として。日々何を考えて、何を感じながら過ごしているのだろう?
僕は壁にかけてある制服に目を移した。ズボンの真ん中にはあすか様の上靴の跡がうっすらと残ったままだ。
するとズボンの汚れと同じ場所にある僕の身体がムクムクと大きくなってきた。あんなひどいことをされたのに、僕はまた思い出すだけで感じてしまっている。
なぜだ…
自分がやりたいことをするために立候補した生徒会。それを利用して内申点稼ぎをすると共に、何かを企んでいる彼女。僕にとって、憎むべき存在であるはずの彼女からの刺激に興奮を覚えてしまっている。
本当にどういうことだろう…
女性の美しい体の曲線や胸、そういったもので感じるのなら分かる。というか感じてこれまでしてきた。なのにどうして今日の出来事でなんだ?
自分が分からなくなってきた。しかし、一度勃ってしまったものが引っ込むことはなかった。教室ではみんなに見られていたことと、恥ずかしさもあって必死に我慢をしていたが、自分の部屋では簡単に興奮を抑えることができなかった。
抜くと決めてからはあっという間に頂点を迎えた。
教室での仕打ち。
今後の生徒会のこと。
気になり始めてしまったあすか様のこと。
自分が責められて感じてしまったこと。
様々な思いがめぐっていたが、ことを終えたあとはすぐに眠くなり、そのまま意識が遠のいていった。
そして、後できれいにしようと思っていたズボンの上靴の跡はそのままの状態のままになっていた。
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